フリーワード

詳細条件

詳細条件を選ぶ

診療内容

サービス内容

歯医者 新着記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

舌のしびれで考えられる10個の病気と、原因、対処法について

2015年11月24日 12時28分
舌がしびれている気がする!物を食べたり、発音したり、日々の生活でひじょうに気になってしまいますよね。そこで今回は舌のしびれで考えられる病気を10個挙げ、それぞれの対処法や、自宅で和らげる方法をご紹介します。

舌のしびれで考えられる10個の病気と、原因、対処法について

舌のしびれについて

しびれというのは、麻痺に分類される神経障害です。体の末梢神経で拾った信号は中枢神経へ伝達され、脳が処理します。しびれるということは、脳がその送られてきた信号を異常と認識し、しびれという感覚を発信させます。しびれが起こる原因は色々あり、老化による体の機能の低下や筋肉・腱などの疲労によるもの、末梢神経の圧迫によるもの、血流が滞って起こるもの、脳や血液の病気によるもの、刺激物によって刺激されるもの、などが挙げられます。ここでは舌のしびれに着目してお話ししたいと思います。

舌のしびれで考えられる病気

1、舌痛症

<症状>

舌痛症とは見た目は舌の表面には異常が見当たらないのですが、舌がやけどをしたようにピリピリやヒリヒリと痺れたり痛みを感じる病気です。しかし、口の中に食べ物が入っていると痛みをあまり感じなくなるため、食事には支障がないことが多いようです。

<原因>

舌痛症は原因がまだはっきりわかっていませんが、精神的ストレスによって発症すると言われています。また、更年期の女性に多いことから、ホルモンバランスや自律神経障害に深く関係していると考えられています。

<対処法>

基本的に薬物治療を行いまうす。その中でも抗うつ剤が効果があると言われています。また、心理的に不安がある方はカウンセリング治療も行います。

2、口腔灼熱症候群

<症状>

舌痛症と同様、舌の粘膜には明らかな病変が認められないにもかかわらず、舌や唇等の口全体に発現する灼熱感や痛みを伴う病気です。この症状である灼熱感で、患者さんは熱い飲み物を飲んで火傷したような痛みに見舞われます。また、その他の症状としては、口腔乾燥感や苦い味や金属味を感ずる味覚障害を引き起こします。起床してすぐにはこの症状がは感じないようですが、日中少しずつ痛みが増してくるようです。

<原因>

考えられる原因は多数あります。①抗うつ剤などの薬物療法の影響や加齢による自己免疫疾患との関係 ②口腔カンジタ症 ③ドライマウスや舌痛、つぎはぎ舌を呈する地図状舌 ④情緒障害、特にうつ病に加えて癌への不安や恐怖などからくる心理学的問題 ⑤鉄、亜鉛、葉酸、ビタミンB1ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12のような栄養素の不足からくる栄養欠乏 ⑥更年期によるホルモンバランスの変化 ⑦口腔内への過剰な刺激 などがあげられます。

<対処法>

舌痛症と同じような治療法をとりますが、明らかにドライマウスや口腔カンジダ症などが原因の場合、それに対する治療を行います。多くの場合、抗うつ薬、向精神薬などの薬物治療で治ります。喫煙や食事などの刺激物が原因で粘膜を傷付けたり、炎症を発症させることがあるので、禁煙をしたり、刺激物の多い食べ物を避けることにより、症状が改善されることもあります。

3、口腔乾燥症

<症状>

俗にいうドライマウスです。唾液の分泌量が低下することによって唾液の質に異常をきたし、のどが渇いたり口の中が乾燥し、痛みや不快感が生じます。
主に嚥下障害、味覚障害、口の中がネバネバしたり、唇や口の中の粘膜の乾燥や睡眠時の乾燥感といった症状が現れます。さらに、カンジダ菌の増殖による舌痛や口角炎も発症します。また、虫歯の多発や舌苔の肥厚、口内炎や口臭が生じます。

<原因>

口腔乾燥症の多くの原因は、薬剤の副作用、糖尿病や更年期障害、腎不全、口腔周囲の筋力の低下に加えてストレスなどの複合的な要因で発症するようです。また、自己免疫疾患であるシェーグレン症候群の口腔症状としてよく知られています。

<対処法>

筋力を強化させ唾液分泌を促進させる効果が期待できる口腔筋機能療法や、人工唾液・口腔保湿・湿潤剤などにより口腔内を保湿させる治療法をとりますが、シェーグレン症候群が原因の場合は、唾液分泌促進薬を投与することで症状を緩和することができます。

関連記事:

