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歯牙腫とは一体何?治療法から手術の流れまで完全解説。歯牙腫は良性腫瘍なので心配なさらず。

2015年10月14日 17時30分
歯牙腫(しがしゅ)とは簡単に言うと、小さな歯が骨の中にいくつもある状態のことをいいます。癌とかとは異なり良性の腫瘍なので手術を行うことで取り除くことが可能です。ここではそんな歯牙腫について解説しています。

歯牙腫とは一体何?治療法から手術の流れまで完全解説。歯牙腫は良性腫瘍なので心配なさらず。

『歯牙種』という言葉をご存知でしょうか? 『歯牙種』というのは、「良性腫瘍」に含まれる病変であり、「本来は必要のない”歯”の構造をとる組織郡が、顎の骨の中に腫瘍状に生じる病変。」と説明することが出来ます。

今回はそんな歯牙腫について解説致します。

 

歯牙腫とは一体何?手術とかも必要になってくるの??

歯牙腫は腫瘍の一種です。しかし、「腫瘍」と聞くと、いわゆる『癌』といった、生命に直接関係する重大な病気をイメージしてしまいがちですが、『歯牙種』はあくまで「良性腫瘍」。その存在が、すぐさま生命の危機を脅かしてしまうタイプの病変ではございません。

 

歯牙腫のイメージは小さな歯が骨の中にいくつもある状態

「顎の中に”歯”の構造を持つ組織群が生じる。」と言っても、なかなかイメージしづらいと思いますが、「小さい歯が、骨の中に幾つも埋まっている状態」が「歯牙種」である、と捉えていただいても一般的には問題ありません。『癌』などとは異なる良性の疾患とは言え、歯牙種は、その存在をなんの心配もなく放って置いてよいものではもちろんありません。次からは、そんな『歯牙種』について、もう少し細かくご説明させて頂きます。

 

歯牙腫の原因は解明されていない?今わかる理屈を教えます

『歯牙種』の原因は、未だにはっきりとは解明されていませんが、歯牙種が生じる「理屈」は詳しく知られています。

歯が形成される時、「歯胚」と呼ばれる、将来”歯”へと変化してゆく組織が発生します。この「歯胚」が成長してゆく際に何らの形成異常が生じることで、『歯牙種』が形成されることが広く知られています。しかし、「なぜ、歯胚に形成異常が生じてしまうのか?」という点については未だにその要因がハッキリしていません。「遺伝的に形成異常が生じてしまう。」「歯胚の形成時期での外傷によって異常が生じる。」など、様々な説が唱えられています。

ですので、「歯牙種はそのメカニズムは分かっているが、ハッキリとした原因は不明である。」というのが、一般的な歯牙種に対する認識となっているのです。

 

歯牙腫の治療方法はある?? はい、手術が必要になってきます。

『歯牙種』の治療方法としては、「口腔外科で外科的手術を行なう。」というものになります。歯牙種は、先程申し上げたように「良性腫瘍」の一種とされていますが、その大きさが大きくなってくると、痛みが生じてしまったり、他の歯の健全な成長や整った配置を障がいしてしまう恐れがあります。また、ごく稀ではありますが、『歯牙種』が悪性に転化してしまい、良性ではないその他の「悪性腫瘍」へ変化してしまうケースも存在します。上記の理由から、『歯牙種』は、タイミングを見て顎の骨から取り出すべき、とされていますので、『歯牙種の治療』には、外科手術によっての摘出が選択されることがほとんどです。

 

歯牙腫手術は中々ハードな手術

『歯牙種』の治療に際し、いわゆる「抗がん剤」などのような、何か特別な薬剤を服用する必要はありません。ただ、歯牙種を取り除く手術は、「骨の中に埋まっている、不必要な組織を取り除く。」といった想像するだけでも大変そうな、体に対するダメージが大きい手術となります。したがって、手術後の痛みや張れを防ぐための抗炎症剤、鎮痛剤や、術前・中・後の感染を防ぐための抗菌剤、といった、他の外科手術にも必要な薬剤を服用することは、歯牙種の治療にも必ず必要となってきます。

 

