抜歯から一週間。
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インターン開始1ヶ月で抜きたくもない親知らずを抜歯させられることになった話。
口が開かなくなったり、
薬を飲み続けたり、
腫れを抑えるために冷却シートを張ったり、
様々な困難を乗り越えて、ついに、
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親知らずにとどめを刺す時がやってきたのです。
最終決戦!親知らず抜糸の工程
さて、いよいよ親知らずと決別する日がやってきました。生え始めから、抜歯の際、抜歯後にも気を使い続けた親知らずと、いよいよおさらばです。親知らず抜歯の最終工程、抜糸を、僕の体験をもって詳しくご説明いたします。他にも、様々な注意点を伺ってまいりましたので、役立つ知識満載です!是非最後までご覧ください!
どんな方法で抜糸するの?
具体的な抜糸方法は?
糸の取り方はいたって簡単です。ピンセットで糸をつまんで引っ張り、結び目をハサミで切るだけです。細い糸でも切れるように、ハサミの先端も小さくなっています。
かかった値段は?
120円でした。保険内診療の場合、抜糸に料金はかかりません。しかし、歯周病、虫歯の治療も一緒に治療していた場合や、月初めなどは指導管理料が発生する場合もあります。
実際のところ、痛みはどの程度?
抜糸は、全くと言ってよいほど痛くありませんでした!
歯茎の中を通っている糸を引き抜く際に、少しだけむず痒いような感覚はありましたが、ほとんど痛みは伴いませんでした!一般的にも、糸を取るときの痛みに、抜歯ほどの激痛はなく、全然痛くなかった!という人がほとんどなので安心してください!
しかし、歯茎に糸が食い込んでしまっている場合は、縫ってある糸をピンセットで大きく引きあげなくてはいけないため、歯茎も一緒に引っ張られ、ほんの少しだけ痛みを感じる方もいるそうです。
抜歯から抜糸までは平均で一週間程度ですが、抜歯のトラウマや忙しさから、そのまま放置してしまうと、歯茎が腫れ、糸を巻き込んでしまうこともあるそうです。恐れずに、きちんと歯医者さんに言われたとおりの期間で抜糸しましょう。
親知らずの抜糸は麻酔をする?
抜糸の際は、通常麻酔をしない場合が一般的です。なぜなら、麻酔をかけるために針を刺すほうが、抜糸の痛みよりも強いことが多いからです。それくらい、抜糸はほとんど痛みを伴いません。
しかし、抜糸する糸の本数が著しく多い場合や、腫れた歯茎に食い込んでいるなどの場合には麻酔をしたほうが楽な場合もあります。
もしも本当に怖い方は、遠慮せずにその旨を歯医者さんに相談してみるのがよいでしょう。歯医者さんはあなたの味方です。より痛みが少ない選択をしてくださることでしょう。
それでも怖い!極力痛みをなくすには?
抜糸時の痛みを極力少なくするコツは、残念ながらほとんどありません。なぜなら、抜糸時に考えられる痛みのほとんどが、縫合している場所や結び方に依存してしまうからです。同じ抜糸でも、柔らかい頬側の粘膜はあまり痛みを感じませんが、歯に近い歯茎は比較的痛みを感じやすいです。
さらに、きつく縫合している糸は、ゆるく縫合している糸よりも、歯茎により食い込みやすいですから、ほんの少し痛みが伴いやすいと言えるかもしれません。しかし、ゆるい方が痛まないからといって、どこでもゆるく縫合できるわけではなく、しっかりとくっつけるために、きつく縫合しなくてはならない場合も多々あるので、こればかりは仕方ありません。
また、傷の治りが早い人は、遅い人よりも痛みは出にくいと考えられます。
抜糸した後に注意すべきことは?
抜糸後に痛みは残る?
糸を取った後に痛みが残ることはほとんどありません。むしろ、糸を抜いたことで腫れや痛みが改善されるほうが多いくらいなので、安心してください!