口腔乾燥症って何?唾液減少の弊害と、原因から導く4つの治療法

4、亜鉛欠乏症

<症状>

まず、口腔外の場所も異常が認められます。皮膚炎や脱毛症、爪の変色や変形などの皮膚疾患や、貧血や発熱、全身倦怠感などの全身症状、腹痛に下痢や嘔吐などの消化器系疾患に加えて口内炎や舌炎、味覚異常などの症状が現れます。舌炎に関しては、舌に発赤や乾燥が見受けられます。

<原因>

体内の亜鉛が減少し免疫機能が低下することで身体に異常が起こります。人体には亜鉛が約2g含まれて亜鉛はいると言われており、それが体内の細胞全体に存在していて、DNAやたんぱく質の合成に関与しています。これが減少することで免疫低下させたり、糖代謝能力が低くなったりします。

<対処法>

亜鉛欠乏症は亜鉛の不足によりひき起こる病気なので、亜鉛を含む食材を積極的に摂取する栄養改善を基本とします。しかし、栄養の偏った食事は逆に体には良くありませんので、栄養バランスの良い食事を心掛けなければなりません。また、亜鉛を摂取するために補助食品も導入すると良いでしょう。亜鉛を多く含む食材は、レバーや牡蠣、チーズや卵黄、大豆や納豆、アーモンドなどが挙げられます。

5、鉄欠乏性貧血

<症状>

鉄欠乏性貧血によって舌炎が発症すると、舌乳頭が萎縮し白色斑になり、舌尖から舌縁にかけてV字型の発赤を引き起こし、舌が腫脹することで舌痛や味覚障害などが症状として現れます。別名でプランマー・ビンソン症候群とも呼びます。また、その他の症状は、酸素供給量の低下を補う為に心拍数が増加するので、それに伴い動悸や息切れ、全身の気だるさや疲労感、めまいなどが起こります。

<原因>

血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンを生成するのには鉄分が必要なのですが、その鉄分が不足することで赤血球中のヘモグロビン量が減少し、赤血球の大きさも縮小します。やがて各臓器への酸素供給が滞り、体の各機能が低下していくことで体に異常を起こします。

<対処法>

亜鉛欠乏症と同様に、鉄分が不足することでひき起こる病気なので、鉄分を含む食材を積極的に摂取する栄養改善を基本とします。また、補助食品も導入すると改善されますが、それでも症状が改善されないようであれば、入院して静脈注射や点滴で鉄剤を使用します。鉄分を多く含む肉類やレバーなどを摂取すると良いでしょう。

6、ハンター舌炎

<症状>

痛みはさほど強くないにしても、舌がしみる、乾燥する感じを訴えます。

<原因>

葉酸とビタミンB12が不足することで舌炎が引き起こります。

<対処法>

基本的には食事を改善することで症状が治まりますが、欠乏しているビタミンB12や葉酸を補助食品で補います。また、重度の欠乏の場合には、ビタミンB12を筋肉注射することもあります。

7、糖尿病

<症状>

全身に異常が認められますが、口腔内に関しては舌のしびれや歯周病の悪化が認められ
ます。

<原因>

糖尿病により高血糖状態が継続することによって体の至る所で様々な症状を起こします。

<対処法>

対処法としては糖尿病を改善するために薬物投与や食事改善だけでなく、運動療法による体質改善を行います。

8、腫瘍・舌癌

<症状>

種類によって症状は様々ですが、発症すると舌の痺れや痛みを起こします。

<原因>

何らかの刺激によってイボや腫瘍が発症します。また、その腫瘍が悪性の場合舌癌と診断されます。

<対処法>

もし、イボや腫瘍が陽性の場合は、その部分の切除を行えば回復します。しかし、あまりにも腫瘍が大きくなりすぎて巨舌症のような状態になったり、腫瘍が悪性の場合は舌の切除を行います。

9、三叉神経痛

<症状>

舌を含む顔面に痺れや痛みを生じます。

<原因>

三叉神経とは12本ある脳神経のうちでも最大の神経であり、咀嚼運動やくしゃみなどの働きをします。この三叉神経が圧迫されるなどの刺激を受けることで、顔面や舌などの三叉神経支配域に痛みやしびれなどが生じます。

<対処法>

治療法には抗てんかん薬を基本とした薬物療法、ガンマナイフを使用して病変位置を正しく特定し局所的に放射線を照射する定位的放射線治療法、所麻酔薬などを注射する神経ブロック治療法、微小血管減圧術といった手術療法などを行います。

10、舌咽神経痛

<症状>

食事の際の咀嚼や嚥下時に舌や喉頭などの舌咽神経支配域に痛みやしびれなどが生じます。

<原因>

舌咽神経は12本ある脳神経のうちのひとつで、主に舌と咽頭の働きを支配しています。この舌咽神経に圧迫などの刺激が加わることで発症します。

<対処法>

治療は三叉神経痛とほぼ同じ治療法が取られます。また、精神的ストレスも関係していることが多いので、メンタルカウンセリングなども行います。そのほかにも、噛み合わせや頭蓋骨のズレなどによって起こる場合もある為、歯科治療や骨矯正によって治る場合もあります。