歯牙腫の手術についてもう少し詳細に。治療法、手順など

『歯牙種の手術』について、もう少し細かく、そして専門的な内容をご説明させて頂きます。

歯牙種の手術の大まかな流れは以下の通りになります。

  1. 事前検査(レントゲンやCTなどの画像検査)によって、歯牙種がどこに存在しているかを確認し、手術の前に実際の口腔内と照らし合わせる。
  2. 口腔内を清潔にする。(手術中、そして手術後は普段よりもとても感染しやすい状態になります。無駄な感染をふせぐため、手術前、口腔内は、出来る限り清潔な環境に消毒する必要があるのです。)
  3. 麻酔をかける。(局所麻酔、全身麻酔、どちらを適用するかは、患者の全身状態や、取り除く歯牙種自体の性質によって異なります。)
  4. 口腔内から切開を加え、さらに顎の骨を削りながら、病変部(=歯牙種の本体)に到達する。
  5. ”ペンチ”のような専門的な医療器具を用い、歯牙種の本体を外へ取り出す。(この時、取り出し易くするために、歯牙種本体を削って分割するケースなどもあります。)
  6. 取り除いた後の空間を洗浄する。(削った骨の削りカスなどを、洗浄によって掃除します。また、この時に歯牙種自体の”取り残し”がないかも確認します。)
  7. 切開を加えた歯茎を縫い合わせ、手術終了となります。

 

そもそも歯牙腫は手術すべき?放っておくとどうなる?

「歯牙種は放っておいていいものか?絶対に手術するべきなのか?」という問いへの回答は非常に難しいところです。

これまで述べたように、『歯牙種』とは一般的に「良性腫瘍」であるとされます。したがって、痛みなどの不都合が無い場合では、「歯牙種を放っておいても問題無い。」という答えも導きだすことが出来ます。「歯牙種があったのにも関わらず、症状が無かったため、年齢を重ねた後で始めて歯牙種の存在が発覚した。」という例も存在します。

良性腫瘍であれ、歯牙種を手術によって取り除かなければならない理由は、幾つか存在します。そして、実際の現状では、歯牙種が見つかった場合、最終的に手術を行なうケースがほとんどとなっています。

 

歯牙腫は取り除いたほうがいい??それはなぜ?

『歯牙種を取り除いた方が良いのは何故か。』という点についてですが、大きく分けると

  • 「歯牙種の存在によって痛みが生じている。」
  • 「歯牙種の存在が他の歯の健全な成長を阻害している。」
  • 「歯牙種の存在によって歯並びが整っていない。または矯正治療が実行出来ない。」

以上の三点がその理由となっております。歯牙種は若年期(10〜20代)に発症、発見されることが多いため、上の三つの中でも、特に「歯牙種がその他の歯の成長を阻害する。」という理由で、手術が選択されるケースが多いです。

 

複雑性歯牙腫と集合性歯牙腫という種類がある?

『歯牙種の種類』について細かかくご説明させて頂きます。『歯牙種』は、さらに細かく2つのタイプに分類することができます。

 

『複雑性歯牙種』という歯牙腫の特徴。

この『複雑性歯牙種』では、歯を構成する様々な組織がランダムに腫瘍中に存在していることが特徴です。歯というのは、「エナメル質、セメント質→象牙質→歯髄」という順序でそのその構造がなされています。しかし、複雑性歯牙種においては、これらの各組織が、ある一定の秩序無しに、ランダムに、複雑に折り重なった状態で病変中に存在している、ということになります。

 

『集合性歯牙種』という歯牙腫の特徴

こちらの『集合性歯牙種』では、腫瘍病変中に秩序だった”歯”と似た構造の組織郡が存在しています。「小さな歯が、幾つも”よけいな場所に”埋まっている。」いったイメージをすると、『複雑性歯牙種』について分かり易いかもしれません。

 

最後に、歯牙種の「好発年齢(生じ易い年齢)」と「好発部位(生じ易い場所)」について下に記します。

(歯牙種の好発年齢)・・・10〜20代の若年期。

(歯牙種の好発部位)・・・下顎第臼歯部

歯牙腫は若年期の下顎奥歯に出来やすいとされています。しかし、歯牙腫があると言われても安心し、適切な治療を行えば安心ですので心配なさらないでください。

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