おしゃぶりはしないほうがいい!?噛み合わせに及ぼす悪影響
おしゃぶりは忙しいママの強い見方になることがあり、かわいいおしゃぶりもたくさん発売されていますから、ついつい与えたくなりますよね。しかし、噛み合わせや顎の成長を考えると長期間の使用は避けたほうがいいアイテムです。
おしゃぶりを長期間与えてはいけない理由
顎の成長や噛み合わせへの影響、唇の変形などがみられるため、長期間のおしゃぶりは顔面変形症を誘発すると考えられており、歯科の分野からはあまりおススメできません。
顎の形成に悪影響を及ぼす可能性がある!?
舌の圧力や唇の力は、顎の成長を促します。上手く顎を成長させるには、バランスよく顎に力がかかる必要があるのです。
それなのに、おしゃぶりを長期間使用していることで、おしゃぶりがジャマをして、舌本来の位置に舌が配置できなかったり、おしゃぶりの力が顎にかかったりして、バランスよく顎に力がかからないため、顎の成長を阻害してしまうことがあります。
そのため、本来なら上顎のほうが下顎よりも少し大きく成長し、上の歯が下の歯をおおいかぶさるような噛み合わせになるべきなのに、おしゃぶりの力が思わぬところにかかり、下顎のほうが大きく成長し、受け口(下顎前突と言います。)になったり、下顎と上顎の位置関係がずれ、変な噛み合わせになったり、顎の骨が変形したりします。
歯並びに悪影響を与えてしまう可能性がある!?
歯ならびも舌の力や頰、唇の力がバランスよくかかることで形成されるのですが、おしゃぶりをすることで、おしゃぶりの力が歯に加わったり、舌の位置が悪くなったりしてバランスよく歯に力をかけることができず、出っ歯(上顎前突)になったり、前歯が噛み合わなくなったり(開咬)することがあります。
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唇に悪影響を与えてしまう可能性がある!?
常におしゃぶりを吸っていると、上唇が跳ね上がったような形に変形してしまうことがあります。
そのため、おしゃぶりの効用に「鼻呼吸を促す」と記載されていることがありますが、おしゃぶりをはずすと唇がしっかりとじることができにくくなり、むしろ口呼吸になってしまうこともあります。
おしゃぶりはいつまでにとるべき?
忙しい育児ママにとって、おしゃぶりを使う利点もありますので、全く使わない、と言うのではなく、長期間の使用をさけたり、癖にならないために、おしゃぶりがとれるべきときにはしっかりとっておく等、上手に使用しましょう。
言葉を覚えるためには、9ヶ月くらいでやめること
赤ちゃんは、ハイハイをする頃になると、より自発的に言葉や情報を収集しはじめます。お口の中ににおしゃぶりがあることで、みずから言葉を発する機会を奪ってしまったり、情報収集がしにくくなったりしますので、
ハイハイをはじめる、9ヶ月くらいに卒業できるのが理想です。
おしゃぶり依存を避けるためには、1歳くらいでやめること
また、おしゃぶりは、吸うと言う行為がリラックスを促すホルモンがでるため、言葉を発することができない赤ちゃんの欲求を満たし、ストレスを減らしてあげることができます。しかし、おしゃぶりをやめるタイミングを逃すと、おしゃぶりが癖づいてしまい、なかなかやめることができなくなってしまいます。
1歳をすぎてもおしゃぶりをしていると、おしゃぶりに依存しやすくなるのでそのころにはとっておいたほうが無難です。
歯並びへ悪影響を与えないためには、2歳までには必ずやめること
歯が生え始めてから、個人差はありますが2歳半くらいまでに乳歯が生え揃います。乳歯が生え揃う前の2歳くらいまでなら、悪くなった歯並びもおしゃぶりをやめればすぐに治ってきます。
しかし、乳歯が生え揃ってしばらくしても(2歳半〜3歳)おしゃぶりがつづいていると噛み合わせの異常は元に戻らず、残ってしまう場合が多いですから、
