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タバコは歯に悪い?禁煙をすると歯が強くなる本当の理由

2019年06月15日 12時16分
現在タバコを吸っている人は口腔内の健康を維持するのは難しいのでしょうか。 喫煙を続けてしまえばそのとおりですが、今からでも禁煙すれば間に合いますよ。

タバコは歯に悪い?禁煙をすると歯が強くなる本当の理由

タバコが身体の健康に害をもたらすことは既に周知の事実となっていますが、
口腔内の健康においてもそれは例外ではありません。
では、現在タバコを吸っている人は口腔内の健康を維持するのは難しいのでしょうか。
喫煙を続けてしまえばそのとおりですが、今からでも禁煙すれば間に合いますよ。

1. 歯科医が禁煙をすすめる理由

歯科医は喫煙する患者さんに禁煙をすすめますが、それは口腔内の健康に害をもたらすからで、
実際に喫煙している人には次の問題が起こります。

1-1. 歯周病にかかりやすくなる

タバコに含まれるニコチンは神経毒の一種でもあり、血管を収縮させてしまいます。
そうすると歯に栄養が行き届きにくくなり、また身体の免疫機能も狂わされてしまうのです。
このため細菌の感染に対する抵抗力が低下してしまい、歯周病にかかりやすくなります。

1-2. 歯周病が重症化しやすくなる

歯周病にかかると、「歯肉が腫れる」や「歯肉から出血する」などの症状が起こります。
しかし、喫煙している人はだとこうした自覚症状が見た目上抑えられてしまうのです。
このため歯周病にかかっても気づきにくく、いつの間にか進行して重症化してしまいます。

1-3. 歯肉の傷が癒えにくくなる

歯科治療では、症状によって歯肉を切開する手術を行うことがあります。
手術後による歯肉の傷は自然に癒えていきますが、喫煙している人はその治りが遅くなるのです。
つまり、喫煙している人は歯科治療における治療期間が長引いてしまいます。

2. 副流煙でも口腔内の健康に影響を与えるのか

タバコの煙には主流煙と副流煙があり、主流煙とはタバコのフィルターを通過して吸い込む煙、
副流煙とはタバコの先から出る煙です。では、タバコを吸わない人が副流煙を吸いこんだ場合、
口腔内の健康にどの程度の害をもたらすのでしょうか。

2-1. 主流煙と副流煙の危険度の違い

イメージとしては主流煙の方が危険度は高いように思えますが、
実は危険度が高いのは副流煙の方であり、例えばニコチンは副流煙の方が遥かに多く含まれています。

2-2. 副流煙が口腔内の健康にもたらす影響

あくまで現在解明されている範囲になりますが、まず受動喫煙…つまり副流煙においても、
やはり歯周病にかかりやすくなることが解析によって明らかになっています。
最も、解析でこれが判明したのは男性のみであり、女性においては同様の結果は得られませんでした。

ただし、これを安易に「女性は副流煙による影響はない」と判断することはできず、
なぜなら女性は元々喫煙率が低いため、解析に充分なデータが得られなかった可能性があるからです。
また、副流煙によって歯周病にかかりやすくなるのは、推測ですが主流煙を同じ理由だと考えられています。

3. ニコチンの中毒性

禁煙を試みるもそれを失敗する人が多い以上、ニコチンの中毒性が高いことは明らかでしょう。
これについて解説すると、ニコチンは血管に入ることで脳に回り、ドーパミンと呼ばれる興奮物質を放出します。
そして、このドーパミンが身体に満足感を与えるため、喫煙が止められなくなるのです。

とは言え、喫煙が止められなくなればなるほどニコチンへの依存は高まっていき、
タバコを吸わないと「イライラする」、「落ち着かない」、「集中力が低下する」などの禁断症状が起こります。
その意味では、慢性ニコチン中毒には麻薬と同じような症状があると言えるでしょう。

また、同じニコチンの中毒にも急性ニコチン中毒と呼ばれるものもあり、
これは消化管を介して吸収されたニコンが神経に作用して、中毒症状をもたらすというものです。
症状としては吐き気や嘔吐などがあり、タバコの誤飲などが原因で起こってしまいます。

4. 歯科患者が禁煙をした場合

敢えて禁煙をしない人にその理由を聞くと、「今更禁煙しても意味がない」と答える人がいるでしょう。
しかし、口腔内の健康においてこれを解説すると、禁煙すれば確実にプラス効果をもたらします。
歯周病にかかるリスクを数値化した場合、喫煙することでそのリスクは5倍ほど高まります。

では喫煙している人が禁煙したらどうなるか?…歯周病にかかるそのリスクは4割ほど低下するのです。
さらに喫煙することで歯肉の傷の癒えが遅くなると上記で解説しましたが、
禁煙すれば歯肉の傷の癒える早さはタバコを吸わない人のそれとほぼ同じにまで戻せます。

いかがでしたか?
最後に、口腔内健康と喫煙についてまとめます。

1. 歯科医が禁煙をすすめる理由 :喫煙すると歯周病にかかりやすく、重症化もしやすいなどの問題が起こる

2. 副流煙でも口腔内の健康に影響を与えるのか :ニコチンなどの有害物質は副流煙の方が多い

3. ニコチンの中毒性 :ドーパミンの放出によって喫煙が止められなくなり、ニコチンへの依存が高まる

4. 歯科患者が禁煙をした場合 :歯周病にかかるリスクが低下するなど、確かなプラス効果がある

禁煙すれば歯が強くなる…と言うより、喫煙すると歯が弱くなります。
さらに言えば、喫煙による健康上の害は歯だけでなく、口腔内環境の全てにおいて言えるでしょう。
代表的な症状は歯周病で、喫煙する人とそうでない人では発症と重症化のリスクが明らかに違うのです。
さらにインプラントなど、歯科治療の類によっては喫煙していると受けられない治療もあります。

 

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