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日本発、世界で300億本売れているスポーツドリンクがアナタの歯をボロボロにする。

2016年05月31日 15時55分
スポーツ時の水分補給に誰もが飲んでいる“スポーツドリンク”しかし、このスポーツドリンク、使い方次第で私達にとって猛毒になってしまうのです。今回は世界で300億本売れたあの青いスポーツドリンクのお話。

日本発、世界で300億本売れているスポーツドリンクがアナタの歯をボロボロにする。

先日フェイス・ブックの投稿を見ていると、歯科医師の岡崎好秀先生岡山大学病院 小児歯科講師、日本小児歯科学会:指導医)のウォールから興味深い投稿が流れてきたので注目して見ていました。

 

その投稿は熊本の避難所で暑さ対策のためにスポーツドリンクが配られたという記事内容でした。

岡崎氏のフェイス・ブックより、引用。

 

私は、

暑さ対策に、避難所にスポーツドリンクが配られて、良いニュースだと感じ、微笑ましくその記事を見ていました。しかし、岡崎氏は、そうは感じていませんでした。

 

スポーツドリンクは暑さ対策や脱水症には効果が無い!?

岡崎氏はスポーツドリンクには脱水症からカラダを守る効果はないと伝えています。

スポーツドリンクは脱水症には効果がありません。(糖分が多くナトリウムが少ないため)脱水には,OS1などの経口補水液をペットボトル1本を30分くらいかけてゆっくり飲みます。(これは点滴をゆっくり落とすのとと同じで,一気に飲むと尿として排泄されます)

① 少量の汗の場合は塩分摂取は不要です。コップ1杯程度の水をこまめに摂取するのが効果的です。
② 大量に汗をかいた場合は塩分も補いましょう
③水1リットルに2グラム程度の食塩を入れた食塩水が有効です。
(計量スプーンが無い場合、ペットボトルのキャップに4分の1ぐらいの量の食塩を1リットルの水に混ぜるとよいです)(豊田裕章先生)

麦茶に梅干し中の大きさでOS1とほぼ同等のナトリウム量になります。

フェイス・ブックより引用

岡崎氏の投稿には、スポーツドリンクには、糖分が多く、ナトリウムが少ないため脱水症に効果がないということが明記され、この投稿は瞬く間に全国の歯科医師からシェアされ、これまでに歯科医を中心に500人以上にシェアされています。

 

スポーツドリンクに脱水症の効果はない。

 

こう言われて多くの方は、違和感を覚えるのではないでしょうか。

なぜなら、私達には

 

スポーツドリンク=カラダの水分を補給するもの

 

という認識があるためです。

この私達の認識は、どのように生まれたのでしょうか。なぜこのような誤った認識が私達の中に根付いているのでしょうか。

今回はこの背景や、スポーツドリンクの危険性について取材いたしました。

 

目次:

  1. 日本のスポーツドリンクの歴史=ポカリスエットの歴史
  2. スポーツドリンクは脱水症に効果がないだけでなく、歯をボロボロにしてしまう
  3. スポーツドリンクが歯をボロボロにするメカニズム
  4. スポーツドリンクは清涼飲料水の部類にいれ、あくまで嗜好品として飲むべき。
  5. 五郎丸選手は大学時代、スポーツドリンクを半分以下に薄めて飲んでいた
  6. 飲みやすいもの、売れているモノが人間にとって良い物とは限らない

 

 

日本のスポーツドリンクの歴史=ポカリスエットの歴史

日本でスポーツドリンクが流行ったのは1980年4月に発売されたポカリスエットが始まりです。

累計で世界で300億本以上売れている日本を代表するヒット商品

 

このポカリスエットはオロナミンCを生み出した方が発明したものでした。その方は病院に行った際に、手術後の医師が栄養補給のために点滴を直接飲むのを見て

「栄養と水分を同時に補給する飲み物があればいい!点滴の味を改良した飲料を作ろう」

と考え、商品開発が進み、飲みやすいポカリスエットが誕生したのです。

しかし、「飲みやすく売れる」為には本来の点滴の味では不味く売れません。改良が重ねられ、砂糖が多く加えられてしまい、本来の点滴から離れてしまったものが市場に受け入れられたのです。

コカ・コーラ等と砂糖の量に大差ないポカリスエット。角砂糖に換算してみよう 

 

スポーツドリンクは脱水症に効果がないだけでなく、歯をボロボロにしてしまう

スポーツドリンクは脱水症に効果がないだけではなく、歯をボロボロにします。

皆さんご存知の虫歯や今問題になっている酸蝕歯(さんしょくし)という病気です。

 

産経ニュース 

 

大分新聞 

 

スポーツドリンクが歯をボロボロにするメカニズム

スポーツドリンクは、虫歯酸蝕歯と言った2つの種類の歯の病気のリスクを内在しています。

虫歯→虫歯菌が糖分を摂取した時に出る酸が原因となり歯がボロボロになる。(感染症)

