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本日は、「唇にできものが出来た」「唇が日焼けしてしまった」「唇がしびれる」「唇が腫れた」などの唇全般のトラブル対処法を徹底的に解説致します!コレさえ読めば、唇のトラブル対策は完璧です!では、行きましょう!
唇のトラブル①唇に白いできものが出来てしまった編
まずは、唇のできものから解説していきます。
唇に白いできものが出来た場合の原因と対処法
唇のできもので、色が白い場合、考えられるのはまず、ホルモンバランスの乱れや胃腸障害、体力の低下やビタミンB群の不足等からくるできものです。食べ過ぎやストレス、便秘に加え、脂っこいものの摂取、アルコールや薬の服用によって肝臓が弱っていることも考えられます。また、睡眠不足も原因の一つです。この場合、生活を見直し、疲れや食生活の乱れ、不規則な生活からくる内臓への負担を軽減してあげることが必要です。
女性はメイクに要注意
女性の場合は、メイクによって毛穴がふさがり、口の周りや唇と皮膚の境目のあたりに白いニキビ状の様相を呈することがあります。皮脂の分泌を妨げるオイリーなメイクの使用は最小限にし、きちんとクレンジング・洗顔するとともに、パフやブラシのたぐいは清潔に保つようにしましょう。
白いできものは口唇ヘルペスに要注意
もうひとつ、よくあるできもので注意が必要なのが、口唇ヘルペスです。これは、体内に潜伏しているヘルペスウイルスが、疲れやストレスによって免疫力が低下すると発症するもので、小さな水泡のような白いプツプツが特徴です。痛みやかゆみ、発熱や全身倦怠感、リンパの腫れ等を伴う場合もあります。
ヘルペスの特徴は皮膚に異変が出てくる
ヘルペスの場合、できものができてくる前兆として、唇や周辺の皮膚がピリピリ、チクチクする感覚や、ほてりがあります。その後半日ほどして、ウイルスの活動が活発になるため、唇やその周辺が赤く腫れてきます。1、2日後にプツプツができてきます。数日から一週間程度で、水泡がどんどん潰れてグチュグチュになった後、広範にかさぶたになります。通常さらに数日で綺麗に治ることが多いです。前兆は、人によってはこれほど明らかではなく、多少唇がひきつるとか、固くなる、といった程度の人もいるようです。
口唇ヘルペスの場合は、早めの対処が肝心
治療は早ければ早いほど良く、すぐに対処すれば症状は軽く、回復も早くなります。病院では、飲み薬と塗り薬が処方される場合が多いようです。塗り薬は、アシクロビルやビダラビンといった成分のもので、皮膚症状が広がらないよう抑えます。
それと同時に、内服薬で神経細胞内のウイルスに働きかけます。内服にはアシクロビルのほか、塩酸バラシクロビルといった成分が使用されます。加えて、症状が重い場合や、全身状態が良くない場合には、入院の上、アシクロビルやビダラビンを点滴することもあります。
再発に特に注意が必要
ヘルペスは再発しやすい疾患です。過去に医師の診断・治療を受け、いったん治ったあと再発があった場合には、市販のアシクロビル含有塗り薬を購入することも可能です。これも初めに違和感があった時点で塗布すれば効果的です。プツプツが出てからですと、あまり効果はありません。
患部は触らず、栄養と休息を
薬は使用法に従い、面倒がらずに服用・塗布しましょう。また、患部を触らず、栄養と睡眠をしっかりとりましょう。紫外線とアルコールは避けます。また、汁がつくと他人に感染しますので、マスクを着用するなど配慮しましょう。対処を怠り、必要以上に悪化したり長引いたりさせてしまうと、体内に潜むウイルスの量が多くなるため、再発の可能性と頻度が高くなってしまいます。
関連記事:口の中のヒリヒリに注意!ヘルペス・扁平苔癬・白板症、口内に潜む危険
唇に白い出来物ができた場合、軽く見てはいけない事例もある!
ここからは、ただのできものと軽く見てはいけない事例を二つあげます。
パピローマウィルスにより、唇に白いできものができている場合
皮膚にできる腫瘍の一種で、パピローマウイルスが引き起こす、ポリープのようなものです。良性のイボと言われていますが、まれに悪性のケースもあります。唇の端に複数の白いできものができるのが特徴です。かゆみが全くないのも特徴で、ヘルペスとはここが違います。自然には治りませんので、早期に皮膚科を受診しましょう。
白いできもの・・・もしや口唇ガン!?
