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口内炎の全てがここにあります。歯科医が本気を出して伝えます。

2014年04月04日 13時30分
口内炎の全てをwikipediaよりも詳細に、完全にまとめあげました。種類・原因・治療方法など網羅しております。許可をいただければ転載も可ですのでお使いください。

口内炎の全てをお伝え致します。

こんにちは!どくらぼ編集部でございます。 本日は歯医者さん協力の元、【口内炎】について完全に網羅致します。

内容としては非常に長くなってしまいますが、 口内炎の種類、症状、治療法、治療期間、原因などを網羅致します。

それでは参ります。

口内炎の種類①最も多い口内炎はアフタ性口内炎

「アフタ性口内炎」 口内炎のなかで最も多いタイプで、直径2~10㎜の円形や楕円形のできものです。 色や形は様々ですが、真ん中が少しくぼんだり、表面が白く周囲が赤くなった潰瘍のような形をしているのが特徴です。灰白色斑(アフタ)といわれるものです。 同時に複数できることも多く、歯ぐき・頬の内側・舌・唇の裏・舌の裏など、口の中のいたる所にできます。痛みもあり、アフタの大きさが最大になる頃に痛さもピークを迎え、痛みによる集中力の低下や、食べ物の刺激で食事も満足にできなくなり、生活に支障をきたすこともあります。

・原因

何かの拍子に唇や舌を噛んだり、硬いものが口の中の粘膜に当たったりしてできた傷に細菌が侵入して起きるもの。免疫力の低下や栄養障害、ストレスなどで口の中の粘膜の再生機能が衰え、粘膜の表面が荒れてひどい場合は潰瘍になるもの。原因不明のものがあります。ちょうど胃に胃潰瘍ができるように口の中にも潰瘍ができ、ここに細菌が繁殖して口内炎になるのです。

・治療方法

口の中を清潔にして細菌が繁殖しにくい状態にしておくこと。 定期的に殺菌作用のあるうがい薬や洗口剤(マウスウォッシュ・デンタルリンスなど)で口の中の有害な細菌の数を減らしておくこと。 口の中の粘膜を弱らせず、傷を作らないようにすること。 こうすると口内炎を早く治せ、これらを続けることによって口内炎予防にもなります。

痛みがひどい場合やより早く治したい場合は薬を使いますが、薬は対処療法で根本から治すわけではありません。お薬の種類には、塗り薬・パッチ(患部に直接貼る薬)・飲み薬・スプレー剤・洗口剤などがあります。これらの薬を症状によって使い分けます。また、対応している歯科医院であればレーザー治療もあります。口内炎にレーザーをあてて痛みを取る方法です。通常一回で時間も4~5分で終わります。

治療期間:1週間から2週間程度です。

治療費用

歯科医院にかかった場合、初診料と薬代で保険診療3割負担の場合2000円前後です。 1週間様子を見てまだ改善しない場合、再診してみてください。レーザー治療は保険外診療なので費用は医院によって異なります。500円~3000円の価格帯の歯医者さんが多いようです。レーザー治療については対応していない歯医者さんもありますので、一度問い合わせをして相談してみてください。

放置すると危険なアフタ性口内炎

消化器や目などの全身に炎症を起こすベーチェット病は、ほとんどの人に米粒状の白い口内炎(アフタ性口内炎)ができます。また、体の免疫力が低下する糖尿病・白血病なども口内炎を引き起こすことがあります。

口内炎がなかなか治りにくかったり再発を繰り返す場合、大きな全身の病気のサインの事もあるので、数カ月にわたって続くような場合は病院で診察を受けてください。

関連記事:喉に出来た口内炎の原因は、まずカタルかアフタを疑え!

口内炎の種類②ウイルス性口内炎

「ウイルス性口内炎」 ウイルス性口内炎は、ウイルスに感染することが原因で出てくる症状の一つとして口内炎が起こるものです。口内炎の一種類というよりも、ウイルス感染によるいろいろな症状の一つとして口内炎が発生します。ウイルス性口内炎の主なものにヘルペス性口内炎、手足口病による口内炎、ヘルパンギーナによる口内炎があります。

ウイルス性口内炎の主なもの①ヘルペス性口内炎

・原因

ヘルペスウイルス(単純疱疹)に感染することで起こる口内炎です。舌・口唇・歯ぐきなどが赤く腫れる症状で、喉にまで口内炎ができることもあります。高熱が出て激しい痛みに襲われることの多い、かなり辛い口内炎です。ヘルペスウイルスに対応する抗ウイルス薬がよく効くので、ヘルペスを疑う場合はすぐにお医者さんの診察を受けましょう。子どもの頃に感染することが多く、回復後もウイルスは体の中に残っていて、大人になってからも体調不良の時などに再発し、口内炎を起こすことがあります。

