そもそも歯痛を抑えるのにツボは効果的??
ツボを押すだけで本当にあの歯痛の激痛から解放されるのか半信半疑に思われる方もいるかもしれませんが、きちんとツボを押さえると痛みが緩和されます。
ツボを押す前にまずは、
- 「虫歯の穴に詰まった汚れを取り除く」
- 「歯の刺激となるような熱いもの冷たいものを取らない」
- 「歯間ブラシや糸ようじを使用してきれいに歯磨きする」
- 「痛い歯を刺激しない」
等の処置をとってからツボを押してみてください。あくまでツボ押しは一時的な痛みの緩和でしかありませんので、治療はきちんとうけましょう。
手にある歯痛に効くツボについて
巨りょう(こりょう)
目の黒目の真ん中から下に下ろした線状と小鼻の横から真横に引いたラインが交差する場所になります。人差し指、中指、薬指でツボの辺りを押さえて、少し上の方に向けてゆっくりと強目に押し上げていきます。
地倉(ちそう)
口角から0.5~1cm外側のところに位置します。このツボも人差し指、中指、薬指でゆっくり押しこんでください。
翳風(えいふう)
耳の裏側の耳の付け根の部分にある窪んだ場所になります。このツボをきちんと押すと耳の中に響くような痛みを感じます。歯痛の他に顔の麻痺やけいれん、頬の腫れにも効果があります。
合谷(ごうこく)
下の歯が痛みのあるときに押すツボです。手の親指と人差し指の付け根にあるくぼみから少し人差し指よりに上のところを押さえます。反対側の親指で痛気持ちよい程度に押さえましょう。
歯痛点
手のひら側の中指と薬指の付け根の間にあります。虫歯による歯痛の場合はとても効果のあるツボになります。反対側の親指と人差し指でつまむようにして刺激します。つまむと痛みがありますが、歯痛があるときには、やや強目につまむようにしましょう。左右の手を交互に刺激しましょう。
手以外にあるツボについて
陥谷(かんこく)
足の人差し指と中指の付け根の骨の間を、親指で食い込ませるように1~2分指圧します。上の歯の痛みのある側の足のツボを押すようにします。
頬車(きょうしゃ)
上の歯が痛いときに効果のある顔のツボです。フェイスライン上のエラ近くにあります。歯を食いしばったときに筋肉が盛り上がる場所があります。その部分を人差し指と中指2本を揃えて、ぐるぐると円を描くようにして刺激したり、ぐっと左右の頬車のツボを同時に押しもみましょう。頬車のツボは顎関節症にも効果があります。
下関(げかん)
下の歯が痛いときに刺激します。耳の付け根から頬骨にそって指3本分辺りにくぼみがあります。口を開け閉めするとくぼみの部分がわかりやすいかと思います。その部分を人差し指と中指2本で押し込むようにして少し強目に刺激します。このツボも顎関節に痛みのあるときに効果があります。
四白(しはく)
上の歯が痛いときに刺激します。眼球の下で、目の周りの骨の端から指1本分ほど下の部分になります。優しく押しながら円を描くようにマッサージします。眼球にちかいためあまり力を入れたり、指を押し込まないようにしましょう。
大迎(だいげい)
下の歯が痛いときに刺激します。下顎の骨のえらから顎先にかけて指1本分内側にあるくぼみを押します。このツボも顎関節症にもとても効果の高いツボになります。押し方は「軽め」にしましょう。あまり強く押しすぎると逆効果になってしまいます。また、このツボ付近には顔面動脈という太い動脈が流れており、内出血を起こしやすい部分になりますので注意してください。
巨梁(こりょう)
上の歯が痛いときに刺激します。目の黒目の部分から人差し指、中指、薬指、小指の指4本分の横幅分真下、左右両側にあります。(四白のツボから指2本下の部分)少し強目に指2本揃えてゆっくり押していきます。
ツボの押し方にコツや、効果的な方法はある?
歯痛の痛みがあるときにツボを押す場合は、痛いと感じる程に少し強目に押しましょう。(大迎や四白のツボは軽めに押します)指で摘んだり、押し込むようにしてツボを刺激していきますが、ツボ押し用の道具や手ごろなボールペン等があれば道具を使用して押すとより効果的です。
歯痛の痛みがそれぞれ上記にあるツボをおしたことで痛みの波がどう変化したかを確かめながらツボを刺激しましょう。左右にあるツボの場合は、左右どちらの方が痛みがあるかを確認しながら行い、痛みのある方をよく刺激しましょう。
歯痛に効くツボに、お灸はどう?効果あり?
お灸はツボを効果的に刺激できるので、もしも自分でお灸ができる場合は良いと思います。また、お灸で使用するもぐさにはシネオールという精油成分が含まれており、強力な消毒・鎮静・鎮痛作用があり、この成分が皮膚の表面から浸透することで痛みを和らげる効果があるそうです。
まとめ どうしても我慢できない!ツボ以外の応急処置を教えて!
歯が痛い時の応急処置「虫歯の穴に詰まった汚れを取り除く」「歯の刺激となるような熱いもの冷たいものを取らない」「歯間ブラシや糸ようじを使用してきれいに歯磨きする」「痛い歯を刺激しない」「ツボ押し」これらをやってもまだ痛みのある場合は、
早めに鎮痛剤を服用してください。あまりに痛みが強くなりすぎると鎮痛剤の効果も出にくくなってしまいます。
<正露丸を虫歯の穴に詰める>
痛みのある歯がすでに虫歯で穴があいている状態であれば「正露丸を穴に詰める」方法があります。正露丸といえば、腹痛のときに服用する匂いの強い薬になりますが、この薬を1/2~1粒詰めると、正露丸の成分である木クレオソートが強い殺菌消毒効果を発揮して神経を麻痺してくれます。あまり長時間そのまま放置すると細胞を傷つけることになりますので、早めの処置が必要になります。
<早急に歯科医院を受診>
どうしても我慢ができない、上記の応急処置を行っても痛みが引かないほどの歯の痛みとは虫歯が進行して神経に炎症が起きている場合か、歯が折れて神経を損傷している状態かと思います。この場合は、適切な治療を行わなければどうにもなりません。応急処置は本当にその場しのぎのものになりますので、できるだけ早く歯科医院を受診してください。歯痛は我慢するものではありません!
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