できものができたからと言って、「ガンかもしれない!」と焦る必要はないのですが、口唇ガンというものの存在を頭の片隅に置いておくのは良いことです。どのようなできものがガンなのか、はっきりした基準はありませんが、経験上、ツルンとしていないとか、境界が不明確な感じの、なんだかキタナイなーと感じるような見た目のものが多いように思われます。
パピローマにせよ、口唇ガンにせよ、徐々に大きくなっているようだとか、不自然だ、何かおかしい、と感じたなら、放置しないことが大切です。歯医者さんでも、口腔外科でもいいので、一度相談してみましょう。
唇に白い出来物ができて、こんな珍しいケースがあった!
最後におまけですが、長いあいだ唇にしこりのようなおできができたまま、放っておいたのが、最近になって目立つようになってきた、というケースがありました。このケースは粉瘤(皮膚嚢腫)という袋状の腫瘍で、中身は悪臭のするペースト状のものです。「脂肪が溜まったもの」と説明されることがありますが、実は脂肪ではなく、老廃物です。
唇だけでなく、皮膚なら全身どこでもできる可能性が有ります。無症状であれば無害なのですが、肥大、化膿することがありますので要注意です。卵サイズに肥大したりすることもあるようです。また、化膿を繰り返すと悪性化する、つまりガンになることもありえます。根本的に治すなら、袋を外科的に摘出することが必要ですが、この袋は取り出しやすいもので、摘出といってもそれほどたいへんな処置ではありません。
唇のトラブル②唇に透明のできものが出来てしまった編
口唇ヘルペスもケースによっては透明な水泡様のできものとして認識される場合がありますので、その場合は上記の口唇ヘルペスを参考にしてください。
唇に出来る透明なできものは口唇粘液嚢胞かもしれない
唇にできる透明なできものとしては、口唇粘液嚢胞(こうしんねんえきのうほう)というものもあります。とくに、下唇の内側の粘膜にできるものが多く、痛みはありませんが、舌に触れる違和感があります。大きさは5ミリから15ミリと様々で、見た目も透明のいくらのようであったり、透明の硬いニキビのようであったり、あるいは大きな口内炎のようで、周りが紫、中心が白であったりとさまざまです。
深いところにあると、しこりのみの場合も
また、深いところにある場合には透明の球体が見えず、表面は正常な粘膜で、中にしこりがあるという感覚の場合もあります。嚢胞の中身は、ドロッとした透明の液体です。これはじつは、唾液なのです。お口の中には、耳下腺や顎下腺、舌下腺といった大きな唾液腺の他に、いくつもの小唾液腺があります。そこで分泌された粘液が何らかの理由でうまく口の中に出てくることができず、粘膜の組織の中で溜まってしまいます。外傷や炎症、あるいは唇を自分で吸ったり咬んだりするクセにより、唾液腺の管が損傷あるいは閉塞していることが考えられます。
有害なものではないが、歯科口腔外科を早めに受診すべき
有害なできものではありませんので心配はないのですが、噛んで潰れてしまったり、自分で針で指すなどして潰しても、一時的に消失するだけで、徐々にまたできてきます。歯科口腔外科を受診して、摘出してもらうのが一番です。局所麻酔で、15分ほどで摘出できます。また、原因となったクセがある場合には、再発を防ぐための指導も受けます。
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唇のできものに有効な塗り薬や民間療法教えます
ヘルペスに関しては、ティートリーのアロマオイルや、ある種の漢方薬が効くという説があります。これらはともに、殺菌・抗ウイルス効果が多少の効を奏する場合があるものと考えられます。
エタノールなどで消毒する人も
また、市販のエタノールで消毒すると言う人もいます。自分の健康な皮膚へのウイルスの拡散や、他人への感染を防ぐ上でも有効でしょう。薬に頼りたくないということであれば、何をおいても栄養と休息、生活を見直すということに勝る療法はありません。また、上述しましたが、再発の場合には市販のアシクロビル含有軟膏やクリーム(ヘルペシアやアクチビアなど)を購入できます。
唇のトラブル③唇の日焼けの対処法
ここでは、唇が日焼けしてしまった時の対処法をお教え致します
唇が日焼けして痛い!いったいどうすれば??