・症状

38℃を超える高熱が数日続いた後、3日目以降から口内炎が発生し始めます。口の粘膜ではまず小さな水ぶくれがたくさんできて、歯ぐきや舌などが赤く腫れて痛みます。唇の外側にまで発疹が広がることもありますが、喉だけにできることもあり、他のウイルス性口内炎のヘルパンギーナと区別しにくいこともあります。

高熱が3日以上続く場合は、ヘルペスの可能性が高いです。強い痛みのため、飲食が大変困難になります。 

・治療方法

特効薬の抗ヘルペスウイルス薬を使います。 最も使用頻度が高いのがゾビラックス。他にアルセナ、バルドレックスという薬もあります。高熱と痛みを抑えるために解熱鎮痛剤を病院で処方されることも多いです。

・治療期間

潜伏期間が数日~10日程度あった後、10日前後症状が続きます。 抗ウイルス薬やその他の処方薬を使って休養すれば、2~3日で回復します。 完治するまでの間は、ヘルペスウイルスを他の人に感染させてしまうので、患部に触れたものを他の人に触れさせないように注意しましょう。

ウイルス性口内炎の主なもの②手足口病による口内炎

手足口病というウイルス感染症の症状の一つとして口内炎ができるものです。 口の中や手、足に1~3㎜位の大きさの小さな米粒のような水疱(水ぶくれ)ができます。水ぶくれは押すと痛みがあります。

・原因

コクサッキーウイルスA6、エンテロウイルス71が主な原因ウイルスです。これらのウイルスに感染して手足口病が発症します。子どもの感染が多く、5~8月頃に多い夏風邪の一種でもあります。大人になってかかるのはまれですが、発症すると症状が重くなることが多いです。

・症状

口の中でも特に舌や唇の裏側に口内炎が複数できます。口内炎の大きさは直径5㎜を超える大きなものができることもあります。手足口病の口内炎は口の前方や舌に多発するのが特徴です。カゼのような症状が出た後数日たって、手、足、口に小さい米粒のような水ぶくれが次々とできてきます。手足口病では高熱が出ることはあまりありません。感染後、治ってからも感染した人の唾液・鼻水の中のウイルスは2週間程度存在しているので、流行している時は注意しましょう。

・治療方法

手足口病の原因ウイルスに対しての抗ウイルス薬はありません。もっぱら安静にして回復を待つことになります。水分補給をこまめにして脱水症状に注意します。歯磨きは痛みがあって難しいでしょうから、イソジンのうがい薬などで口の中を清潔に保ちます。口内炎が治まって2日ほど経つと、全身症状も落ち着き、発症後1週間から10日ほどで回復します。

エンテロウイルス71が原因の場合、合併症として髄膜炎や脳炎を起こす場合があります。高熱が数日経っても下がらなかったり、頭痛や嘔吐など、一般的な症状とは違う気になる症状が出ている場合には、すぐに病院を受診しましょう。

ウイルス性口内炎の主なもの③ヘルパンギーナによる口内炎

ヘルパンギーナはウイルス感染症の一つで、エンテロウイルスに属するコクサッキーウイルスが原因となる病気です。この病気の症状の一つとして口内炎が発症します。 4歳までの子どもがかかることが多いのですが、大人もかかることがあり、重い症状が出ることがあります。

・原因

ウイルスに感染した人のくしゃみなどの飛沫や排せつ物を通じて感染します。

・症状

2~5日の潜伏期間後、38℃を超える発熱が1~2日あった後、喉の痛み・口内炎ができます。ヘルペス性口内炎よりも発熱期間が短いのが特徴です。口内炎は口の中でも咽頭(いんとう:のどの周り)に水疱(みずぶくれ)ができるのが特徴で、口の前方にできる手足口病とは区別されます。水ぶくれの数は数個~数10個までまちまちです。喉の周囲に口内炎ができることで、痛みのために飲食が困難になる事ことが多いです。

・治療方法

原因ウイルスに対する有効な抗ウイルス薬が無いため、対処療法になります。 痛みと発熱を抑える解熱鎮痛薬の処方が中心です。高熱による脱水症状を防ぐためのこまめな水分補給と、口内炎の症状を和らげるために殺菌作用のあるうがい薬やスプレータイプの薬も有効です。

