歯ぎしりを治す方法を教えて下さい!!
歯ぎしりと言っても様々な種類があります。
- こするようなは歯ぎしり・・・グラインディング
- かみしめるタ歯ぎしり・・・クレンチング
- カチカチ歯を合わせる歯ぎしり・・・タッピング
中でもかみしめタイプのクレンチングは特に歯や体にダメージを与えるとされており、眠っている時以外にも仕事に集中している時や、何かに夢中になっている時に行っている人が意外に多いものです。それでは歯ぎしりの治し方をお伝えいたします。
日中の歯ぎしりを治す方法
まずは自分に日中噛みしめる癖があれば、次のことを試してみましょう。
1.とにかく上下の歯を合わさない
食事、会話以外の時には上下の歯は触れ合っていないのが理想です。1日に上下の歯が触れているべき時間は20分以内くらいだと言われています。
2.噛みしめているのに気がついたらすぐに上下の歯を離す
噛みしめているのに気がついたら、すぐにやめるようにしましょう。
3.リマインダー
どうしても忘れてしまう、という場合には、付箋紙などに「噛みしめない」と書いて自分がよく目にするところに貼っておきましょう。
就寝中の歯ぎしりを治す方法
日中はなんとか直すことができるとしても、眠ってる間はコントロールできないと思われがちです。しかし、本気になると案外コントロールできたりします。次の方法を一度試してみてください。
1.枕の高さ、ポジション
枕は低めで。バスタオルをくるくる巻いてそれを枕代わりにしてもよいでしょう。後頭部の一番出っ張ったところよりも首寄りに枕を当てると口が開きやすくなります。高い枕だと顎を引くような状態になって歯ぎしりをしやすくなります。
2.布団に入ったら余計なことを考えない
歯ぎしりの大きな原因にストレスがあります。布団に入ったら考え事をしないようにしましょう。
3.自己暗示をかけてみる
「リラックス、リラックス」「噛みしめない、噛みしめない」「あーとってもいい気分だな」などと自分に言い聞かせます。この方法も実は意外と効果的なのです。例えば、次の日の朝早く起きなければならない時など、自然にその時間に目が覚めてしまうことがあるでしょう。このように、意識をすることで思っていることが実現できることも多いのです。
4.日中に噛みしめない
日中に噛みしめの癖がある場合、それは無意識の癖になっていますので、夜眠っている間にも起こってしまいます。日中の噛みしめ癖をやめられれば、就寝中の噛みしめもおのずと軽減していくでしょう。
5.歯ぎしりに効くツボを押してみる
不眠に効くツボを押すと、歯ぎしり防止になるという報告があります。代表的なツボは次の3つです。
- 四白(しはく);瞳の真下のくぼみから約1センチ下
- 陽白(ようはく);瞳の中心から眉毛を通り、親指一本分上
- 蘭尾(らんび);足の三里(向こう脛の骨の外側を膝から9cm下がったところにある凹んだ場所)からさらに下6cmほどの場所。押すと強く痛む場所。
6.顔の筋肉のマッサージ
特に噛む筋肉のコリをほぐして柔らかくすることでリラックス効果があります。ただ、顎の関節部分(耳の手前)を強く押すのは止めましょう。関節を傷めてしまいます。
歯科医院で行う歯ぎしりを治す方法
自分でどうしても治すことができない、という場合には歯医者さんに相談してみましょう。歯科医院では噛み合わせの問題を解決したり、マウスピースを作ることで、歯ぎしりによって起こる歯や顎へのダメージを軽減する方向へ持っていきます。
歯列矯正治療
歯並びを治すことで歯ぎしりや、それに伴う顎や体の症状が良くなる場合がよくあります。自由診療で60万円~100万円ほどが一般的です。
虫歯や歯の抜けた部分を補う治療
虫歯や歯が抜けたまま放置している場合、左右で均等に噛めなくなってしまって歯ぎしりを引き起こすことがあります。きちんと全体で噛めるようにすることで歯ぎしりが軽減する場合があります。治療費は治療の本数、材料、保険か自費かによって大きく変わってきます。
マウスピース治療
どうしても歯ぎしりがなくならない場合にはマウスピースを入れて歯を保護します。保険で3割負担の場合5000円くらいです。
マウスピースで歯ぎしりが治る??
マウスピースを入れても歯ぎしりが治るわけではありません。「これは歯ぎしりを治す」、というよりは「歯ぎしりのダメージから歯を保護する」というものです。マウスピースには市販のものもありますが、自分で形を整えるため、噛み合わせを悪くしてしまうことがあります。そのため、歯科医院で作ってもらうことをお勧めします。
子供が歯ぎしりをするのですが、治したほうがいい?方法や原因は?
赤ちゃんや子供も歯ぎしりをすることがあります。赤ちゃんの場合は上下の歯が生え揃うと、あごの位置を決めるために歯ぎしりをすると考えられています。幼児の場合はストレスが原因であることは少ないとされており、成長に必要なものだと考えられています。
子供の歯ぎしりはあごの関節もやわらかいため、特に問題ない場合が多く、様子を見ても大丈夫なことがほとんどです。
ただし、歯ぎしりによって歯がかけたり、詰め物が取れたり、痛みが出る場合にはそれに対する対症療法を行います。子供の場合はあごがどんどん成長したり、生え替わりがあるため、大人のようにマウスピースを使った治療というのはあまり行われません。
アデノイドの手術をすると歯ぎしりが減る!?
男児のほうが多く、いびきや睡眠時無呼吸症候群、扁桃肥大、アデノイド、爪を噛む癖、注意欠陥多動性障害(ADHD)、おねしょ、などがある子供はより歯ぎしりをする傾向があるということがわかっています。 海外ではアデノイドの手術をすると歯ぎしりが減った、という報告も多くあります。
子供の歯ぎしりは珍しいことではない
大阪大学の研究によれば、中学生までの子供の20%弱が歯ぎしりをしており、そのピークは6歳で30%だということです。このように、子供の歯ぎしりは決して珍しいことではなく、ほとんどの場合は心配いりません。
歯ぎしりを治す方法について まとめ
最後に歯ぎしりを治す方法について重要な点をおさらいしておきましょう。
<自宅で治す方法>
- 枕の高さやポジションを変える
- 布団の中で余計なことを考えない
- 自己暗示をかける
- 日中に噛みしめない
- 歯ぎしりに効くツボを押す
- 顔の筋肉のマッサージ
<歯科医院で行う方法>
- 歯列矯正
- 虫歯や歯の抜けた部分を補う
- マウスピース
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