唇はメラニンが少なく、日焼けしても黒くはなりませんが、その分ダメージが現れやすいところです。唇の日焼けにより、かさつきや皮むけ、かゆみ、ヒリヒリする痛みが出ている時には、軽いやけど症状と同じと考えて良いでしょう。
唇が日に焼けた時の主な対処法は冷やしと保湿
冷やすコツ
冷やすときには、タオルに巻いた保冷剤等を利用するとよいでしょう。また、刺激のない化粧水を冷やしてコットンパックする方法もあります。
保湿のコツ
保湿を行う際には、唇が非常に敏感になっているため、市販の一般的なリップクリームを使用しない方が得策でしょう。とくに色や香りのついているもの、メントール系のものは避けましょう。できるかぎりシンプルなものを使用するのがオススメです。
保湿には、ワセリン・自然オイルがオススメ
使い勝手の良いのは、ワセリンでしょう。また、オリーブオイル、ホホバオイル、スクワランオイル、馬油、シアバターなどで、香料の入っていないものを使用しても良いでしょう。中でもシアバターはやけどの治療に使用している地域もあるということです。ワセリン等にはちみつを混ぜて使用する方法もあります。
これらの油脂をたっぷりと唇に塗布した後、サランラップを上下の唇に別々に貼ってしばらく置きます。余分な皮がめくれてきたら、指の腹でやさしくマッサージして取り除き、再度油分を塗布してラップします。寝る前や、入浴時湯船に入るときに行うとよいでしょう。
唇が日に焼けた時はビタミン類をよく摂りましょう
また、栄養面にも気を配りましょう。ビタミン類、とくにビタミンAをしっかり摂取するようにします。ビタミンAはうなぎやレバーだけでなく、緑黄色野菜や卵、チーズなどにも含まれています。唇は皮膚の再生力の強い
日焼けし、痒みが出ている時も同様の対処法で問題ありません。
関連記事:口内炎にはビタミンって具体的には何をどれほど摂ればいい!?
唇が日焼けし、ブツブツが出来てしまった時の有効な対処法
唇が日焼けし、ブツブツ(水ぶくれ)が出来てしまったり、ひどく腫れる、といった症状が見られる場合は、重度のやけどと同じです。速やかに皮膚科を受診し、治療を受けましょう。
紫外線アレルギー・日光過敏症に注意
その他の軽度なぶつぶつの場合は、紫外線アレルギーまたは日光過敏症と呼ばれる症状の可能性もあります。人により異なりますが、湿疹やじんましんが出る、赤くなる、腫れる等の症状が出ます。
花粉症のように抗体の蓄積や体質によるものもあれば、食べた物や服用した薬、皮膚に塗ったものなどが日光に反応して症状を引き起こす場合もあります。日焼け止めの成分や香料でも引き起こされる場合があります。湿疹は痒い場合もあれば、違和感のみの場合もあるようです。
日光アレルギーの時は、皮膚科でまずは検査が大切
日光に対するアレルギーの疑いがある場合は、皮膚科を受診して、検査をしてもらい、実際にアレルギーなのかどうか確かめましょう。アレルギーによるものであることがはっきりすれば、以後の対策を立てることができます。また、症状によっては塗り薬や飲み薬も処方してもらえます。
症状が出る前どんな薬や食べ物を摂取したか、どんな化粧品や日焼け止めを使用したか、どれくらいの時間日光を浴びたのかを受診の前にはっきりさせておき、正確に問診に答えられるようにしましょう。とくに最近新しく化粧品などを変えた場合には注意が必要です。
唇の日焼け対策に有効なことや、おすすめのものをお教えします
基本は紫外線対策が必須
前述のように、唇にはメラニンが少なく、紫外線によるダメージを受けやすい部分ですので、紫外線対策は必須です。とはいえ、顔に塗る日焼け止めを唇に塗ってしまうと、乾燥しやすくなり、かゆみや荒れを引き起こす場合があります。また、口に入る可能性があるため、極力安全なものを選ぶ必要があります。
紫外線対策加工のものや、シアバターなども有効
最近では、UVのリップクリームが多数販売されていますので、その中から自分に合うものを選ぶのが良いでしょう。中でも、紫外線吸収剤の含まれていないものを選ぶのがより安全です。また、シアバターやアボガドバター、ココアバターなどには紫外線を防ぐ効果があるとされ、これら天然の油脂を使って対策している人もいるようです。
日焼けに口紅は最悪の組み合わせ・・・
女性の場合、口紅を塗るのであまり唇の日焼けを意識しないという傾向がありますが、これはNGです。口紅に含まれる油分が紫外線を吸収して酸化すると、シミになったりくすんだりというトラブルのもとになります。
口紅が原因でシミになることも・・・
