抜歯の予約をしたいけれど、食事に出かける予定がある。
親知らずを抜く予約を入れたけれど、歯を抜いた後の食事について聞くのを忘れてしまった。
抜歯した後はなんでも食べていいの?
何か食べてはいけないものがある?
そんなアナタの親知らず抜歯後の食事の疑問についてお答えいたします!
親知らず抜歯後は食事制限!?絶対に食べてはいけない抜歯後の食事。
①親知らずの抜歯後の食事はいつから食べていいの??
親知らずの抜歯後、麻酔が約2、3時間効いています。その間、感覚がマヒしていてうまく噛めなかったり、熱いものが熱いとわからず火傷をしてしまったり、危険がいっぱい。抜歯後2時間ほどしてから食べ物を食べるようにしましょう。
抜歯前は約2時間前まで普段通り食事をしてもかまいません。食べすぎないように気を付けてください。
②親知らずを抜歯した後は、どんな食事をとればいいの?
普通の食事を食べてもらって構いませんが、柔らかく消化の良いものを食べてください。例えば、お粥や雑炊、ゼリー、プリン、豆腐、野菜の煮物などがおすすめです。
抜歯後の体調の変化、痛みの感じ方は人それぞれで、固形物を食べられないことがあります。しかし、痛み止めはとても胃に負担がかかるお薬で、空腹のときに飲むと胃潰瘍の原因にもなります。薬を飲む前には何かお腹に固形物をいれておくと胃への負担を減らすことができるので、食べられるものを選んで少しでも食べるようにしてください。どうしても固形物を食べることができない場合は牛乳を飲むのがいいでしょう。
③親知らずを抜歯した後に食べない方がいいもの
アルコール類、香辛料など刺激物
お酒やトウガラシなどの刺激物は血行が良くなり、出血が多くなる可能性があります。血が出ている間はアルコール類、刺激物は控えましょう。
硬い食べ物
おせんべいなど硬いものは歯を抜いたところを傷つける可能性や、噛む強さや噛む場所がわからず唇やほほ、歯肉に傷をつくる恐れがあります。抜歯後一週間程度は控えましょう。
また、ゴマなど小さくて硬いものは隣の歯の痛みを引き起こすことや歯を抜いた穴に入って気持ち悪いことがあります。
麺類
強くすすって食べるものは、歯を抜いたところにあるかさぶたをはがしてしまう恐れがあります。一週間程度は食べないようにしましょう。
④抜歯後の食事で気をつけること
栄養をしっかりとる
体力の低下は免疫力が下がり抜歯後の治りを遅くします。食べにくくても、しっかり栄養があるものを食べてください。
火傷に注意
麻酔が効いている間は、温度に対する感覚が麻痺します。熱いものが熱いとわからず火傷をしてしまうことがあるので、麻酔が効いている間に飲み物を飲む際ときは冷めているのかきちんと確認してから飲んでください。
また、2時間程度経過し麻酔が覚めたと思っていても温度への感覚が戻っていないことがあります。抜歯当日は熱い食べ物を控えましょう。特に豆腐などは表面が冷めていても中が熱いことがあります。気をつけて食べてください。
急いで食べない
麻酔が覚めても、動きの感覚や触覚が鈍っており、また腫れもあるため、頬の内側や唇を噛みやすくなっています。食事はゆっくり少しずつ食べるようにしてください。
舌で触らない
歯を治療したところはどうしても気になってしまうもの。しかし、歯を抜いたところを舌で触ると傷口が開いたり、ばい菌が入って感染してしまったりします。唾液には殺菌するような成分も入っていますが、ばい菌もたくさんいます。無理矢理唾液を流し混むようなことは避けましょう。
食べものが触れないように
気にしすぎる必要はありませんが、食べ物が触れると傷口が開いたりばい菌が入ったりすることがあります。なるべく食べ物が触れないようにしてください。
硬いものは避ける
噛んだとき抜いた隣の歯に負担がかかったり、傷口が開いてしまったりする恐れ、噛む強さや噛む場所がわからず唇やほほ、歯肉に傷をつくる可能性があるので、避けましょう。
飲み物の飲みすぎに注意
