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歯医者さんで治療を途中で終えてしまう人が半数!?途中終了は取り返しのつかないことに・・・。

2017年06月01日 15時58分
あ、そういえばあの時の治療まだ終わっていなかった・・・。この中に一人でもそういった方がいた場合、本当に注意してください。本当に危険です・・・。

歯医者さんで治療を途中で終えてしまう人が半数!?途中終了は取り返しのつかないことに・・・。

最近歯医者さんに行きましたか?実は毎日の診療の中で受診する人を分析すると、大きく分けて2つのグループに分かれるのです。

  • 頻繁に受診する人
  • 前回の受診からかなり間が空いている人

あなたはどちらのグループに属するでしょう…

現場では、治療終了した患者さんはカルテをいったん後方に置いておくのが一般的です。いざカルテを片付けようと思っても「この患者さんはよくいらっしゃるから出しておこう」的なこと、裏話として実際にあるんですね。その反面、前回のカルテが既に色褪せている人もいらっしゃいます。

なぜ、今回このような話を出したかというと、実は歯科診療を途中で忘れてしまい、そのままにしてしまい、何日も放置している方がかなりいるのです。

今回は、歯科治療の途中中断が大変危険であるというお話です。

 

あなたは、歯の治療が全部終わっているという自信がありますか?

日本では、「歯医者さんは症状が出てから行くところ」という認識がまだ浸透しているのが現実です。

中学生くらいまでは学校健診があり、親御さんも積極的に予防や管理してくれていたこともあって歯医者さんに行く機会は比較的多かったはずです。ところが高校生くらいから受診する機会が激減する人が一気に増えていきます。受験や勉強、部活、友達、そして仕事など時間がいくらあっても足りなくて、多少歯が痛くてもとりあえず我慢しようと思ってしまう人、意外に多いものです。

そうした中で、あなたは歯科治療を途中で中断してしまったことはありませんか?

歯の治療は、痛みがなくなったら終わり、穴がなくなったから終わりというのはあくまでも思い込みにすぎません。

中には「え?終わりじゃなかったんですか?」という人もいるほど歯の治療に対する認識は甘いことがわかります。自分では治ったように思っていても、これは「治った」のではなく「処置をした」だけのこともあります。

 

関連記事:むし歯は鎮痛剤では決して治らない。その場しのぎの処置が、アナタのカラダをボロボロにする。 

 

途中で歯科治療を終了してしまう人の特徴

世の中にはいろいろなタイプの人がいます。几帳面な人、ずぼらな人、優柔不断な人、時にはこの人ナルシスト?と思うような人など百人いれば百人が違う性格です。そんな性格が反映するのでしょうか。歯医者さんのような自分のマイナス要因を探す嫌な場所では、人はさまざまな表情と本音を見せてくれます。

そこで、歯の治療を中断する人にはどんな特徴があるのかを、現場から分析してみました。

が、まずはその前に歯の治療を中断する理由を考えてみましょう。

・前回の治療で痛みや不快感がなくなった

・治療が痛そう、痛い

・通うのが面倒になった

・忙しくて時間が取れない

・お金に余裕がない

・一度キャンセルしたら行きづらくなった

・治療方針が合わない、先生やスタッフと相性が合わない

・引っ越しや異動などで通うのが困難になった

といったことが挙げられます。でも、どの理由を見ても患者さん自身の精神的な問題が根底にあることがわかります。

つまり

「治療をきちんと全うしなければいけない」

という認識が薄いということがいえるのです。そういった点から、治療を中断する人の特徴をピックアップしてみると

・自分の口の中の状態を認めたくない、軽く考えている

・治療の必要性を理解していない

・忘れっぽい(薬や治療の説明など同じことを何度も聞くなど)

・とにかく仕事が忙しく時間が不規則

・めんどくさがり

・酷い口の中を見せたくないという恥ずかしがりや?

・あちこちの歯医者を受診している

・歯科恐怖症

もちろんこれに当てはまっていてもきちんと治療に通っている人もいらっしゃいます。要は、口の中を良い状態に保つためのモチベーションの違いといえますね。もちろん歯科医院側にも患者さんに治療を継続させることができないなんらかの原因(説明不足や対応が悪い、先生が怖いなど)があることも考えられます。

 

途中で終了してしまうと何がだめなのか

それでは、治療を途中で終了してしまうとなぜいけないのでしょう。

歯医者さんで処置をしてもらって痛みや腫れが治まったのですから、患者さんとしては最も不快に感じていたことが改善したことになります。

「痛くないからもういいかなと思っていた」

「気にならなくなったからこれでいいと思った」

治療を中断してしまう人の多くはこのようなことを口にされます。でも、これは症状が一時的に改善しただけで根本的によくなったわけではありません。

途中で終了した歯は虫歯菌だらけということも・・・。(ヒラノデンタルオフィス)