ひどい場合には、唇全体の色が濃くなったり、唇を囲むように茶色くシミになることもあります。メイクをする場合、UV効果のあるリップ下地を使うようにしましょう。クレンジングは丁寧に行います。ビーチや山など紫外線の強いところに行く場合、また日中長時間外にいる予定の場合は、口紅はぬらずにUVのリップやグロスにとどめておくというのも良い方法です。
唇のトラブル④唇がしびれている時の原因と対処法
唇は、粘膜であるにもかかわらず体の外側に出ているため、乾燥や刺激に弱く、非常に敏感な部分です。強い刺激を受けると、容易に腫れたりしびれたりします。しかしまたそのことが、おかしなものを食べてしまわないよう自分を守ることにもつながっています。
唇のしびれの原因はさまざまですが、よく見られるのは次の2種類です。
口唇粘膜知覚過敏症(こうしんねんまくちかくかびんしょう)
とくに、9月から11月の秋季から初冬にかけてにしびれの症状が出る場合にはこの可能性が高いと思われます。空気が乾燥し、冷たくなってくることが刺激となり、いわゆる寒い感じのしびれが発生します。とくに女性に多く見られるとともに、才能ある菓子職人など鋭敏な口唇を持つ人にもよく見られるとのことです。これは季節がすぎれば自然に消失しますので、特に心配はありません。体と心をいたわりつつ、保湿を心がけて乗り切りましょう。
食べ物アレルギー
この場合は、麻酔をかけた時のようにジンジンとしびれることが多いようです。食物アレルギーは、成人してから、これまでなんともなかった食物に対して突然発症することもあります。何かを食べている時に唇にしびれを感じたら、すぐに中断し、様子を見てください。
数十分で収まることもありますし、重篤な場合はじんましんや呼吸困難をきたし、命に関わる場合もありますので、軽く見ることはできません。アレルギー科等を受診するのが最善です。問診の際には、症状が出る前に何を食べたかを正確に話せるようにしておきましょう。病院で血液検査をし、どのようなものに対するアレルギーがあるのかを把握した上で、今後の食生活を考えることが必要です。
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唇のしびれの原因は様々
上記の他にも、体調不良や睡眠不足、鉄分、カリウム、亜鉛、ビタミンB群の不足から来る貧血により引き起こされる末梢神経麻痺も原因となりえます。
歯に原因があり、唇がしびれることも
口の中に原因がある場合もあります。とくに下唇にしびれがある場合、下歯槽神経に関わる問題である場合があります。たとえば、下顎の親知らずの抜歯の際、歯の根っこが深く、神経に近かったため、神経の細い枝を一緒に傷つけてしまうということが生じえます。
インプラントや歯の根の膿の治療などでも唇がしびれることも
インプラント手術、歯根嚢胞(歯の根の膿)の除去手術を行った場合にもしびれが生じえます。治療を行った片側の唇や舌、また口角にもしびれが発生することがあります。ほとんどの場合、日にち薬で、あるいはビタミン剤の投与などによって、短期に回復するのですが、まれにいつまでも完全にはしびれが取れないというケースもあります。この種のリスクは抜歯の前にドクターから説明がありますので、十分に情報を得て患者さん自身が選択を行ってください。
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虫歯や歯周病が唇を刺激していることも考えられる
他にも、前歯の根っこの先に問題がある場合をはじめ、虫歯や歯周炎の炎症が神経を刺激しているというケースが考えられます。また、かみ合わせに問題があり、一箇所に異常に強くあたっているためにその下の神経を圧迫しているというケースもあるようです。原因がなかなか特定できず、しびれが解決できない場合には、歯科医師に相談してみるのが良いでしょう。また、脳血管疾患の発作後、後遺症として唇にもしびれが残っている場合がありますが、この場合は具体的に対策、治療することは難しいです。
自律神経の不調、低血糖でも唇がしびれることがある。
ほかにも、自律神経の不調や低血糖によるものという可能性もあります。向精神薬を服用している人にもこのような症状が出ることがあります。また、過換気症候群による手指や唇のしびれに頭痛が伴うこともあります。この場合は、落ち着いてゆっくり深い呼吸をするうちに症状が和らいできます。
- また、唇がしびれ、腫れもある場合は食物アレルギーの可能性が高い
唇と舌がしびれている感じがするけど、これは何??
