インプラントの埋入実績が何千本と謳われていると、治療の上手な先生のような感じがすると思います。しかし必ずしもインプラントの埋入本数と先生の治療技術とが比例するわけではありません。以下にその理由を説明します。
インプラントの本数が多いと、歯を残せていない可能性がある
歯科医師の仕事はインプラントをすることだけではありません。死ぬまで自分の歯で美味しく食事をしてもらいたいという願いがあります。
歯を残すためには歯周病の治療やむし歯の治療、咬み合わせの治療など様々な審査診断と治療が必要です。
インプラントの埋入本数が極端に多い場合には、他の治療法で残せる歯も抜いてしまってインプラント治療に移行している可能性も考えられます。
インプラントに偏った説明をしている可能性がある
歯を欠損してしまった場合、ブリッジ、入れ歯、インプラントの3つの治療の選択肢があります。
極端にインプラントの埋入本数が多い場合は選択肢が無かったり、利点欠点の説明がインプラントに有利な説明がされている場合があります。
インプラントの埋入本数と成功率には違いがある
インプラントを何千本も埋入していても成功率がどのぐらいなのかは解りません。
インプラントの埋入本数の書き方に決まりはありませんので、失敗した患者さんに再度インプラントを埋入しても本数は増えてしまいます。
必要の無いところにもインプラントを入れている可能性がある。
インプラントは必ずしも一本の欠損に対して一本のインプラントを埋入しなければいけない訳ではありません。
例えば歯が3本連続して欠損している場合、2本のインプラントを埋入してブリッジタイプのかぶせ物で3本の欠損を治療することもできます。
これは患者さんの状態にもよりますが、必要以上に多くのインプラントが使われていることも考えられます。
金額が安い場合がある
極端に多くのインプラントを埋入している場合、金額が極端に安い場合があります。
実際にあった例ですが、コストを安くするためにインプラントの使いまわしをしていたり、器具機材の滅菌などをおろそかにしてしまう例もあります。
金額が安いことは患者さんにとっては大きな利点がありますが極端に安い場合には気を付けましょう。
インプラントの埋入本数と先生の実力まとめ
インプラントの埋入本数が多い医院が全て悪い医院な訳ではありません。
もともとの患者さんの人数が多い医院は必然とインプラントの患者さんも増えてきます。
大事なことは自分が先生を信頼できるかという点です。
インプラント治療をする際にはインプラントの埋入本数も参考にして、いろいろな要素から医院を選択するようにしましょう。