・治療期間

1週間前後で回復することが多いのですが、唾液感染の恐れの強い治癒後1週間ほどは、他の人に感染を広げてしまわないように注意が必要です。

口内炎の種類③カタル性口内炎

「カタル性口内炎」 カタル性口内炎は紅斑性口内炎(こうはんせいこうないえん)とも呼ばれ赤いのが特徴です。口の中の粘膜が炎症を起こして赤く腫れます。赤い斑点のようなものができたり、白くただれることもあります。アフタ性口内炎のように境界のはっきりした白い円形の口内炎ではなく、周囲の健康な粘膜との境い目がはっきりせず、腫れが広がっていくことが多いです。また、口の中の灼熱感や粘りの強い唾液の量が増え、口臭が出てくるのも特徴です。 口の中全体に起こりますが、口蓋の部分や、唇や、頬の内側、舌に発生することが多いです。アフタ性口内炎と違って潰瘍ができないので、痛みはそれほど強くありません。

・原因

歯科矯正装置やクラウン(かぶせ物)、歯などが口の粘膜に直接接触する刺激によるものが主です。熱い食べ物や飲み物による火傷(やけど)によるもの。口の中の不衛生、胃腸などの内臓機能の不調、疲労、風邪によるもの。

・治療方法

何かが口の中の粘膜に当たる刺激で口内炎ができている場合、歯科医院でその刺激を取り除いたり調整することから治療を始めます。虫歯や歯周病など口の中の衛生状態の悪さが原因で口内炎ができている場合、歯科医院での治療と共に、丁寧な歯磨きや口の中の殺菌などで口の中を清潔に保つようにします。体調不良が原因のカタル性口内炎は、体調の回復と共に治ることがほとんどです。

・治療期間

1週間~10日ほどです。これ以上長引いたり、繰り返しカタル性口内炎ができる場合は、病院で詳しく診察してもらうようにしてください。

関連記事:喉に出来た口内炎の原因は、まずカタルかアフタを疑え!

 

口内炎の種類④アレルギー性口内炎

「アレルギー性口内炎」 食物・金属・化学物質・抗生剤・鎮痛剤などの薬品が原因のアレルギー反応によって起こる口内炎です。食品によって起こるアレルギー性口内炎は比較的多く、アレルギーを起こす主な食物としては、果物・野菜・チョコレート・そば・牛乳などがあります。この中で特に果物や野菜によって起こるアレルギー症状を、口腔アレルギー症候群と呼んでいます。

口腔アレルギー症候群と花粉症とは関連性があって、花粉と果物など一見関係のないようなもの同士が、それぞれ共通して大変似ているアレルギーを起こす構造を持っていることがあります。例えばシラカバの花粉とリンゴで、シラカバ花粉でアレルギーを起こすとリンゴにもアレルギーを起こすことがあるのです。これを交叉抗原(共通抗原)といいます。

<主な花粉アレルギーと果物や野菜アレルギーとの関係性>

「スギ・ヒノキのアレルギー」

ナス科(トマト・ナス・ピーマン・ジャガイモなど) バラ科(リンゴ・桃・プラムなど) マタタビ科(キウイなど)

「ブタクサのアレルギー」

ウリ科(メロン・スイカ・キュウリ・かぼちゃなど) バショウ科(バナナなど)

「シラカバ・ブナのアレルギー」

バラ科(リンゴ・桃・サクランボなど)

「ヨモギのアレルギー」

セリ科(セロリ・ニンジン・パセリなど)リンゴ、キウイなど

「イネ科(カモガヤ・イネ・ススキなど)のアレルギー」

イネ科(米・麦・トウモロコシ・サトウキビ・ヒエなど)

以上のような科でのグループ分け以外でも、お互いに似たたんぱく質を持っていることで、そのタンパク質を抗原(アレルギーの原因物質)とするグループ分けがあります。

<共通抗原ごとに分類したグループ分類>

●桃・リンゴ・ナシ・大豆グループ

●セロリ・パセリ・ニンジン・桃・ナシ・ジャガイモ・シラカバ花粉グループ

●サクランボ・リンゴ・ピーマングループ

●パパイヤ・パイナップル・大豆・イチジク・キウイグループ

※例えば大豆のアレルギーがあると、リンゴやパイナップルにもアレルギーを起こす可能性があります。

・原因

アレルギー性口内炎を起こしている原因となる物質を特定することが大事です。アレルギーに詳しい先生のいる内科や耳鼻咽喉科、皮膚科の受診をお勧めします。

・症状

口の中の広い範囲に起こる炎症(抗原が触れたところが広範囲に炎症を起こすため) 口の中のただれ、アフタ性口内炎、水疱(水ぶくれ)

・治療方法

アレルギー症状に合わせた対症療法です。 抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)が治療の中心で、内服薬と塗り薬が症状に応じて処方されます。