食物アレルギーならびに歯科治療と関わりのある可能性があります。上記の該当部分を参照してください。また、脳血管疾患の疑われる場合がありますので、即刻受診を強くオススメ致します。
唇と舌の神経は途中で分かれているので、それぞれに別個の理由があるという可能性もあります。舌がしびれる理由として考えられるのは、唇と共通のもののほか、ビタミン摂取障害、多発神経炎、舌異常感症、脊髄空洞症、カンジダ症、舌痛症等が挙げられます。舌のしびれにも深刻な病の隠れている場合がありますので、ぜひ受診しましょう。
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唇がピクピクとしびれるように痙攣している場合は??
唇がピクピクと痙攣する場合、最も考えられるのは、疲労やストレスにより筋肉が痙攣している状態です。同じく疲れでまぶたが痙攣する場合がありますが、似たような現象だと考えて良いでしょう。まずはゆっくり体を休めるとともに、ビタミン等の栄養をしっかり取りましょう。
脳から来る顔面痙攣で唇がピクピクすることも
ほかに考えられる原因としては、脳から来る顔面痙攣です。これは、脳の血管が三叉神経に接触・圧迫しているために発生するものです。左右どちらかの片側に発症することがほとんどです。専門は脳神経外科です。MRIを撮るなどして原因が確定されれば、開頭手術をして圧迫している血管を神経から外してやれば、症状はおさまります。
頭を開けてみたら三叉神経がねじれており、ねじれを直したら症状が治ったという例も
あるいは、手術をせずに抗てんかん薬の長期服用や、ボツリヌストキシンの注射を定期的に打つという方法もあります。ただし、どの方法にもそれなりのリスクがあり、顔面痙攣は病気ではないので我慢できるのであれば治療の必要はないという医師の見解もあります。どちらにしても、しっかり休息を取ったにもかかわらず痙攣が続く場合には、一度脳神経外科を受診して検査し、脳腫瘍等の疾患が原因となっていないことを確認してもらいましょう。
末梢性顔面神経麻痺の可能性も
もうひとつ考えられるのは、末梢性顔面神経麻痺(まっしょうせいがんめんしんけいまひ)です。この場合、痙攣に加えて、顔の歪みや痛み、こわばりといった症状があります。原因によって、ステロイド剤やビタミンB12、抗ウイルス剤等の投与が行われます。末梢性顔面神経麻痺の疑いがある場合には、耳鼻咽喉科を速やかに受診しましょう。
耳の近くにブツブツができている場合は要注意
とくに耳の近くにブツブツができている場合はウイルス性のため、早ければ早いほど良く、一日も早い受診をオススメします。症状が重い時は、無理に顔面を強く動かそうとしてはいけません。低周波を使用した治療は後遺症を引き起こしやすいことが分かっています。また、経過観察期間中に鍼治療が有効であるとも言われています。
手のしびれと唇のしびれが同時にある場合は低カルシウム血症の可能性も
低カルシウム血症は副甲状腺の分泌異常や腎臓の障害によって引き起こされます。指先や唇に、しびれや、ピリピリチクチクした感じがあるのが特徴です。モノを飲み込みにくい、呼吸がゼイゼイするなどの症状があります。命に関わる場合もありますので、すぐに受診しましょう。
手足のしびれと唇のしびれはビタミンB1欠乏症の可能性
ビタミンB1欠乏症。いわゆる脚気です。アルコール依存症の患者に多いことでも知られています。手足のしびれ感とともに、唇など敏感な部分が感覚異常を起こします。
倦怠感・体重増加・記憶力の低下と手足のしびれ唇のしびれは甲状線機能低下症かも
甲状腺機能低下症。甲状腺ホルモンの分泌異常です。40代以上の女性に多く、更年期障害と間違われやすいのですが、特徴としては倦怠感や体重増加、記憶力の低下に加え、手足や唇のしびれがあります。
