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ここでは、インプラント治療にかかる費用について、くわしくご説明いたします。

① インプラント治療は自費診療です
歯科診療は健康保険が適応される一般診療と、適応されない自費診療に分けられます。インプラント治療は自費診療になります。健康保険適応の診療の場合、国で治療費が決められているので日本全国どこの歯科医院で治療を受けても同じ治療費で受診することができます。しかし、自費診療の場合、個々の歯科医院で治療費を設定することができるだけでなく、健康保険が効かないので治療費が高額になります。
健康保険範囲内の治療ですと、使用できる材料や機材、治療にかけられる時間も制約されるため、必ずしも満足のゆく治療を受けられない場合もあります。ですが、自費診療の場合、最新の機材や優れた材料、そして長い治療時間をかけることができるので、満足度の高い治療を提供することができます。

② 長い治療期間が必要です
インプラント治療を開始してから終了するまで長い期間を必要とします。まず事前に、インプラント治療を受けられるかの検査やどのような治療方針にするかを決めなければなりません。この検査や治療方針もお金がかかってしまいます。また、インプラント体を顎の骨に埋め込む手術を行うのですが、そのインプラント体と骨がしっかり結合するまで数か月かかることもあります。その後、インプラントの上に歯科補綴物を装着するので最低でも３ヶ月ほど必要になり、場合によっては１年以上も治療開始から終了まで治療期間がかかってしまうこともあります。

③ 外科的手術が必要です
インプラントを顎の骨に埋め込むためには外科的手術が不可欠になります。顎の骨に何本インプラントを埋め込むのかでも料金が変わってきますし、顎の骨や歯茎の状態によっては、骨や歯茎を移植、もしくは人工的に増やす手術も行います。手術中は麻酔も行います。よって手術費用が高額になりやすいです。

④ 材料・パーツ代が高いです
ます、インプラントはチタン製のネジのようなものを顎に埋め込みます。このインプラント自体の材料代も高い傾向にあります。それは、安心・安全な医療器具を製造管理するために必要な費用です。また、インプラントと歯科補綴物をつなぎとめるスクリューや土台となるアバットメント、その上に装着される被せ物も高額になります。
どの業界にも言えることですが、安くするには何かを犠牲にしなければなりません。治療費は高額になりますが、安心・安全な治療を受けるためにも、治療の安さを売りにしている歯科医院は気を付けなければなりません。

ムラオ歯科クリニックの村尾宗太先生

村尾宗太先生

略歴	2009年昭和大学歯学部卒業勤務医・非常勤務医を経て、2015年10月開業
所属団体	日本口腔インプラント学会障害者歯科学会

ムラオ歯科クリニックの村尾宗太先生から一言

はじめまして。
ムラオ歯科クリニック院長の村尾宗太と申します。

ここでは、「歯科用CTはどんな時に役に立つ？」という質問にお答えいたします。

① 歯科用CTとは
歯科用CTは頭頚部のみの撮影に特化したレントゲン撮影装置です。人間の体全体を撮影する医科用CTと比べると、歯科用CTは範囲を頭頚部のみと限定し、縮小することで、短時間照射を可能にし、加えて狭範囲撮影によって被曝量を低減させることができます。また、撮影範囲を狭めることで歪みのない高画質な画像を撮影することが可能になり、より精密な診断をできるようになりました。
一般的に使用されている歯科用のレントゲン画像は、3次元の体を2次元に写したものになるので、画像上で像が重なって写ります。歯科用CTを使用しないと、その重なった画像の影の濃淡で、3次元的な形を予測しなければならないのですが、これは診断する歯科医師の経験や技量に大きく左右され、正確な診断を行うには限界があります。一方、歯科用CTを使用すると、撮影後そのまま3次元の形で見えるので、情報のばらつきが少なく細かい診断ができるので、個々による差が少なくなります

② インプラント治療における歯科用CTの役割
主に歯科用CTはインプラント治療を行うときに使用します。なぜなら、インプラント治療を行うにあたり、外科的手術が必要になるからです。インプラントは顎の骨にチタンでできた人工歯根を埋込み、その上に歯科補綴物を装着することにより失った歯を回復させます。そこで必要になるのは、正確な術前検査を行うことでより安全な手術を行うだけでなく、正しい手術プランや治療計画を立てるためにも今や歯科用CTはなくてはならないものになりました。

③インプラント治療における歯科CT使用のメリット
１）治療前に危険部位を確認することができる
骨の形は人それぞれ異なり、3次元的な形を正確に把握することが大切であり、歯科用CTで３次元的に確認することによりトラブルのリスクを少なくします。また、骨の中を走っている神経や血管の場所を確認することができるので、術中に傷を付けたり断絶してしまわぬよう治療計画を立てることができます。
２）ガイデッドサージェリーが製作でき、インプラントを正確な位置に埋め込みやすくなる
歯科用CTと連動したコンピューターソフトを使用することで、インプラントを埋めるポジションやインプラントの種類をイメージしたシミュレーションを行うことができます。そのプラン通りに正確に手術が行えるようなガイデッドサージェリーというサポート器具を製作することができます。この器具を使用することで格段に手術の精度が向上し、安全なインプラント治療を受けることができます。