・治療期間と治療費用

アレルギー反応の強さには個人差があるので、治療期間と治療費用についてはケースバイケースです。アレルギー性口内炎を起こした原因が自分でわかっていたとしても、アレルギー反応がこのままずっと軽症で治まっていくとは限りません。何かの拍子に重いアレルギー反応が起こると呼吸が妨げられて命の危険もありますので、治療法についてはアレルギーに詳しい医師と相談するのが一番いいでしょう。

口内炎の種類⑤ニコチン性口内炎

「ニコチン性口内炎」 喫煙が原因の口内炎です。喫煙によるタバコの煙が原因で、口の中の粘膜の中でも特に口蓋(こうがい)という天井の部分の粘膜が白くなって徐々に分厚くなる口内炎ですこの口内炎になる人はへビースモーカーやチェーンスモーカーなど、喫煙が日常化している人に限られます。タバコを止めることで改善するので大半は心配ないのですが、タバコの発ガン性は皆さんご存じのとおりで、ニコチン性口内炎においてもその後ガンに進行する危険は指摘されています。

・原因

タバコを吸う時、吸い込んだ煙の温度や湿度について特に意識することはあまりないと思いますが、吸い込んだタバコの煙は熱くて乾燥しているのです。タバコの乾燥して熱い煙は口の中を乾燥させ、熱気によって軽い火傷(ヤケド)の状態を作り出します。これで口内炎ができやすい環境を作ってしまう上に、一日中・長期的にこの状態が繰り返されると、タバコによるニコチン性口内炎という状態になってしまうのです。

・症状

タバコの熱い煙が触れる口蓋に赤い発疹ができた後、だんだんと白くなっていき、口蓋の表面がしわが寄ったようになり分厚くなります。(→これを角化といいます) そのためこの症状を口蓋ニコチン性白色角化症とも言います。痛みなどは無い事が多いのですが、飲食などの刺激でしみることがあります。

・治療方法

口の中を清潔にする事、タバコの本数を減らすか禁煙することです。

・治療期間

禁煙や減煙することで数週間から数カ月たてば改善します。

・予防

タバコはニコチン性口内炎に限らず口内の不衛生や乾燥につながるので、口内炎を予防する上で、非常に有害な要素になります。タバコに含まれる有害物質によって体の中のビタミンB群も減ってしまいます。タバコを吸った後はうがいで少しでもタバコの有害物質を洗い流すと共に、乾燥した口の中を潤すようにしてください。

関連記事:タバコこそ、歯周病の救世主?!愛煙家の歯医者さんが歯周病にならないワケ 

 

口内炎の種類⑤舌炎

「舌炎」 舌に炎症が起こっているのが舌炎です。舌炎には舌に限定した原因で起こるもの(局所的な原因のもの)と全身の病気の症状の一つとして起こる舌炎とがあります。

局所的なものが原因で起こる舌炎

「種類と症状」

・カタル性舌炎  舌の粘膜が広範囲に赤くなって腫れ、痛みが起こる

・アフタ性舌炎  舌尖(ぜっせん:舌の先)に痛みを伴う黄白色の円形の炎症の起こる

・潰瘍性舌炎  舌に潰瘍ができるもの。

・実質性舌炎  ケガや感染症に合併して舌の内部に炎症の起こる

・治療方法 カタル性舌炎・アフタ性舌炎・潰瘍性舌炎はうがいと必要に応じて副腎皮質ホルモン入り軟膏を塗る治療が主体です。実質性舌炎は、さらに抗生物質の内服が必要になります。

全身の病気の症状の一つとして起こる舌炎:「種類と症状、治療方法」

・鉄欠乏性貧血による舌炎

舌の表面の突起である乳頭(にゅうとう:舌の表面の小さな粒状の組織)がひどく萎縮して、舌の表面がのっぺりと平らになって赤く平らな舌になります。 口角炎(こうかくえん)や口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)も同時に起こることもあります。鉄欠乏性貧血に嚥下困難症(えんげこんなんしょう:食べ物を飲み込みにくい)も加わると、プランマー・ビンソン症候群になります。治療は鉄剤の内服で、鉄分不足の改善と共によくなります。

・悪性貧血による舌炎

舌尖部(ぜっせん:舌の先)の灼熱感や痛みを伴う舌の赤い病変をハンター舌炎といいます。「悪性」とつくのでガンのような怖い病気を想像してしまうかもしれませんが、ガンとは関係ありません。舌の乳頭が委縮して舌の表面が平らになります。 ハンター舌炎はビタミンB12の欠乏による悪性貧血の舌炎で、胃の全摘手術を受けた人などに多く見られます。治療はビタミンB12の注射で改善します。