糖尿病の場合も唇がしびれることも
末梢神経の障害を引き起こすため、症状の一つとして唇にも現れることがあります。また糖尿病のある人は脳梗塞にもなりやすいため、その意味でもしっかりコントロールと検査が必要です。以上の病気は内科を受診してください。
手のしびれと唇のしびれが同時にある場合は低カルシウム血症の可能性も
パニック障害の際は、非常な不安感、恐怖感にしびれが伴うことがあります。また、とくに高齢者のうつ病において、しびれの症状が出る場合があります。認知症と間違われやすいのですが、著しい意欲の減退を伴う場合には精神科等の受診が賢明です。以上は精神科神経科、あるいは心療内科を受診してください。
極度な緊張やストレス時も唇がしびれることがあります
上述してあるのですが、過換気症候群も、指先と唇にしびれを起こします。若い人や女性に多く、ストレスや極度の緊張の他、服用している薬や中枢神経の異常などが関係している場合があります。通常、ビニール袋を口に当てるなどしてゆっくり呼吸することで、少しずつ症状は和らいでくるのですが、重篤な場合は意識の混濁に至ることがあります。受診科は呼吸器科、循環器科の他、精神科も考えられます。
唇のしびれは考えられる病気として様々あるので、自己判断を避け、早めの受診を
ほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症、頚椎症など考えられる病気はさまざまあり、素人では判断がつきにくいため、唇のしびれの症状が長期にわたる場合、ほかの症状を伴っている場合、あるいは短期であっても頻回に繰り返すような場合は、自己判断を避け、早めに受診することをオススメします。
唇のトラブル⑤唇に出来る水疱のあれこれ
口唇の一部、とくに右半分あるいは左半分というように片側にできている場合は、口唇ヘルペスの可能性がありますのでここでは割愛致します。
ヘルペスの他にも、唇に水疱のできる病気はいくつかあります。
【口唇炎・口角炎】
気候の変化や体調不良、特に胃腸の調子が悪い、ビタミンやミネラル不足、唇を舐める癖などから生じます。水疱のほか、ただれやひび割れ、潰瘍が見られることもあり、食事の時や口を開けた時に痛みます。細菌が感染することもあります。よだれをつけたり、舐めないように注意してください。栄養と休息を十分にとり、患部を清潔に保ちましょう。
【接触性皮膚炎】
リップクリームが合わなかった場合など、化粧品や医薬品の刺激に「負ける」状態です。水膨れの他、腫れやかゆみなどが見られます。一種のアレルギー反応ですので、原因となったものの使用をすぐに中止し、皮膚科を受診しましょう。化粧品や歯磨き粉を変えて症状が出た場合は、元に戻すことでよくなる場合もあります。
【固定薬疹】
抗生剤など、特定の薬品に反応するアレルギー症状で、同じ場所に水疱ができます。薬を処方してくれたドクターに薬疹が出たことを告げ、別の薬に変えてもらいましょう。
【尋常性天疱瘡】
一種の自己免疫疾患で、唇のみならず口腔内の粘膜や全身の皮膚にも水疱ができてきます。痛みを伴うのが特徴です。原因は未だ解明されていません。命に関わることもあり、ステロイドによる治療が必要です。
また、幼児の場合には、とびひや手足口病といった病気の可能性も考えられます。紫外線や汗、花粉などに対してアレルギー反応を起こしているケースもあります。
唇の水疱が痛い時、かゆい時も上記の対処法を行って下さい
唇周辺に出来る水疱瘡には注意が必要
大人の水疱瘡は注意が必要
大人になってからかかる水疱瘡は重篤になりやすく、発熱やかゆみなどに悩まされることになります。また、ひどい場合には肺や脳に感染症を生じることがあります。日本では、水疱瘡の予防ワクチンは任意接種となっているので、子供の時に水疱瘡にかかった記憶のない人は、ワクチンも打っていない場合、初感染がまだという可能性があります。
