歯医者が怖いのですが、どうすればいいですか?
歯医者が強いために、なかなか治療に踏み切れなかったり、途中で逃げ出してしまう方も少なくないのではないでしょうか。虫歯が多いと治療期間はどうしても長くかかります。痛みが引いて、それでも怖い気持ちが強いと通院が途絶えてしまいがちです。治療途中を放置することが虫歯を悪化させる一番の原因です。先生や衛生士としっかりお話ししてもらってコミュニケーションを取って、少しでも怖い気持ちがなくなるといいなと思います。そして治療が全て終了したら、虫歯が再発しないように虫歯についての知識も深めておきましょう。虫歯が起こるのには必ず原因があります。食べ物飲み物・生活習慣について衛生士に相談してみましょう。そしてその改善をしてもらうことが大切です。
歯医者に苦手意識を持ってしまう原因をいくつかあげますので、ぜひ克服の参考にしてください。
1、小さい頃のトラウマ
昔の歯医者さんの記憶がこびりついて離れない方はたくさんいらっしゃいます。「痛かった」「先生が怖かった」などなど理由は様々です。とくに昔は麻酔の針が太かったり、先生も年配で話しにくいタイプの先生が多かったように感じます。今は女性ドクターも増えてきていますし、話しやすい先生が多くなっているような気がします。
最初の問診票にそういった旨を書いてくだされば、怖い思いをしないように配慮することは十分に可能です。
何が嫌だったのか、どういうことが怖いのか教えてもらえると、治療する立場としてもやりやすくなりありがたいです。先生や衛生士とたくさんコミュニケーションをとってくださいね。
2、音が怖い
歯を削るときの音、キーンと頭に響きますよね。歯を削るときの道具はタービンと言って分速30~40万回転しています。音はその時の回転の摩擦で起こっています。いろいろな道具が進化している歯科界ですが、あの音だけは未だに消せずにいます。
先に申し出てもらえたら、治療中に耳栓をしていても大丈夫です。
また音が苦手だと先生に伝えておけば、タービンを使う時間を極力短くしてもらえたり、使う前に「今から使いますよ」と言ってもらえて心構えができるかもしれませんね。歯を削る道具にはタービンの他にもう一つ、エンジンを言うものもあります。こちらの回転数はタービンの10分の1なので音はほとんどありません。その代わり振動が大きいのが欠点です。どうしても音がいやならば先生に相談してみましょう。
3、臭いが苦手
歯医者では様々な薬品を使用するため、独特の臭いがあるとよく言われています。歯医者で働いている身としては鼻が麻痺してしまっているのか、何も臭いを感じないので、何が臭いの原因になっているのかわからないときがあります。
最近の歯医者さんで多いのは受付窓口にアロマオイルを焚いているので入り口から入った時にはいい匂いがするところが多くあります。
4、大人だけど痛いのが嫌
痛そうで嫌、痛いのが嫌い。大人でも子供でも同じですよね。大人だからって痛いことを我慢する必要はありません。痛みの感じ方には個人差があります。処置の内容によっては麻酔も使用しますが、麻酔の効きやすさ、効きにくさにも個人差があります。なので麻酔をかけるドクターの技量の問題ではありません。また、処置をする場所によっても麻酔の効きやすさは違います。
痛みを感じたら、その都度麻酔を追加したり、麻酔が効くまで時間をとったりします。
治療している側は痛みを与えていないつもりで処置を進めていますので、終わった後で「痛かった」と言われると、それまで我慢させていたのかと申し訳ない気持ちになります。
5、虫歯だらけだけど怒られない?
怒りません。「お見せするのも恥ずかしい」と言われる患者さんがたまにお見えになります。本当に気にされなくて大丈夫です。むしろその状態を長く放置していることの方が心配になります。虫歯が多く噛み合わせのバランスが崩れるとお口の中だけでなく顎の関節にも影響を及ぼすことがあります。
恥ずかしがらずに今の現状をしっかり受け止めて通院しましょう。
無痛治療に関して
表面麻酔
麻酔の針を刺す瞬間はどうしても痛みがあります。今はその痛みを感じさせないように針を刺す前に表面麻酔を置いてくれる歯医者も多いです。何も言わずにしてくれるところもありますが、不安ならする前に聞いてみるのもいいでしょう。
笑気麻酔
笑気は無味無臭の気体でマスクをつけてお鼻から吸ってもらいます。笑気麻酔を使うのは怖い気持ちが強い時です。笑気を吸うことで気持ちを落ち着かせることが出来ます。全身麻酔ではないので見た目はとくに何も変わりません。大人で言うとお酒を飲んだ時のように気持ちが大きくなり、リラックスして治療を受けることが出来ます。
<ただしお酒と同じように個人差が大きいため、効きやすい人・まったく効かない人もいます>
治療が終わった後は酸素を吸ってもらいます。笑気はすぐに体外に排出されるのですぐに帰宅してもらうことが可能です。保険適応です。しかしすべての病院にあるとは限りません。置いている病院は多いですが、最初に電話で聞いてみるのもいいかもしれません。
静脈内鎮静
向精神薬や鎮静剤を組み合わせて静脈内に点滴で入れていきます。目的は治療に体する恐怖心や不安感を和らげます。点滴を始めて数分で眠くなり、治療中のことは覚えていないことが多いです。全身麻酔ではないので意識はあります。こちらが問いかけたときに返事はしてもらえます。
<場合によっては保険適応外>
場合によっては保険適応外となります。また行っている医院も多くはないので事前に調べる必要があるでしょう。しっかり覚醒したことを確認して帰宅してもらいます。危険性があるので車や自転車の運転は控えて頂きます。できれば付き添いの方と一緒に来院してください。
全身麻酔
最終手段ではありますが、全身麻酔下での治療の選択肢もあります。親知らずをまとめて抜いたり、虫歯の数があまりにも多く一気に治療を希望された場合です。
この場合は多くは大学病院での対応となります。場合によっては入院になります。
まとめ 歯医者が怖いならどんな歯医者がおすすめ?
<事前にホームページをチェックしてみる>
今はほんとうに多くの歯医者が存在します。多くはホームページをもっているのでアクセスして内容を確かめましょう。先生によって得意分野は様々です。上でご紹介したような治療や機器を備えていればホームページ上で紹介している場合が多いです。またホームページに先生の顔写真が出ていることも多いでしょう。話しやすそうな先生を選ぶのもいいかもしれません。
<事前に歯医者が怖いことを伝えておく>
そして予約のお電話の際に怖い気持ちがあることを事前に伝えておくとさらによいです。問診のときにしっかり話を聞いてくれる先生がよいでしょう。いきなりお口の中を見たり、処置に入ろうとする先生はおすすめできません。
<セカンドオピニオン、サードオピニオンも視野に入れておく>
初診の日に「違うな」「納得できないな」と思ったら別の歯医者に行きましょう。今はセカンドオピニオン・サードオピニオンは当たり前なので嫌がられることはありません。ご自分の考えをしっかり伝えやすい先生を見つけることが大切です。
円滑なコミュニケーションをとって、あなたにとって信頼できるすてきな先生と巡り会えますように願っております。
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