皆さん、どくらぼ編集部でございます!本日は歯科医院とクレジットカードの関係性について語りたいと思います。
現在クレジットカード決済を導入している歯科医院が増えています。しかし、すべての歯科医院でクレジットカードが使用できるわけではありません。
クレジットカード決済を導入してる医院とそうでない医院の裏事情はどういったところにあるのでしょうか?
本日は、「クレジットカードと歯科医院」に焦点をあてお送り致します。
実際にどの程度の歯医者さんがクレジットカードを導入している?
現在クレジットカードを導入している歯科医院が増えていると申しましたが、実際にどの程度の歯科医院がクレジットカードを導入しているのでしょうか?
残念ながら、今現在日本全国のクレジットカードを導入している歯科医院のはっきりとしたデータは存在しません。しかし、年間1000医院以上の歯医者に訪れる弊社の担当者達に話を聞くと全体の2~3割の歯科医院はクレジットカードを導入していると言います。
その中でも特に、自由診療(保険診療の対象ではない治療)を行っている歯科医院のクレジットカード決済導入率はかなり高いとのことです。また、通常の保険診療でも1万円を超える金額の場合などにはクレジット決済が可能という医院もあると言います。
クレジットカードを導入している医院と、していない医院が存在するのはなぜなのでしょうか??
クレジットカードの仕組みがわかると歯科業界が見えてくる
まず、歯科業界とクレジットカードを理解するために以下の図を御覧ください
これは、「患者」「歯科医院」「カード会社」の関係を表した図です。
この図を簡単に説明すると
①患者が治療を受け、カード払いをする
②カード会社が①の代金を歯科医院に支払う
③歯科医院がカード会社に手数料を払う
④患者がカード会社にカード利用代金を支払う。
という流れです。
注目すべきは、③の「手数料」です。
歯科医院はカード決済が行なわれる度に、カード会社に手数料を支払わなくてはいけません。金額は会社によっても異なりますが、イメージとして4~5%程度です。
つまり、年間1億の支払いがカードで行なわれた際に歯科医院は400万~500万の手数料をカード会社に支払わなくてはいけなくなります。
患者側から見るとクレジット決済は「便利」で「気軽」な方法ですが、歯科医院側から見ると現金で支払って貰ったほうが手数料を支払わずに済むのでありがたい訳なのです。
手数料のかかるクレジットカードを導入している意図とは??
クレジット決済は患者側から見ては便利でありがたいサービスですが、歯科医院にとっては手数料がかかり、売り上げが減ってしまうサービスです。しかし、歯科業界全体を見渡せばクレジット決済を導入している歯科医院が増えている理由はどこにあるのでしょうか??
ポイントとなる単語は「機会損失」です。
患者側のクレジットカードの利点は支払いの代行だけではありません。
カードによっては「分割払いサービス」や「ポイント制度」など様々なサービスが付与しています。つまり、カード払いは現金払いよりも支払い方法の選択が広がることになります。
実際にホワイトニングやインプラントなどの保険の効かない治療は金額を見ると決断に踏み切ることができない方が多いですが、支払いの選択肢を増やすことで心にゆとりが生まれ、決断に踏み切るという例が多々あるそうです。
支払いの選択肢が少ないゆえ、患者さんが診療に踏み切れず機会を失う可能性があるのが現金払いです。一方でカード払いは支払いの選択肢を与えることで新たな診療に踏み切るという機会創出が可能です。
歯科業界は戦国時代
今やコンビニよりも多い歯科医院です。歯科医院が増えることは患者の取り合いを意味します。患者にとってカード払いのような制度を導入し、支払いの選択肢を与えるということは大きなサービスの1つで、患者獲得の1つの施策だと言うことが出来ます。クレジットカード決済導入にはこうした裏事情があるという知識を持っていると皆さんの歯医者選びにまた新たな視点が加わるのではないでしょうか。
ただ、最後に皆さんにお伝えしたいことは
患者獲得に長けていることと、技術力が高いことはまったく別の話です。
サービスが良いに越したことはありませんが、それだけで歯医者さんを選ぶことは間違えていると考えます。
目先の便利さやサービスの高さだけではなく、多面的な視点を持ち自分にとっての良い歯医者さんを見つけて下さい!