 

関連記事:歯を削り、詰めて安心する日本人。しかし銀歯の下は虫歯菌まみれ。根本から違う日本人の虫歯の考え方。

 

歯が痛い=カラダの緊急SOSサインということを知って下さい。

歯の痛みについて考えてみましょう。

「歯が痛い」と歯医者さんを受診したあなたの歯はどんな状態でしょう。

  • パッと見て穴が開いていますか?
  • 黒くなっていますか?
  • 歯茎が腫れていませんか?
  • ぐらぐらしていませんか?

歯が痛む場合には、いろいろな原因が考えられます。そのため、まずはレントゲンや視診(見えている状態)から痛みの原因を診断する必要があります。

原因によって治療法は異なりますから、どんな治療が必要なのか、場合によっては完治まで複数回かかることなどをきちんと説明を受けて理解することが必要です。

もし飛び込みなど予約外で受診した場合には、しっかり治療時間を取れないこともあります。その場合には、痛みを抑えるネオダインなどのセメントで封鎖したり、鎮痛剤や抗生剤を処方するなど状態に応じた応急的な処置を行うことがあります。しかし応急処置で症状は治まっても、これはあくまでも一時的な処置であることは間違いありません。

そこで途中で終了するのがなぜいけないのか、というテーマの答えですが、

『細菌による破壊が内部でさらに進行して状態が悪化してしまう』

ということに尽きるでしょう。そしてこの破壊によってさまざまな症状や炎症が起こり、時にはその部位に限らず周りの組織にまで影響して深刻な状態になってしまうのです。虫歯や歯周病はいったん罹ってしまうと自然治癒は見込めない厄介な細菌感染症だということを忘れてはいけません。症状はなくても細菌はじわじわと侵入していき、組織を破壊しながら勢力を拡大していきます。侵された歯は限界が来ると酷い痛みを起こしたり、大きく腫れたり崩れてしまったりと想像もしていない急展開を迎えることになります。もちろん、単に症状を抑えるための応急処置は可能ですが、あくまでも表面的に今ある症状を鎮めただけなのです。

 

それでは、実際に治療を中断した場合にどんなことが起こるのかを、具体的に説明しましょう。

ここでは病気ごとに解説していきます。

虫歯の治療を途中で中断すると・・・

虫歯は、細菌の出す酸によって歯が溶けてしまう病気です。ごく表面だけが溶かされた状態(C0)なら自然治癒も期待できますが、いったん進行してしまうと治療しなければさらなる進行を食い止めることは不可能です。硬い表面のエナメル質にとどまっていた虫歯(C1)が柔らかい象牙質まで到達すると(C2)一気に広がります。

そこは、神経に向かって束ねられたたくさんのストローのような造りをしているため、細菌は象牙質を破壊しながらストローを通って神経まで到達します。そして栄養たっぷりの神経の中で暴れまわる細菌に神経は悲鳴を上げて痛みを発し始めことになります(C3)。そのままにしておくと神経は徐々に腐りはじめ、破壊はぐずぐずになった象牙質に留まらず、しまいには歯茎の下まで溶けてしまい抜歯せざるを得なくなります(C4)。

 

CR充填など詰めるだけで終わる処置を中断した場合

主にC1~初期のC2程度で、噛み合わせ部分や隣接する面の一部などの大きく削らなくてすむ程度の虫歯は、1回の処置で終わることが多いものです。しかし中断すると虫歯が進行して範囲が広く深くなり、銀歯の型取りになったり、もっと進行して神経を取る処置が必要になることがあります。

 

銀歯の型取り予定、または装着予定で中断した場合

銀歯になるほどの虫歯は神経まで達してはいないものの内部まで進行しているために、歯の損傷が大きい状態です。中断すると虫歯が進行して削る量が多くなり、より大きな被せ物(クラウンなど)になったり神経を取る処置が必要になることがあります。時には脆くなった歯が欠けたり折れてしまうこともあり、最悪の場合抜歯になるケースもあります。

 

神経を取る前に中断した場合

既に虫歯が神経まで到達していたために、麻酔をして神経を取らなければ炎症が広がります。応急処置などで症状は治まっていても、細菌は奥へと侵入して神経を破壊していき、やがて酷い痛みを起こします。しまいには神経が死んで腐ってしまい、歯を通り越して根の先に膿がたまるなどの炎症が起こり骨まで波及していきます。

