虫歯で歯が痛い!進行具合や治療、神経について教えて!
虫歯の進行具合に応じた痛みや症状について
虫歯は進行性の病気です。つまり放っておくとどんどん虫歯が内部に進行し、取り返しのつかないことになってしまいます。ガンに進行度があるように、虫歯にも進行度というものがあります。あなたの虫歯はどれくらいのステージに来ているでしょうか?
CO(シーオー);要観察歯
歯の一番外側にあるエナメル質の表面が一時的に溶けてしまっています。しかし、歯の再石灰化が起こると自然に治る可能性があります。そのため削らずに様子を見ます。CO
のOはObservation(観察)の頭文字です。この段階では痛みはありません。
C1(シーワン);初期の虫歯
虫歯がエナメル質内に止まっている段階で小さな穴が開いてしまった状態です。この段階でも痛みはほとんどの場合ありませんが、一時的に甘いものや冷たいものがしみることがあります。
C2(シーツー);進行した虫歯
虫歯はさらに進行し、エナメル質の奥にある象牙質に達してしまっています。象牙質はエナメル質のように硬くないので、虫歯がここまで達すると一気に進行しやすくなります。甘いものや冷たいものがしみる症状がだんだんとひどくなってきて、さらに進むと温かいものでもしみるようになってきます。
C3(シースリー);歯髄に達した虫歯
象牙質の奥にある歯髄に虫歯が進行してしまった状態で、何もしなくても痛くなってきます。
C4(シーフォー);末期の虫歯
歯は大きく崩壊し、歯根だけ残っている状態です。神経は死んでしまっており、痛みを感じなくなります。しかし、そのまま放置していると、根の奥が化膿し、痛みを出してくることがあります。
神経まで達している虫歯の歯の痛みはどんなもの?
虫歯が神経まで達すると、神経が炎症をおこしてズッキンズッキンと心臓が脈打つように痛みを出してきます。このような痛みを拍動痛といいますが、とても強烈な痛みで、痛み止めが効かないこともよくあります。
歯が虫歯で痛いまま放置したらどうなる?
あまり虫歯がズキズキ痛いまま放置できる人もいないかもしれませんが、もしも放置してしまった場合、歯髄が壊死して痛みを感じなくなってきます。しかし痛みがなくなったからといって良くなったわけではありません。感染はどんどん広がり、歯もますます崩壊し、抜く以外に治療法がなくなってしまいます。また、痛みに関しても、痛みがなくなった状態が続くわけではなく、根の周囲に感染によって膿が溜まったりして、強い痛みが出てくることもあります。
虫歯の治療後に虫歯の治療後に歯が痛いのはどうして?
虫歯の治療後、歯が痛くなるのはこんな時です。
1.神経が過敏になっている
象牙質の部分を削ると、中の神経が過敏になってしばらくしみる症状が出る場合があります。
2.実は神経がもうやられていた
虫歯がかなり深いケースにおいては、見かけ上神経に虫歯が達していないように見えても、神経の内部に虫歯菌が入り込んでいる場合があります。そのような場合、治療後に痛みが
出てくることがあります。
3.噛み合わせが高い
削った後に入れた仮詰め、詰めもの、被せ物の高さが高いと、歯の周囲の歯根膜に負担がかかって噛むと痛みが出ます。
4.神経を抜いた後の痛み
神経を抜く治療は、神経を器具で引きちぎるように取り除くため、その傷口が痛みを出します。
5.根の治療後の痛み
感染した根の中の治療を行う際に、器具が歯根の先端近くまで入って汚れをかきだすため、歯根の周囲に刺激が及んで一時的に痛みを出すことがあります。
妊娠中、虫歯で歯が痛くなった時はどうすれば?
妊娠中は母体や胎児への影響を考えて歯の痛みに対処する必要があります。
1.母体、胎児に影響のない痛み止めを使う
妊娠中は薬の使用にとくに気をつけなければなりません。痛み止めは使える種類が限られており、一般的には効き目の穏やかなアセトアミノフェンが産婦人科や歯科より処方されます。ただ、強い痛みには効きづらいことが多いため、痛み止めを飲み続けて耐え凌ぐのは母体にも悪影響です。また、市販のものは単一処方でなく他の成分が入っていることも多いため、避けた方が良いでしょう。
2.歯に直接つける薬で対処する
今治水や正露丸を虫歯に詰める方法です。局所に作用し、微量であるため、母体や胎児への影響はないと考えて良いでしょう。痛みは和らいできますが、治ったわけではありませんので放置して悪化させないようにしましょう。
3. 冷やす、つぼ押しをする
拡張している血管を収縮させて神経への刺激を軽減します。皮膚の上から冷やすか冷たい水や氷を口に含みましょう。また合谷や歯痛点へのツボ刺激も効果的です。
4.歯科医院で治療してもらう
妊婦さんでも歯科治療は受けられます。麻酔やレントゲンも可能ですので、体調や妊娠時期に応じた治療を受けることが最善の方法です。安定期であればほとんどの歯科治療は可能ですし、リスクの高い時期であれば応急処置をしてもらうことで楽になるでしょう。
まとめ 虫歯で歯が痛いときに知っておくべきこと
一般的に、虫歯で歯が痛くなればなるほど、治療時にも痛い思いをする結果になります。日本人はとくに、歯の痛みが出てもギリギリまで我慢して歯医者に行く、という人が多いようです。痛みが軽いうちに治療を受けることが辛い思いをしないための秘訣です。
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