飲み物を飲みすぎると傷口が洗い流されて、歯を抜いたところにできたかさぶたが取れてしまいドライソケットになる恐れがあります。がぶがぶと飲み物を飲まないようにしましょう。うがいのし過ぎは禁物です。
強く吸う
ストローで飲み物を飲んだり、うどんやラーメンを強くすすったりすると、歯を抜いたところのかさぶたが吸った力によってとれてドライソケットになってしまうことがあります。
上の親知らずを抜いたときは、強くすすったり、鼻を強くかんだりすると上顎洞という空洞と口の中がつながってしまうことがあります。つながってしまっても、ばい菌がはいらなければ問題がありませんが、感染がおき膿がたまった状態が上顎洞炎(蓄膿症)です。
※ドライソケット
歯を抜いた後、歯があった場所にはジェル状になった血の塊ができます。これが骨を覆ったのち、半年くらいかけて骨が作られて歯を抜いたところの穴がなくなっていきます。このかさぶた、血の塊が形成されず、骨がむき出しになってしまった状態をドライソケットと言います。ドライソケットになった場合は食べ物がしみるような痛みがあり、10日たっても痛みが引いていきません。このような場合は早めに歯医者さんを受診しましょう。
関連記事:絶体絶命!親知らず抜歯後に迫り来るドライソケットの罠
⑤抜歯後に食事をしたら、穴にご飯が詰まり痛くなったが、どうすればいい??
穴にご飯がつまってしまっても、自分ではとらないようにしましょう。穴に入ってしまったご飯はそのままにしておいて構いません。無理にとろうとすると、傷口が開いてしまったりばい菌が入ってしまったりします。
特に吸う力やうがいで詰まってしまった食べ物を出そうしないでください。ドライソケットの原因になります。食べ物が入って痛い時は、歯医者さんに相談しましょう。
⑥親知らずを抜歯した後に、顔が腫れて痛すぎて食事を噛むことが出来ないです。こうした場合、いつから食事を噛むことができるのでしょうか。
どれくらい腫れは続くの?
個人差はありますが、腫れは通常1週間くらいでおさまってきます。腫れがひいてくると、口を開けることがつらくなくなってきます。が、親知らずと顎の関節の距離が近いため、腫れがおさまっても急に口を大きく開けることができないこともよくあります。このような場合は急に口を大きく開けないようにし、徐々に口を開ける幅を大きくしていきましょう。
噛んだ時の違和感はいつまで続く?
抜歯をした隣の歯が浮いたような感じやぐらぐらするような感じがあり、噛んだとき鈍痛がでることがあります。この痛みは2週間程度で徐々になくなっていきますが、柔らかいものから徐々に普段食べている物に変えていくようにしましょう。このような違和感がある場合は、ゴマなど小さくて硬いものを食べると痛みを引き起こすことがあります。
強い痛みが続いて食べられない。
- 2、3日過ぎてもずきずきした痛みがある
- 食べ物がしみて痛い
- 抜歯後10日たっても痛み止めが必要
上のような症状がある場合はドライソケットや隣の歯がむし歯になっている可能性があります。歯医者さんに相談しましょう。
関連記事:一週間後のあなたのために、親知らず抜歯後に注意すべき10のこと
親知らず抜歯後の食事 総まとめ
- 抜歯した後は2、3時間してから食事をしましょう。
- アルコール類、刺激物、硬いものの飲食は控えましょう。
- 痛み止めを飲むときは何か食べ物を食べてからにしましょう。
- うがいや強くすすることはドライソケットの原因になります。
- 食べ物が抜歯した穴に入っても自分で取らないようにしましょう。
- 痛みが10日以上続くときは歯医者さんに相談しましょう。
以上が、抜歯した後の食事に関する注意事項です。わからないことがある際は歯科医に判断をあおいでください。自分の判断で傷口に触れるのは危険です!
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