しかし、もしも一週間程度過ぎても痛みが引かなかったり、痛みが強くなっている場合にはドライソケットの可能性があります。ドライソケットとは、抜歯後の血餅(けっせん:カサブタのようなもの)が何らかの原因で剥がれてしまったり、作られなかった場合に、口の中で骨が剥き出しになってしまい、かなり強い痛みが伴ってしまう状態です。
抜糸後しばらくしても、痛みが強い場合は、早めに歯医者さんへ相談しましょう!
関連リンク:絶対絶命! 迫り来るドライソケットの罠
抜糸後のケアーに関して
抜糸が済んだからといっても、穴が完全に塞がるまでには二ヶ月ほどかかります。塞がっていない穴に細菌が入ると、炎症や感染の元となっていまうので注意が必要です。
- なるべく反対側で噛む
- 食後は、うがい薬を口に含んで消毒する
ことが大切です。
また、抜糸を終えて間もない頃は、まだ患部にも穴が開いており、完璧にふさがってはいないので、虫歯の治療も控えたほうが無難です。虫歯菌が穴に入り込んで感染してしまう危険性があります。およそですが、二週間程度の合間を空けるのがよいでしょう。
患部近くの虫歯治療は、二週間程度空けるのが無難!
抜歯から抜歯までに気をつけること
一般的な期間は?
抜歯をしてから抜糸するまでの期間は通常は一週間ぐらいです。当然きっちり一週間でなければダメな訳ではありません。十日後でも二週間後でも大丈夫です。しかし糸を長く置いておくと、プラークが付着して傷口に感染してしまう場合があります。時間が取れず、二週間ぐらい糸を残す場合は口の中の衛生状態に気を付け、洗口剤などを用いるようにしましょう。
また、あまり糸を長く置くと、歯茎の中に取り込まれてしまう事があります。特に細い糸の場合は見えなくなってしまう事もありますので注意しましょう。
早過ぎても傷が開いてしまう危険性があります。最低でも五日は開けたほうが無難です。
あまりにも傷の治りが遅い人は要注意!?
一週間で抜糸を行えないほどに傷の治りが遅い方は、全身的に重度の糖尿病や肝疾患を患っている疑いがあります。お早めに病院へ診断に行かれることをオススメいたします。
抜歯までの間に糸が取れてしまった!
24時間以内に糸が取れてしまった場合は、すぐに歯科医院に行きましょう!
特に止血目的で縫合している場合は再出血に繋がることがあります。診療時間外で出血が無い場合には、次の日で構いません。診療時間外でも、出血が多く続く場合には、開いている歯科医院や救急外来を受診することをお勧めします。
24時間以上経て糸が取れてしまった場合は、急を要するわけではありませんが、診療時間内でなるべく早めに受診してください。そのままにしておくと取れてしまった場所によって歯茎の形が悪い状態で治癒してしまうことがあります。再度縫合が必要か、そのままで良いのか、歯医者さんに見ていただきましょう。
抜歯後、抜糸前の消毒について
抜歯後、抜糸前に消毒に来てください、と言われることがあります。これは処置の侵襲が大きい場合や患部の感染が強い時に言われることが多いですから、必ず受診してください。抜歯部位の血餅(けっぺい:カサブタのこと)の状態や経過を見ていただくことで、今後の薬の追加投与の必要性や、口腔内の清掃の指示をいただきましょう。
関連リンク:親知らず抜歯後に注意すべき10のこと
親知らず抜糸 まとめ
ここで抜糸についておさらいしておきましょう。
- 抜糸はほとんど痛みを伴わない!
- ピンセットで引っ張って糸を切るだけ。
- 麻酔はしないが、不安なときは歯医者さんに相談する。
- 痛みをなくすコツはない(そもそも痛くない)。
- 抜糸後は痛みや腫れが治まるのが一般的。
- 抜糸までの期間は一週間。
- 抜糸前に糸が取れてしまった場合は歯医者さんの診断を仰ぐ。
- 抜糸の費用は再診料のみ。
このように、抜糸にはほとんど苦痛がないのです!これで最後の工程ですから、さくっと終えてしまいましょう。皆さんの無事な親知らず治療を祈っております。私どもが運営する”どくらぼ”では、他にも大切な歯や、健康に関する記事が多数ございますので、そちらにも目を通していただき、知識を増やしていただければ幸いです。最後までご覧頂き、ありがとうございました!
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