酸蝕歯→食べ物、飲み物に含まれる酸そのものが歯全体を溶かす

 

スポーツドリンクは虫歯と酸蝕歯、双方のリスクを持っている

スポーツドリンクは酸性度(pH)が低く、歯が溶け出すと言われているpH5.4よりも低いpH3.5前後と言われています。ですので、砂糖が多く含まれ、酸性度が低いスポーツドリンクを水代わりに飲んでいると虫歯と酸蝕歯双方のリスクが高まり、歯がボロボロになってしまうのです。

左に行けば行くほど歯が溶けやすい

 

 

スポーツドリンクを多く摂取していた消防士さんの歯がボロボロになっている(西村歯科医院) 

 

スポーツ飲料に歯をつけると、歯が溶け出す。(岡崎好秀氏のFBページより)

 

スポーツドリンクは清涼飲料水の部類にいれ、あくまで嗜好品として飲むべき。

ポカリスエットが登場し30年以上が経過しています。世界で300億本売れただけあって非常に飲みやすく美味しい商品です。しかし、飲みやすく美味しいということは裏を返せば砂糖が多く含まれ飲み過ぎはカラダにとって悪いということができます。ですので、ポカリスエットなどのスポーツドリンクはあくまでジュースと同じ清涼飲料水として、嗜好品として飲むべきです。

また、ポカリスエットを販売している大塚製薬では、2000年代から脱水症状に経口補水飲料を発売しています。砂糖が少なく、水分を適切に補給できる飲み物として高齢者や幼児、病気状態の脱水症状に適しているとされ注目されています。

脱水状態にはスポーツドリンクではなく、経口補水飲料を

 

五郎丸選手は大学時代、スポーツドリンクを半分以下に薄めて飲んでいた

ラグビーで有名な五郎丸選手が所属していた早稲田大学ラグビー部では、選手が練習中や試合中に補給するドリンクは水とスポーツドリンクの2種類でした。そして、そのスポーツドリンクは砂糖の量を減らし、水分を効果的に補給できるように半分以下に薄めて摂取していました。当時の五郎丸選手もそのドリンクを飲んで水分を補給していました。

経口補水飲料がすぐに手に入らない場合は、スポーツドリンクを薄めて摂取する方法もあります。

トップアスリートにとって、水分摂取方法は重要な問題。JSPORTS

 

飲みやすいもの、売れているモノが人間にとって良い物とは限らない

1980年代に発売されたポカリスエットは同じく1980年代に巻き起こったジョギングブームを巻き込み、大ヒットとなりました。飲みやすく、水分補給が出来るといったイメージは瞬く間に世の中に広がったのです。

しかし、研究が進むにつれて水分補給の誤解が明らかになっていったのです。しかし、世の中はそれについていくことが出来ず、メーカーも売れているがゆえ販売を停止することは出来ません。(そもそも販売停止になるほどのことではありませんが・・・)

今、人間のカラダに関するあらゆる事実が解明されています。過去に良いとされていたものが実は人間にとって害であるなどということも珍しくはありません。多くのモノで溢れてしまった現代、自らのカラダを守るためには自分自身で正しい選択肢を選ばなくてはならない時代になりました。売れているもの、人気のあるものが人間にとって良いモノだとは限りません。自ら知識を得て、自らのカラダ、家族のカラダを守るという考えを持つことが何よりも大切なのです。

 

情報を得ることは難しいことではない

今回の岡崎先生や熱心な医療従事者の方々はSNSを使用し、正しい情報を私達に発信しています。私たちはそうした現場の情報を適切にキャッチしていくチカラが求められています。まずはフェイス・ブックやTwitterでアナタの気になる方と友達やフォローしてみてはいかがでしょうか?

私は個人的なフェイスブックページも公開しておりますので、友達申請などはお気軽にしてください。今回のような歯科の情報などを週に一回のペースで発信しております。

また、このサイト、どくらぼでは歯科にまつわるあらゆる情報の発信も行っておりますので、こちらのフェイスブックページにもいいねを是非お願い致します。

また、弊社は情報発信型の新しいタイプのホームページ作成も行っておりますので、ご興味がある方は是非お声がけください。当サイトでは情報発信を心がけ、毎月60万人程度の歯科に関する方が訪れているサイトになっております。

ご相談はこちら(弊社HPのお問い合わせページである、歯科ラボに繋がります)

「どくらぼを読んで、相談をしたい」と添えていただければ対応いたします。

歯科・医療業界ほど、皆様の努力が世の中に届いていない業界はないのではないかと私は個人的に考えています。私は元々歯科について無知の人間でした。しか し、いつのまにかこの世界に浸っており、日々勉強させていただいております。この業界について素人だったからこそ世の中と皆様の架け橋になれると思い、情報を発信しております。

今後とも、何卒よろしくお願い致します。

今回は最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

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