 

抜歯予定で中断した場合

やむを得ず抜歯をする予定での中断は、その歯を原因として炎症がさらに拡大していきます。中には運よく全く無症状の人もいますが、大きく腫れたり痛みや発熱、頭痛などの症状が起こる場合もあります。そのまま放置すると、やがて細菌は顎の骨まで溶かしはじめ深刻な炎症が顎の内部やリンパ節まで波及していきます。特に親知らずは、一度腫れると繰り返すことが多いものです。抜歯はとても恐いものですが、やむを得ない場合は早めに対処した方がいいでしょう。

 

抜歯後の中断

抜歯をして厄介な歯をお払い箱にしてよかったよかった、と思う人もいますが、実は大切なのはその後の治療です。抜歯後の治り方はケースバイケースです。お口の中の衛生状態や抵抗力、抜歯する前の炎症の状態など様々な条件によって個人差がありますので注意が必要です。さらに抜歯の部位によっては、噛み合わせに異常をきたすことがあります。実は歯は上と下の歯がぶつかることでその位置に収まっています。

ところが抜歯によって噛み合わせがフリーになると、歯は動いて元の位置からずれてしまう性質を持っています。隣接する歯が傾いてしまったり、下の歯の抜歯後に噛みあわせていた歯が下りてきて隙間に入り込んでしまうことがあるのです。これがブリッジや義歯などを勧められる理由のひとつです。噛み合わせの異常は、長年かけて徐々に顎関節に負担をかけることになり、顎関節症や頭痛、肩こりなどを引き起こす原因といわれます。また、噛むたびに残っている歯には過剰な力がかかり、後々障害が出てくることが予想されます。

 

神経の治療を中断した場合が一番多いので、注意

最も良く見られるのがこのケースでしょう。神経の処置とは、細菌によって侵された歯の根の中を消毒して無菌にして封鎖することで歯を抜かずに残すための大切な治療です。ただ、忘れてはいけないのは神経の治療は1回では終わらないということ。治療中は、根の中の消毒処置と薬の交換(根管治療)だけで終わることもあります。「5分しか見てもらえなかった」というケースの大半がこの治療によるものでしょう。

でも、根の中がきれいになる過程は個人差があり、私が知っている患者さんでも1年以上続けて良くなった方がいるほどです。もちろんこれは極端な例ですが、いったん歯の中に菌が入ってしまうと、無菌にしなければ中で炎症が広がり化膿してしまうこともあります。酷くなると抜歯せざるをえなくなるため、この治療は歯を残すためにはとても大切な治療であることは間違いありません。

でも、消毒の薬が入っているならいいんじゃないの?と思う人もいるかもしれません。根管治療の際の消毒薬は、綿栓と呼ばれる綿を細く巻いたものや小さな綿球につけて歯の中に入れ、次回の治療で開けやすいよう仮の蓋をします。蓋はゴム状のものやセメントを使用します。丁寧なドクターは、二重仮封といってゴムの上からさらにセメントで二重に蓋をする場合もあります。ただし、これはあくまでも仮の蓋なので長くはもちません。

途中で蓋が取れてしまったり劣化して隙間ができてしまうと、再び中に細菌が入り込んでしまうのです。また、中に入れている綿もあまり長く中に入れておくと入り込んできた浸出液や唾液、汚れなどによって徐々に腐敗していきます。入れられた消毒薬の効果も永久的に歯続かないため歯の中はとても不潔になり、今度は内側から汚染されて溶けていくことになります。歯の内側は外側に比べて脆いので進行も早く、しまいには歯を支えるだけの強度を失って抜歯対象となることもあるのです。時には何かの拍子に折れてしまうことも。このように根の治療は歯を残すうえでとても大切な治療です。根さえしっかり残っていれば、歯はまた使えるようになります。どんなに面倒でも忙しくても中断せず、せめて根の中を封鎖する処置(根管充填)まではやり遂げるようにしましょう!

