こんにちは、どくらぼ編集部でございます!本日は「口内炎と舌癌」をテーマにお届け致します。
口の中で一番多いと言われる舌癌ですが、初期症状は口内炎と大変似ており、判断が中々難しいです。そんな口内炎と舌癌について、舌の専門家の先生にお話を伺って来ましたので是非お読み下さい。
老若男女問わずなり得る、舌癌の恐怖
舌癌は舌に出来るがんで、男性が女性の約2倍多く、50才後半の患者さんが一番多いと言われています。けれども、女性や若い人でも時々見られます。舌の横側が一番の好発部位ですがそれ以外の場所に出来ることもあります。
体の中で、口腔癌は比較的珍しい癌ですが、舌癌はその中では一番多く見られます。 舌癌は目視できる場所に出来ますので、早期に発見することも可能ですが、進行が早く、転移を起こしやすいがんもあります。
口内炎と舌癌の違い。『癌は一度出来たら治らない』
舌癌の初期の症状が大変口内炎とよく似ている場合があります。舌癌の症状としては粘膜の色が変わっていたり、食べ物が染みたり、痛みがあったり、出血したりすることが多く、次第にしこりのようになってきます。
口内炎と違うところは、口内炎は数日すると治りますし、ずっとできていると思っても、一度治って別の場所にできていることが多いですが、癌の場合は一度できたら自然に治ってくることはありません。
次第に進んでくると、大きくなるのが普通ですが、表に向かって大きくなってくる場合と、どんどん深くへ進んでいき、大きくなるものとあります。大きくなってくると舌の動きが悪くなることがあり、そうすると、喋りにくいとか、食べるときに違和感があるなどの症状が出ることもあります。
また、癌特有のキツイ花のような臭いがすることもあります。
プロでも口内炎と舌癌の見分け方は困難
口内炎と舌癌の見分けというのは実は大変難しいものです。初期だけでなく、進行していても、がんだと見抜けない歯科医または耳鼻科医も少なくありません。ごく初期のものですと、舌がんを専門としたエキスパートでも見抜くことは難しいでしょう。
一般的に口内炎が2週間以上治らない場合には,癌を疑いますので、塗り薬などの対症療法を行ってその間は様子を見ることになります。
2週間以上、口内炎が治らない時は必ず歯科や舌専門医を受診してください
痛い口内炎がなかなか治らないと不安に駆られるかとは思いますが、二週間はあまり心配せずに口内を清潔にして,刺激物を控え、塗り薬などを使って様子を見ることが最善です。 2週間たっても治らず受診された場合は、最終的な診断は、一部、または小さい場合は全部を切り取って、それを病理検査、という顕微鏡で組織を観察する検査で行います。 この検査を経ないと確定は出来ないものですから、ご自分で見分けるのは無理だ、といってしまってもいいでしょう。ですので、2週間以上治らない口内炎があるときには是非すぐに受診されることをお勧めします。