舌のしびれを、自宅で少しでも和らげる方法があったら教えてください

日々の生活を見直す

まずは、日々の生活を見直すことが良いでしょう。舌に痛みや痺れを引き起こす原因と考えられる病気はもちろん病院で治療をしなければ治らないものも存在しますが、そもそも食事の摂取や喫煙や飲酒などの一般生活の乱れが原因で発症しているものも多々あります。ですので、まずは朝・昼・晩の三バランスの摂れた食事をし、喫煙や飲酒などの所謂嗜好品はいったん症状が治まるまで辞める、といった努力をしなければならないと思います。

飲食に気を使う

また、食べ物や飲み物も刺激的なものは避けることも必要なのではないかと思います。また、ストレスや不安感など精神的なことが原因で起こるものもあります。つまり、生活環境の改善も症状を和らげられる方法なのではないかと思います。

舌のしびれは何科に行けばいい?どんな処置が行われる?

まずは歯科(口腔外科)を受診

舌は口の中にあるので、まず考えられるのは歯科だと思います。しかし、普通の歯科医院ですと診断が難しいことがあるので、口腔外科が望ましいでしょう。そして口腔外科があり、その他の診療科もある大学病院や総合病院を受診されるのが良いでしょう。

大きな病院、歯科医院がない場合

もしそのような大きな病院や口腔外科を診療している歯科医院がない場合は、耳鼻咽喉科、神経内科、心療内科などもよいとされています。しかし、やはり最終的には体をトータルで診てもらえる総合病院や大学病院が望ましいので、どこの病院に行っても原因がわからなかったり症状が改善されない場合は、大きな病院の口腔外科を受診されることをお勧めします。

舌のしびれについて まとめ

舌の痺れを起こす病気は数多くあり、また原因も複雑に絡み合っています。それに加え、まだ原因や治療法もわかっていない病気も存在します。そして実際にどの診療科に受診すればよいかも悩むでしょう。

まず舌に違和感を覚えたならば大学病院や総合病院の口腔外科を早期に受診してください。

しびれが長期間続いたり、痛みや腫れを引き起こしたならばもしかすると手遅れの状態になってしまうことも考えられます。異変に気付いた時にすぐに治療に入り、原因の究明と他科との連携で症状は早期に改善されることが見込まれます。また、常日頃の生活を見直すことで予防になったり症状を和らげることができるので、不摂生を正し、規則正しい生活を送ることが何よりの予防、そして治療なのかもしれません。痺れがそこまで重篤化していなかったり、見た目に異常がなくても必ず体では何かが起こっている可能性があります。つまり、これくらいならばすぐに治るだろうという甘い考えが後の治療に大きく関係してくるのです。まずは、身近なところで生活の改善、そして、なにか少しでも異常があるならば早期に口腔外科を受診することが望ましいでしょう。

いかがでしたか。我々が運営しております”どくらぼ”には、他にも皆様の大切な歯に関する情報が盛りだくさんです!是非他の記事にも目を通していただき、正しい知識を身に付けてくだされば幸いです。今後とも”どくらぼ”を宜しくお願い申し上げます。最後までご覧頂きましてありがとうございました。

「舌 しびれ」関連記事:

いつまで続くの?舌のしびれ!40代過ぎたら忍び寄る舌のしびれの原因と対処法

オンナ40歳越えたら要注意!舌が急に痛いと感じたら、舌痛症を疑おう

舌癌について総まとめ。早期発見・見分けるための、13の症状チェック

この記事を気に入ったらいいね!しよう

どくらぼの記事を毎日お届けします!

レポートのカテゴリ一覧

歯科専門ライターによる、歯に関する情報がいっぱい

最も見られているレポート

歯医者の達人

歯医者さんが本当に薦めたい治療は、保険が効かない。

歯医者さんが本当に薦めたい
治療は、保険が効かない

日本人だけが知らない予防歯科の正しい考え方

日本人だけが知らない
予防歯科の正しい考え方

歯科技術の進化がとまらない

歯科技術の進化が
とまらない

悪い歯医者に騙されてはいけない

悪い歯医者に
騙されてはいけない

緊急QA

  • 噛むと痛い
  • 歯が浮く
  • 歯がしみる
  • 親知らずが痛い
  • 歯が欠けた
  • 歯が抜けた
  • 口内炎を治したい
  • すぐに口臭を抑えたい
  • 歯がグラグラする
  • 詰め物、差し歯がとれた
  • 歯並びを治したい
  • 歯茎から血が出る
  • 歯を綺麗にする
  • 舌が痛い
  • 顎が痛い
  • 唇の様子がおかしい