 

歯周病の治療を途中で中断すると・・・

歯周病は、歯茎がかかる細菌の感染症です。細菌が歯茎の中に入っていき、歯を支えている歯槽骨という顎の骨を溶かしてしまう恐ろしい病気です。骨が痩せていくと歯は支えが弱くなりグラグラしはじめ、やがて抜け落ちてしまいます。現代病のひとつともいえる病気で、程度の違いはあるものの日本人の8割以上が罹患しているとも言われています。また、近年歯周病の細菌が心臓や脳など全身に重大な影響を与えることもわかってきました。そのため、歯周病の管理や治療は健康な生活を送るためには欠かすことのできないものだといえるのです。

 

歯周病と診断された後に中断した場合

歯周病は「治る」病気ではありません。実際には現状を維持する、あるいはこれ以上悪化しないようにすることを目的とした治療だと考えるのが妥当でしょう。歯石取りや定期検診に行った際に歯周ポケットの深さを計る検査をすると、歯周病の進み具合がある程度わかります。歯周病の診断を受けたにもかかわらず治療を中断したり時間がないなどの理由で表面的な歯石取りだけで済ませてしまうと、確実に歯周病は進行していきます。歯周病の大きな特徴は痛みなく進行することです。気付いたときには歯がぐらぐらになり、腫れるなどの症状が出てしまうこともあります。

 

歯周病の治療中に中断した場合

歯周病の治療では、麻酔下で歯茎の中まで丁寧にクリーニングしたり抗生剤を服用するなどの治療を行います。徹底した歯磨き指導も行いますが、麻酔したくない、忙しくてなかなか通えない、歯磨きが面倒などの理由から中断してしまう人もいます。もし中断してしまうと、せっかく弱体化させた歯周病の細菌は瞬く間に口の中全体に広がり、すっかり元の歯周病の状態に後戻りしてしまいます。長い時間かけて進行した歯周病を改善するには、根気と継続が必要だということを忘れてはいけません。

 

歯周病のメンテナンスを中断した場合

歯周病は積極的な治療を終えても、定期的にメンテナンスを続けていくことが大切です。麻酔下に行うSRPなどの治療が終わると気が抜けてしまい、「これでもう大丈夫」と安心してしまう人もいらっしゃいます。残念なことにメンテナンスを中断すると、歯の磨き方が以前の状態に戻ってしまう人も多く、久しぶりに来院されたときはまた悪化しているケースも見られます。一度叩かれて弱体化した細菌は、再び勢力を盛り返そうとタイミングを狙っています。そこで、患者さんには例えとして「高血圧の人が毎月薬をもらいにいって飲み続けるのと同じように、歯周病の治療や管理も継続して続けていかなければいけないものだと考えてください」とお話ししています。歯周病の治療は、モチベーションを維持することが大切。そのため1ヶ月~3ヶ月に1回程度のメンテナンスは必ず続けていくことをお勧めします。

 

定期検診を途中で中断すると・・・

近年、虫歯や歯周病の予防についての認識が高まり、定期的に受診してチェックを受ける人が増えてきました。特に、小学生くらいの年代は親御さんが虫歯にならないよう一生懸命歯磨きや定期検診などの管理をしているようです。ところが中学生くらいから親の手から離れはじめ、虫歯ができたり歯肉炎になる子も増えていきます。成人してはじめて虫歯の痛さを知り銀歯になる悲しさを知る人もいます。

虫歯に限らず、歯周病の予防や進行抑制のための定期検診は是非受けて欲しいと歯科関係者はみな考えています。定期的な歯石除去やクリーニング(PMTC)などを行うことで、口の中の環境を良い状態に保つことができて、一生自分の歯で美味しく食べることができます。しかし、現実には痛みや出血、腫れなど不具合があるときだけ受診するものだと考えている人も少なくありません。口の中のトラブルを初期のうちに発見できれば、簡単な治療・少ない回数ですむことが多いことを知っておきましょう。そのためにも、半年から1年に1回程度の定期検診がおすすめです。

 

定期的な歯石除去など歯周ケアを中断した場合

歯石除去はもとより、歯磨きのチェックや見直しを定期的にするのを怠ると、歯周病などの歯周疾患(歯茎の病気)のリスクがぐんと高まります。歯周病は細菌の感染によって進行する病気です。痛みがなく進行しますので気付かないことがほとんどです。現実的に、年だから歯茎が弱ったと考えている人は今もたくさんいます。さらに歯周病の菌は血管に入って心臓や脳を含む全身に影響することがわかっています。歯周病は予防や進行抑制ができる病気であると同時に、様々な病気のリスクを減らし健康で質の良い生活を送るためにも歯周ケアはとても大切です。罹る前や重症化する前に定期的な受診を欠かさないことが大切です。

 

定期的な虫歯の検診を中断した場合

口の中のケアはとても面倒で難しいものです。忙しかったり眠かったりとその時々でなかなか時間が取れないこともあり、歯ブラシができないこともあるでしょう。ですが虫歯はいったん進行すると元通りに治ることは期待できません。自分はしょっちゅう歯磨きをしていると自負している人も、細かいところまできちんと磨けている人はほとんどいないといっていいでしょう。それくらい歯磨きは難しいものです。ですから、せめて治療が不要なC0クラスで留めておけるよう、定期的にプロの眼でしっかりチェックをしておくことが大切です。ただし、いくら今まで虫歯がなかったからと安心して間が空いてしまうと、虫歯の罹患率は高くなります。年齢と共に生活習慣や食べ物の嗜好も変わっていきますので、その都度タイムリーなチェックを行わなければ口の中の環境も変わってくると考えるべきでしょう。

 

途中で終了しないために、一度で治療を終える方法もあるの?それともルールやカラダへの負担上できない?