倦怠感・食欲不振・も伴っている時は注意
水疱瘡の治療は、飲み薬、塗り薬、点滴等による抗ウイルス剤の投与になりますが、早ければ早いほど軽く済みます。水疱は三日ほどかけて急激に広がり、唇や口の周りを含め、全身に水疱ができます。顔か体かにかかわりなく、倦怠感や食欲不振を伴う発疹が見られ、水疱瘡の疑いがある場合にはとにかく早急に受診しましょう。
水疱瘡の際、水疱をかくのは我慢我慢
水疱はかゆい上、見た目がグロテスクなので、気になってしまい触ったりかきむしったりする患者さんも多いのですが、ここはひたすら我慢してください。というのは、水疱を掻き壊したり、かさぶたをはがしたりしてしまうと、クレーター状の跡が残ってしまい、何年も何十年も消えない可能性があります。
後に残らないようにケアしましょう
そっとしておけば、かさぶたが取れたあとはしばらくシミのようになることはあっても、順調に目立たなくなってゆきます。数ヶ月レベルで時間がかかることがありますが、焦らないようにしましょう。また、ドクターによっては一年ほど日焼けしないように勧められるようです。また、跡が残りにくいように皮膚の代謝を高めてくれる薬を出してくれることもありますので、聞いてみましょう。
水疱瘡は治っても、体内に潜伏を続ける
ちなみに、水疱瘡が治ったあと、原因であるヒトヘルペスウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス・VZV)は体内に潜伏を続けます。疲れやストレスによって抵抗力が弱った時に、帯状疱疹と呼ばれるプツプツとなって再度出てきます。
顔面では額や、まれに口の中にもできますが、唇に出来ることはあまりありません。唇に水疱ができる場合は、単純ヘルペスウイルス1型・HSV1が引き起こす口唇ヘルペスであることが多いです。このHSV1ウイルスと、水疱瘡のVZVウイルスは、同じヘルペスウイルスの「家族」ですが、種類は違います。
唇のトラブル⑥唇に出来たニキビの対処法
唇にニキビが出来てしまったのですが、ヘルペスとニキビの見分け方や対処方法などをお教え致します
ニキビとヘルペスはどう違う?見分け方のコツ教えます
ニキビの原因はアクネ菌、毛穴がふさがってアクネ菌が繁殖することで引き起こされます。一方、ヘルペスはヘルペスウイルスによって引き起こされるもので、体の免疫が弱っている時にウイルスが出てこようとすることによって発生します。この二つの疾患は、痛み方と見た目によって見分けることが可能です。
痛み方について
白い・あるいは黒いニキビの場合
白い、あるいは黒いニキビの場合は通常初期においてはほとんど痛みや違和感はありません。触ると膨れているのがわかります。赤いニキビの場合は、既に炎症しているので痛みがありますが、ボワンとした痛みです。
ヘルペスの場合
ヘルペスの場合は、まだ発疹が始まる前に、ピリピリとした痛み、違和感、あるいは痛がゆさのような感覚があります。その後徐々に赤くなり、水膨れができてきます。
見た目の違い
ニキビの場合
赤いできものの先端が白くなっていることが多いです。
ヘルペスの場合
はじめは小さな水疱の集合体で、徐々に合体して大きくなることもありますが、寄り合って盛り上がってきているイメージです。中の液体の色をよく見てください。ヘルペスであれば、中の液体は透明の水です。
ニキビだと思っていたら、ヘルペス!?そんな時の注意点
ニキビだと思っていたのに、ヘルペスだった!
ニキビだと思っていた水疱が実はヘルペスだった場合、水疱が破れて出てくる液体が付いた手でほかのところを触ると、自分の体の別の部位にも、他人にも、感染します。タオルやコップなどにも注意してください。再発を軽くするためにも、早期に受診し、投薬を受けましょう。
ヘルペスだと思っていたけど、ニキビだった!