関連記事:舌が急に痛いと感じたら、舌痛症を疑おう 

 

口内炎の種類⑥歯肉炎

「歯肉炎」 歯肉炎とは、歯周病の初期段階に見られる炎症のことです。

・原因

歯肉炎は口の中に普段から住み着いている細菌によって起こります。口の中を清潔に保っていれば特に問題はないのですが、歯磨きが不十分なまま放っておくと、歯と歯肉(歯ぐき)の境い目に菌が付着して増殖します。これは歯垢(しこう:プラーク)として目で見て確かめることもできます。歯肉の表面に付着した細菌は、歯肉内部に侵入しようとします。これを防ごうとする体側の反応として炎症が起こります。この炎症が歯肉のみにとどまって起こっている状態が歯肉炎です。

・症状

歯ぐきが赤く腫れて出血しやすくなったり、歯磨きの時に痛みを感じたり、歯ぐきから膿が出てきたり、口臭がしたりします。

・治療方法

歯肉炎になると、歯と歯ぐきの境い目付近に白い歯垢がたくさんついています。歯垢がたまっている場合、ほとんどの歯肉は歯肉炎を起こしている状態です。歯肉炎を歯周病にまで悪化させてしまわないように、丁寧な歯磨きとうがいで口の中を清潔に保つことです。膿が出ていたり、出血や痛みがひどくてセルフケアが難しい場合は、歯科医院を受診して治療し、セルフケアができる状態まで口の中の環境を改善するとよいでしょう。

口内炎の種類⑦口唇炎

「口唇炎(こうしんえん)」 唇の慢性的な炎症や亀裂、唇の皮膚の剥離(はくり:はがれること)の起こる病気のことをいいます。主なものにアトピー性口唇炎と接触性口唇炎があります。その他に剥離性口唇炎、日光などの光刺激によって起きる口唇炎、金属アレルギーによる口唇炎などがあります。

・原因、症状、治療方法

口唇炎の原因にはいろいろありますが、そのほとんどがアトピー性口唇炎と接触性口唇炎です。

<アトピー性口唇炎>

アトピー性口唇炎は特に冬期に口唇が乾燥して悪化することが多いようです。口唇の乾燥・亀裂・唇の皮のめくれが主な症状で、口唇の周りの皮膚もカサつき、口唇やその周囲の色素沈着が起こることも多くあります。口唇が乾燥しないように、なめない、拭きすぎない、室内の湿度に注意することが大切です。ワセリンなどの刺激の少ない保湿剤で口唇の乾燥を防ぎ、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤などの内服薬、症状が強い場合は副腎皮質ステロイド剤などの塗り薬を皮膚科の先生から処方してもらいます。

<接触性口唇炎>

口唇に刺激となる物質が触れることで起こる口唇炎です。

・原因、症状、治療方法

口紅・リップクリーム・乳液・クリームなどの化粧品、歯磨き粉、石鹸、歯科用充填物(しかようじゅうてんぶつ:歯のつめもの)に含まれる物質が原因で起こります。 それまで特に異常のなかった口唇に急に炎症が起こった場合、何か原因になる物はなかったか調べてみましょう。原因の物質が特定できたら、その物質を避けることが基本になります。原因がよくわからない場合や気になる症状がある場合は、皮膚科や歯科医院を受診してみてください。

口内炎の症状ごとのまとめ

「直径2~10mmの表面が白く、周囲が赤くなった潰瘍のもの」

→アフタ性口内炎。長く続く場合はベーチェット病などの可能性もあるため注意

「高熱が3日以上続き、水ぶくれを伴う口内炎」

→ヘルペス。他の人への感染注意

「口の中、手、足に米粒のような水ぶくれができる。口の前方や舌に多発する」

→手足口病。感染に注意

「38度を超える熱が2日程度続き、喉の痛みを伴い口内炎ができる」

→ヘルパンギーナによる口内炎。ヘルペスと似ているが発熱期間が短い。口内炎は喉の周りに出来るのが特徴

「赤い口内炎。口の中がヒリヒリし、粘りの強い唾液が増える」

→カタル性口内炎。歯の被せ物などが合っていない可能性あり

「食べ物、植物、金属、薬が原因で起こる口内炎」

→アレルギー性口内炎。まずは何に対してのアレルギーなのかを究明すること

「たばこ吸っていて、口内の天井部分に出来る口内炎」

→ニコチン性口内炎。タバコを控えるもしくは辞めましょう。

かなり長くなってしまいましたが、コレで口内炎を網羅しております。 長文に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!

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