よく患者さんから「できるだけ少ない回数で治療を終えたい」「1回でできませんか?」と相談されます。現在行われている治療にはとてもたくさんの材料や種類や、方法がありますが、一般的な保険診療では治療方法に制限があるのは確かです。しかし、あくまでも治療はケースバイケース。

そのため、単純に『こういう状態にはこの治療』という公式はあってないようなものともいえます。治療をする側としても少ない回数で早く噛めるようにしてあげたい、不快な症状を失くしてあげたい、という思いはあるものの、なかなかそうもいかないのが現状です。それは、治癒=治るという体の反応には個人差があるからです。ですから、治療する側にもジレンマもあることを知っておいていただきたいものです。

ただし、患者さんとしてはできるだけ少ない回数で治療したいのが本音ですね。そこでニーズに応えるべくさまざまな研究や商品開発が日々進められています。

例えば従来なら型を取って銀歯などの被せ物にしなければならないほどの大きく破壊された虫歯でも、詰めるだけで元の機能をほぼ回復できる高い強度材料も出てきました。

特に大きくかけてしまった前歯や奥歯の隣接面(歯と歯の間にできた虫歯)などでは威力を発揮します。ただ、こういった治療は材料そのものも高価ですし、治療も保険が適用されません。保険適用の材料でも似たようなものはありますが、変色や強度などで劣ります。保険が適用されない材料は、やはり強度や審美性などさまざまな点でグレードアップしたものであり、1本あたり数千円から数万円とされているようです。

また、クラウンなどの被せ物についても、3Dコンピュータを使ってその日のうちに作り装着できるものも普及し始めています。しかしこちらも保険は適用されず、自由診療扱いとなっています。

根の治療についてはもっとシビアに考える必要があります。

 

神経をとる、むし歯治療のルール

神経を取らなければいけないほどの虫歯の場合

  • 1回目:麻酔→削る→抜髄(神経を取る処置)→根管拡大(根管の中の掃除)→貼薬(薬を入れる)→仮封(仮に蓋をする)
  • 2回目以降:拡大・貼薬(薬の交換)及び根管貼測定(根の長さを計る)
  • 最終回:根管充填(神経が通っていた根管を完全に封鎖する)

というのが一般的な流れです。

したがって根の治療は複数回かかることが多いのですが、直抜即充(即日根管充填法)といって麻酔下で神経を取ったその日に根管充填する方法もあります。しかしこれこそケースバイケースで、必ずしも成功するわけではありません。治療はある意味ドクターの目で見て感覚で行うため、ドクターの裁量によって成功率は異なるともいえます。安易に行うと後から痛みや腫れが出ることもありますので、とてもシビアな治療といえます。

それを知らない場合に、「手を抜かれた治療をされた・・・」といって通院をしなくなってしまう方もいますが、この背景を是非知ってもらいたいです。

 

歯科の処置は非常に複雑。だからこそ、時間がかかることを知ってもらいたい

歯や歯周病の治療は、形や見た目を治すだけではなく生体の治癒反応を促しながら元の機能を取り戻すために行うものです。体を構成しているひとつひとつの細胞が、壊れた細胞を補修したり新しい細胞を作りだして機能を回復していくのを手助けする一つの手段ですので、一朝一夕でできることではないと考えるのが妥当です。もし1日でしっかり治したいとするならば、どうしても何らかのリスクやデメリットが予想されるのはやむを得ないでしょう。もちろんうまいこと条件が揃えば成功しますが、百人が百人に適用できるわけではないのです。

歯医者さんのイメージというと「痛い」「期間が長くかかる」「高い」「予約が取れない」などといった声をよく耳にします。でも、治療回数が何度もかかったり治療が痛い本当の理由は、虫歯や歯周病が進行して治療が複雑になるからです。また、治療を途中で中断してしまうと、歯の内部は戦場と化していることを忘れてはいけません。もしやあなたも、歯の治療なんて少しくらいほっといても大丈夫だろうと思っている1人ではありませんか?

今回の記事がきっかけで少しでも歯に興味を持ってくれる人が増えてくれることを願っています。

 

本日は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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今回は最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

 

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