ニキビだった場合には、伝染はしません。早期であれば、生活習慣の改善で治すことができます。ニキビの原因はたいてい、ホルモンバランスの崩れや内臓の不調、精神的ストレス、栄養と睡眠の不足などだからです。暴飲暴食によるダメージや、油っぽいメイク、カミソリなどによるダメージといった原因も考えられます。
唇・口元ニキビには洗顔と休息が大切
栄養と睡眠を改善し、ていねいな洗顔(とくにすすぎ)を心がけるとともに、タオルや寝具、メイク道具など肌に触れるものを清潔に保つようにしましょう。口の周りは食事などで汚れやすいので、患部を清潔に保つよう注意してください。
また、良質のオリーブオイルなどをニキビの膿んだ頭にチョンと塗って時間を置くと、自然に中身が排出されて跡が残りにくいという方法もあります。ホルモンバランスの問題で、月経周期等に合わせてニキビができるようであれば、イソフラボンを含む豆乳やきなこ、豆腐等の大豆製品を上手に取り入れることで症状が軽減されるケースもあります。
唇のトラブル⑦唇が腫れてきた時の原因と対策
唇が急に腫れてしまった時の原因や対策をお教え致します
唇が急に腫れる原因は幾つか考えられます。
外傷性の原因はとりあえずアイシング
虫刺されや、自分で噛んでしまった、ぶつけてしまったといった外傷性の原因。自分で原因がわかっている場合は焦らず、冷やすなどして様子を見ましょう。
アレルギーや刺激のあるものを食べたから腫れた
アレルギーや刺激のある食べ物を食べてしまったという場合。辛いものを食べた刺激で腫れる人もいます。マンゴーなどの果物で腫れる人もいれば、山芋、エビやイカで腫れる人もいます。これまでなんともなかった食べ物に、今日から反応するということもあるので、注意が必要です。受診してアレルギーの原因を突き止めるとともに、栄養と睡眠に注意して回復を早めましょう。合わない化粧品等を使用した場合や日光による刺激の場合も考えられます。また、ヘルペスの場合は水疱が出る前に、赤く腫れる場合があります。
唇が急に腫れるのは、もしかしたらクインケ浮腫?
クインケ浮腫または、血管性浮腫、血管神経性浮腫とも言われます。突然に起こるムクミのようなもので、組織の深いところでじんましんが起こっている状態と説明されることもあります。また実際に、じんましんと同時に発生する場合もあります。じんましんの場合かゆみや赤みが強いのですが、クインケ浮腫は赤みやかゆみはそれほどないことが多く、1日から3日かけて跡形もなく消え去ります。唇だけでなく、まぶたなどの皮膚や舌、喉、頬、消化管などにも発生することがあります。喉が腫れた場合は、急激に呼吸困難を起こすおそれがあり、たいへん危険です。息苦しさを感じる場合は救急車を呼ぶなどして速やかに受診が必要です。
クインケ浮腫は遺伝・医薬品などが原因のことも
遺伝性の要因で繰り返し起こる場合もあります。また、医薬品の使用によって引き起こされることもあり、アスピリン等の解熱消炎鎮痛剤、Ace阻害薬と言われる降圧剤の一種、ペニシリン、避妊用ピル等のエストロゲン含有剤、心筋梗塞や血栓症の治療に用いられる線溶系酵素等が原因になる薬品としてあげられています。
唇が急に腫れる珍しい原因として、肉芽腫性口唇炎というものも
肉芽腫性口唇炎。慢性の腫れで、下唇に多く見られ、組織検査をすると肉芽腫性の変化が見られます。はじめは数時間、あるいは数日で腫れが引くのですが、その後繰り返し、最終的にはゴムのように固く腫れて巨大口唇になります。クローン病等の疾患と関連があるとも言われていますが、食品添加物が引き起こしている場合もあるので、疑わしいものを極力避けるとともに、ステロイドの注射を行います。
いずれにしても、自己判断で勝手に薬を塗ったりすることはせず、よく観察してみましょう。塗っていたものや服用していたものは、差し支えないものであればいったん中止します。2、3日しても状況が改善しない場合には受診が賢明です。
唇が腫れた時は、何科??
原則としては、唇の外側のトラブルは皮膚科、内側(口腔内がわ)のトラブルは口腔外科の領域となっています。耳鼻科や内科も状況によっては診てくれます。
唇の腫れはアレルギーやヘルペスのせい??
違和感やピリピリした痛みが出てから腫れ、それから水疱が出るのがヘルペスです。出る場所も、一箇所に複数の水疱が固まって出ることがほとんどです。アレルギーは唇全体に腫れやかぶれが出ることが多く、水疱を伴うケースであっても、ヘルペスほど大きな水疱でないことが多いです。
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アレルギーもヘルペスも疲れていると出やすい
どちらも疲れやストレスにより抵抗力が落ちると発症しやすいという点では共通しています。ですから、休息と栄養に気をつけることが、予防にも回復にも効果的です。しかし治療に用いられる薬は全く別物です。疑わしい場合は自己判断で薬を塗ったりせず、早期に受診し、一日も早く正しい治療をはじめるのが短期・軽症ですむ近道です。
唇のトラブルまとめ
症状によって、考えられる原因は非常に様々でしたね。大切なことは、自分で判断せずに専門家や医師の判断を仰ぐことです。大きな病気ではないことを願っています。
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