生まれたての赤ちゃんに虫歯の原因とされるミュータンス菌はいない
そもそも、なぜ虫歯は出来るのでしょうか?
- 甘いものが原因?
- 歯磨きをしないから?
- 生まれつき歯が弱い?
確かに上記のどれも虫歯の原因の1つですが、虫歯とは感染症であり、その感染の原因とされる菌の中で代表的なものがミュータンス菌です。
ミュータンス菌は口内の食べかすなどを栄養にし、分解します。その分解の過程で“酸”を放出しその酸により虫歯になります。しかし、このミュータンス菌は生まれたばかりの子供の口には存在していません。赤ちゃんが成長していく過程の中で親からの唾液感染などで後天的に感染してしまうのです。
顕微鏡で拡大したミュータンス菌 LION
赤ちゃんが生まれる前、マイナス1歳からの虫歯予防が注目されている
母親や身内のミュータンス菌の数が多ければ多いほど子供のミュータンス菌の数も増えます。大切な子供を虫歯から守るためにはまずは周りの大人達の歯を守らなければなりません。
虫歯を治さないまま、赤ちゃんに口移しで噛んだものをあげたりすることで赤ちゃんにミュータンス菌を感染させることになってしまいます。
ですので、妊娠がわかった時からすぐに家族皆で口内ケアを行うことは非常に大切なのです。
大人の虫歯は、赤ちゃんへ虫歯を感染させることになります。利根中央病院
家族が妊娠したらまずは皆で歯医者さんへ行こう!
フィンランドでは、妊婦さんがキシリトールを摂取することで生まれてくる赤ちゃんへの虫歯予防をしています。キシリトールはガムなどで日本でもお馴染みですね。キシリトールは白樺の木などから抽出される天然甘味料で、おもにフィンランドで生産されている甘味料の一つです。
このキシリトールがお腹の赤ちゃんの歯を丈夫にしてくれるのです。日本の研究でも、キシリトールを妊娠中に摂取していれば生まれた赤ちゃんにお父さん・お母さんから虫歯菌がうつりにくいという結果が報告されています。
岡山大学大学院の研究により、妊娠中から母親がキシリトールを摂取することで歯はから子へのむし歯菌の感染予防効果が実証されたと発表。
まさに、生まれる前から赤ちゃんの虫歯予防が始まっていると言えそうですね(キシリトールには下痢などの副作用がありますので、あくまでも虫歯予防手段の一つとして上手に活用するのがよいでしょう)。
どんなキシリトールガムを選べばいいの?
- キシリトール50%以上のもの
→キシリトールの含有率に注目し選ぶようにしてください。歯科医の先生からアドバイスをもらうことも可能ですのでアドバイスを頂いてから選びましょう
- シュガーレス
→砂糖が大量に含まれているものは余計に虫歯の原因を作ってしまうことになります。ですのでシュガーレスのものがオススメです
- キャンディのようなガムは避ける
→いくらキシリトール入でもお菓子のようフルーツガムは避けましょう。一番のオススメは歯科医院で販売されているキシリトール100%のものです。
赤ちゃんに菌をうつらせないために、お父さん、お母さんの歯をきれいにすることが大切
生まれる前からできる虫歯予防として、もっとも大切なことはやっぱり“お父さん・お母さんの口の中をきれいに保つこと”。
もし、お父さん・お母さんの口の中に虫歯があればそこには莫大な数の虫歯菌がいます。虫歯になっていなくても、詰め物が取れたまま放っておいたり、歯と被せものの間にすき間があったりすると、そこにヌルヌルしたプラークがたまり、“菌の巣窟”になってしまいます。
その“菌の巣窟”をつくらないためにも治療が必要なのです。妊娠がわかったら、まずは歯科医院で口の中をチェックしてもらい、必要な治療を終えておきましょう。
妊娠中、歯医者さんに行くタイミングは安定期の時!
妊婦さんが歯医者さんに行く時期はつわりや臨月を避けて、安定期の体調のよい時期に受診するのがお勧めです。
お父さんは、奥様の妊娠がわかったらなるべく早く受診するとよいでしょう。仕事の合間に無理なく通院できるので、“治療が終わらないうちに生まれてしまい、バタバタして治療が中断してしまった”なんていう事態を避けることができます。
そして、無事に治療が終わっても、家庭での歯のお手入れをお忘れなく。あなたの歯のどこに汚れがつきやすいか、どこが歯磨きしにくいか、そして上手な歯磨きの仕方なども、歯科医院で教わることでしょう。それをしっかり覚えて実践してください。せっかくきれいになった口を再び汚してしまうことのないように、生まれてくる赤ちゃんのためにもここはがんばりどころです。
元気な赤ちゃんが生まれてくることを願っております。
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