内藤歯科医院

内藤歯科医院の内藤 順先生から一言

初めまして。内藤歯科医院院長の内藤順です。

こちらでは歯周病の進行についての後半部分を解説致します。


４．歯茎に炎症がおき、歯と歯茎をつなげる組織を壊す
　　歯周病菌は、歯茎に炎症を起こし、さらに歯石がたまります。すると、歯
　　 茎が下がりだし、歯を支える歯槽骨にも影響が及びます。歯茎の炎症がひ
　　 どくなればなるほど、歯と歯茎の間の「歯周ポケット」は深くなってゆき
　　 ます。歯周ポケットが深くなると、自力でお掃除をすることはほとんど不
　　 可能で、歯医者さんで、短い期間で治療と掃除を受ける必要があります。

５．歯槽骨が減る
　　歯槽骨とは、1本1本の歯を支えている、特殊な骨のことです。歯周病が
　　 進行すると、歯はまったく悪くなっていないのに、歯を支えている歯茎や
　　 歯槽骨などの組織が溶けてゆきます。それによって、歯を支えるものがな
　　 くなります。

６．支えを失った歯が揺れる
　　例えば、傘を両手でしっかりと持っている様子を想像してみてください。
　　 手をだんだん先の方に移動してゆき、最後には傘の先端を片手で持つだけ
　　 になるとどうなるでしょうか？傘はぐらぐらとゆれて、手には負担がかか
　　 かかります。同じように、歯槽骨が減った歯はゆれやすくなり、より歯槽
　　 骨に負担を与えてしまうのです。

７．さらに菌が繁殖し、歯槽骨が減り歯を失う
　　歯槽骨が減ってゆくと、最終的にはどうなってしまうでしょうか？支えを
　　 失った歯は、ものを噛む動作に耐えられず、抜けてしまう、または抜かざ
　　 るを得なくなってしまうのです。恐ろしいのは、かなりぐらぐらの状態に
　　 なっていても、歯茎は炎症を起こして腫れていますから、まるでちゃんと
　　 支えられているように見えています。しかし、歯茎の中ではどんどん状態
　　 が悪くなっている可能性があります。

８．歯槽骨や血管などから菌が全身に回る
　　歯を抜かずに、治療もせず、歯磨きもきちんとせずに放っておくとどうな
　　 るのでしょうか？歯をどんどんと失って、食事をおいしくとれなくなって
　　 しまいます。しかしそれだけではありません。

　　 歯が生えている部分には、たくさんの神経や血管などが通っており、それ
　　 は全身にまわっています。また脳に近い部分であることも忘れてはいけま
　　 せん。歯周病菌などが口から全身の血管にまわることで、脳梗塞や心筋梗
　　 塞などの重大な症状を引き起こすことも分かっています。

まとめ
1.　口の中に歯垢がたまる
2.　歯と歯茎の間に歯石がたまる
3.　歯石の中で嫌気性菌が繁殖する
4.　歯茎に炎症がおき、歯と歯茎をつなげる組織を壊す
5.　歯槽骨が減る
6.　支えを失った歯が揺れる
7.　菌が繁殖し、歯槽骨が減り歯を失う
8.　歯槽骨や血管などから菌が全身に回る

最初の方で、予防をして口の中の状態を清潔に保つことが、虫歯だけでなく歯周病の予防となります。毎日の予防、そして定期的な歯医者さんでのケアこそが、歯周病を防ぐ大切な方法なのです。
内藤歯科では歯周病の治療を得意としておりますので、いつでもどのようなことでも是非ご相談ください。