歯並びへの影響を考えると2歳くらいまでにはとっておく
ことが理想です。
正しいおしゃぶりの使い方 利点・欠点
おしゃぶりの利点
先述のように、おしゃぶりは、その「吸う」という行為でリラックスホルモンの分泌を促します。言葉を発することができない赤ちゃんにとっては、そのストレスを軽減することができるので、ぐずったり精神的に不安定な時にはとっても良いものだと思います。
その為、
- 入眠がスムーズになったり、
- さっと泣き止んでくれる場合
があります。ですから、育児ママのストレスもぐっと減らすことができます。
育児ママに心の余裕ができると、赤ちゃんへの接しかたにも余裕ができるので、赤ちゃんにとってもすごくいいことですね。
おしゃぶりの欠点
おしゃぶりを習慣化してしまうと、おしゃぶりがないと精神不安定になることがあり、癖づいて、おしゃぶりが手放せなくなってしまうことがあります。
泣いているからといって、なんでもかんでもおしゃぶりを与えるのは避け、出先や電車の中など、他で解決できない時や、育児ママが精神的に行き詰まってしまったときなどに上手に使用すると良いでしょう。
おしゃぶりを癖にしないために!
おしゃぶりは赤ちゃんにとっても、ママにとっても、ストレスを減らすアイテムなので、やめるときは少し気力を使わなければなりません。
特に1歳を過ぎてくるとますますやめにくくなり、習慣化してしまいます。やめるのを後回しにすればするほど癖づいてしまいやめにくくなるので、6ヶ月を過ぎた頃からやめる準備をすることで、癖になる前に楽にやめることができます。
おしゃぶりを習慣化させない!
おしゃぶりを癖にしないためには、おしゃぶりを習慣化させないことが第一です。赤ちゃんが泣いている時は、まずその原因を除去し、おしゃぶり以外の、コミュニケーションをしっかりとる事で、赤ちゃんに安心感を与えましょう。
生後6ヶ月からやめるべし!
また、生後6ヶ月くらいの赤ちゃんは口にいろいろなものをいれて、形や感触などを勉強しています。
その時期くらいからおしゃぶりを少しずつ減らし、学習の機会を与えてあげると1歳くらいには自然にやめさせやすいと思います。
ハイハイを始めるくらいには、赤ちゃんはいろいろな言葉を含めた情報を集めています。
積極的に話しかけてあげたり、おしゃぶりを忘れるくらい遊んであげたりすると良いでしょう。
おしゃぶりの注意点 乳頭混乱と、中耳炎
母乳育児の行いたい方は、おしゃぶりは注意が必要
生まれたての赤ちゃんは、口に入ったものになんでも吸い付く「吸綴反応」があります。これは、生まれたての赤ちゃんが誰に教わることもなく、おっぱいがのめるための原始反射です。
しかし、生後3、4ヶ月くらいになると、その反射は少しずつ消えていきます。
だんだん自分の意思で吸うものをきめるようになる赤ちゃんが長期間おしゃぶりをしていると、ママのおっぱいが口に入るのを嫌がり、おしゃぶりを求める、乳頭混乱となることがあるようです。
完全母乳を目指している方はおしゃぶりには要注意!
口内環境を清潔に保つために注意が必要
また、赤ちゃんが口からおとしたりして、不潔になったおしゃぶりを使用することで、細菌等が口から鼻をつたい、耳まで達して中耳炎になったりすることもあります。おしゃぶりはできるだけ清潔に保つように心がけましょう。
おしゃぶり まとめ
おしゃぶりは赤ちゃんや育児ママのストレスを軽減をしてくれる利点があります。しかしその反面、中耳炎や乳頭混乱などのリスク、長期間の使用で歯並びや顎の成長に悪影響を及ぼす可能性があったり、癖づいておしゃぶりがはなせなくなってしまう欠点もあります。やめる時期に注意したり、コミュニケーションをとりながらおしゃぶりを上手に使用するようにしましょう。
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