子供の虫歯は乳歯が生えそろう3歳くらいから急速に増えてきます。その原因は食生活にあります。今日は子供の虫歯が発育に与える悪影響についてまとめました。
虫歯菌はどうやって子供と出会うのか。
赤ちゃんはお母さんのお腹から出てきた時に一気に口の中に細菌が入り込みます。赤ちゃんのうちはまだ歯は生えておらず、その後生後6ヶ月くらいで小さな前歯が生えてきます。
この時期はまだ母乳やミルクだけなので虫歯になることはほとんどありません。でも、子供の成長は早いもので気づけば隣の歯が生えてきて、さらに離乳食を始める時期がやってきます。
早い子で実はここで虫歯菌と出会ってしまうのです。
虫歯が子供に侵略を始めるきっかけは、食べ物の変化
離乳食がはじまると、それまで清潔な哺乳瓶やお母さんのおっぱいからもらって得ていた栄養が、徐々にそれ以外の物へと移行していきます。
お茶や果汁、薄いお出汁などから始まり、形や味にバリエーションが増えてきます。外の世界から様々な食べ物が口の中へ入っていく過程で、細菌もどんどん侵入していきます。
食べ物の傾向で一気に乳歯全体が虫歯になることも。
子供の虫歯を促進させてしまうものとして、食べ物の傾向に原因があります。例えば加糖ヨーグルトや乳酸菌飲料、スポーツドリンクなどをよく与える子供は要注意。
歯ブラシや虫歯予防が徹底されていない時期ですから、虫歯が全体にできてしまうことがあります。それに甘味を知らない乳幼児は一気に甘い味の虜になってしまいます。
子供が喜ぶからと安易に砂糖ばかりの食べ物を与えるのは虫歯を作らせるのと同じこと
お母さんから子供に虫歯が感染することも
離乳食の代わりにお母さんが自分の口で潰したものを与えたり、スプーンやお箸を共有することがよくありますが、これは虫歯菌の母子感染を起こすとされています。
まだ免疫機能がきちんと働いていない幼児は、虫歯菌の格好の餌食なのです。乳歯の特徴として神経までの距離が近く虫歯の進行も早いことがあります。気づいたら穴が開いていたり大きく欠けたりするのはそのためです。
もちろんこのような進行した状態になると、「しみる」「物を食べると(詰まって)痛い」「噛むと痛い」などの症状が現れます。
子供が虫歯になると、痛みを避けるためにご飯を食べなくなる。
子供は痛みに比較的鈍感できちんと伝えることができません。また痛みの理由が理解できないため食べることが嫌なこと、と感じてしまいます。そのため、食べるのを嫌がり食欲がなくなったり、詰まりやすいものや虫歯を刺激するような食べ物を避けるなど偏食になります。
虫歯が原因で子供の発育が大きく妨げられる
中には食が細いからと食事の回数を増やしたりおやつなどで空腹を紛らわせる家庭もあるようです。虫歯が原因であるにも関わらず好き嫌いや食の細い子と勘違いすると、正しい食習慣を身に着けることができず栄養のバランスも崩れてしまいます。
食のバランスが崩れることで発育に大きく影響が出てしまいます。
虫歯と子供の発育まとめ
この時期の食生活はその子の一生涯の食の傾向に大きく影響してきます。ですから偏食やだらだら食べなどの誤った食習慣や成長期の子供に必要な栄養を身に着けることができなかった子供は、同時期の子供に比べて発育に悪影響を及ぼし体が小さい傾向があるようです。
まずは虫歯を作らせない食生活が大切です。また、近年では「食育」を指導してくれる小児歯科の先生も増えてきています。小さな頃から歯医者さんを身近に感じてもらうために、早い時期に歯医者さんに通う習慣があってもいいかもしれません。
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