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ハイブリッドセラミックって何?特徴や費用、4つの注意点について。

2015年11月17日 10時15分
歯科治療で用いられる材料に「ハイブリッドセラミック」と呼ばれるものがあります。これは一体どのような特徴を持った材料なのでしょうか?詳しく解説していきます。

ハイブリッドセラミックって何?特徴や費用、4つの注意点について。

ハイブリッドセラミックとは何ですか

ハイブリッドセラミックを簡単に説明すると、

セラミック(陶器)と歯科用レジン(プラスチック)を混ぜ合わせた材料です。

具体的には超微粒子のセラミックの粉を歯科用レジンに高密度に混ぜ合わせてあります。「セラミック」という名前が入っていますが、イメージとしては保険で使われる歯科用レジンにセラミックの成分を入れることでセラミックの良い点を取り入れたもの、と考えれば良いでしょう。

  • セラミックのような透明感や美しさと硬さを兼ね備えつつ、
  • プラスチックの特性である弾力性がります。

セラミックに比べて割れにくく、なおかつ硬すぎないために咬み合う歯を傷めない、という素晴らしい特徴があります。また、セラミックに比べて安価であるため、奥歯の銀歯が気になるけど、なるべく費用を抑えたい、という人にもオススメの材料です。

他の素材と比較し、メリット・デメリットを教えて下さい

ハイブリッドセラミックを他の材料と比較した場合のメリット・デメリットは次の通りです。

メリット

<保険のレジンに比べ>

  • 色調、透明感に優れる
  • 変色しにくい
  • 磨り減りにくい
  • 耐久性がある

<オールセラミック・メタルボンドに比べ>

  • 安価である
  • 割れにくい
  • 咬み合う歯を傷めない
  • 少し欠けたりした場合に修理をすることができる

デメリット

<保険のレジンに比べ>

  • 歯を削る量が多くなる(レジン充填の場合に比べて)
  • 高価である

<オールセラミック・メタルボンドに比べ>

  • 磨り減りやすい
  • 年数がたつと変色したり、ツヤがなくなったりする
  • 歯垢がつきやすい

ハイブリッドセラミックはどこの歯に適していますか?メリット・デメリットにわけて教えて下さい

前歯にハイブリッドセラミックはどうか

<メリット>

  • 保険のレジン前装冠に比べると、色調、透明感の点で有利
  • 保険のレジン前装冠に比べると、のちの変色が少ない
  • セラミックのものに比べると、値段は安い

<デメリット>

  • セラミックのものに比べると、見た目が劣る
  • セラミックに比べ、年数が経つと変色が目立つ
  • 歯垢がセラミックよりも付きやすいため、歯茎に炎症を起こしやすい

奥歯にハイブリッドセラミックはどうか

<メリット>

  • 保険のレジンのようにやわらかすぎないので耐久性に優れる
  • セラミックのように硬すぎず、かみ合う歯に優しい
  • 適度な弾力性があるので、割れにくい
  • セラミックより低価格
  • 保険のレジンや銀歯より見た目が良い

<デメリット>

  • 歯垢がセラミックよりも付きやすいため、歯茎に炎症を起こしやすい
  • セラミックよりもやわらかいため、磨り減りやすい

ハイブリッドセラミッククラウンやインレー、ブリッジの値段はどのくらいだと考えたほうがいいですか?

ハイブリッドセラミックは基本的に保険適用ではありません。自由診療となります。したがって、

値段は医院によって違いがあります。

おおよその相場について

  • ハイブリッドセラミックインレー:3万円〜5万円程度
  • ハイブリッドセラミッククラウン:5万円〜12万円程度

ハイブリッドセラミックブリッジはクラウンにかかる金額が本数分かかる計算になります。

ただし、平成24年4月から、CAD/CAMと呼ばれる装置を使用する場合に限ってですが、前から4番目、5番目の歯(小臼歯)に対してはハイブリッドセラミックを用いたクラウンが保険適用となりました。

この場合にかかる金額は3割負担の場合で9000円前後です。注意しないといけないのは、CAD/CAM装置を持っている医院でしかこの治療が受けられないということです。保険で入れたいと考えている人は、事前によく確認しておきましょう。

ハイブリッドセラミックの寿命はどのくらい?

ハイブリッドセラミックは、歯科用レジンとセラミックを混ぜ合わせたものなので、両方の特徴を兼ね備えています。それゆえ、その寿命に関してもその中間と考えて良いでしょう。

もちろん詰め物の寿命というのは

  • プラークコントロール、
  • 噛み合わせの強さ、
  • 食べ物の嗜好、
  • 治療を行う歯科医師、

などさまざまな要素にも左右されるため、個人差が大きいと言えるのですが、

一般的に寿命は10年ほど

と言えるのではないでしょうか。

その他歯科医が教えるハイブリッドセラミックについて知っておいたほうがいい情報があれば教えて下さい

1.ハイブリッドセラミックを保険で行うときの決まり

先ほど触れましたが、ハイブリッドセラミックは平成24年4月の保険改定より、それ以前は自由診療のみで作成できていたのが、CAD/CAMという機械を用いて製作する場合に限り、小臼歯のクラウンに対し保険適用されることになりました。それまでは小臼歯のクラウンは銀歯か、硬質レジンジャケットクラウンと呼ばれる、歯科用レジンのどちらかを選ばなければなりませんでした。硬質レジンジャケットクラウンは歯の色に近い色で作ることができましたが、レジンのみであるため、ただ白いだけの冠で、また非常に磨り減りやすく、あまりメジャーではありませんでした。それが現在は保険でハイブリッドセラミックのブロックを機械で削り出すという方法のみで作製できるようになり、審美性、強度の面で大幅に改善しました。

ここで注意する点は、

  • CAD/CAMの装置を持っている歯科医院を選ばなければならないこと
  • 保険でハイブリッドセラミッククラウンを入れる場合は、コア(土台部分)も保険の材料を選ばなければならないこと

以上の二点です。

<保険適応の土台が審美製に与える影響について>

前者については先述しましたが、後者について、ハイブリッドセラミックはセラミックのように自然な歯の透明感や色調を再現できる、ということが特徴でもあるのですが、それゆえ、オールセラミックは通常コア(土台)も審美性のことを考え、歯の色に近い色のファイバーコアというものを入れます。しかし、保険のハイブリッドセラミックの場合は、この選択をすることができず、土台も保険のものを選ばなければなりません。歯が大きく壊れてしまっている場合には通常メタルコア(金属の土台)になりますので、審美面で影響が出る可能性のあること、金属アレルギーの可能性のあることは考えておかなければなりません。

2.ハイブリッドセラミックのブリッジは金属のフレームがつくので注意

ハイブリッドセラミックでもブリッジは作製可能です。ですが、強度の面で、全てハイブリッドセラミックの材料のみで作製することはできません。通常は金属のフレームの上にハイブリッドセラミックをくっつけたブリッジになりますので、金属アレルギーのある人は要注意です。

3.ハイブリッドセラミックはラミネートベニアには使えない

歯の色や形などを改善するための治療にラミネートベニアというものがあります。これは、付け爪のように薄い、歯の色をしたセラミックの板を歯の表面を一層削ったところに貼り付ける、という治療法ですが、これはハイブリッドセラミックで行うことはできません。

4.ハイブリッドセラミックはセラミックの欠点を改善するために開発された?

セラミックはその素晴らしい利点により、最近ますます人気を高めてきていますが、「硬すぎて割れることがある」という欠点があります。その欠点を改善するために開発されたのがハイブリッドセラミックですが、これは適度な粘りがあって割れにくい代わりに、磨り減りやすくて、噛み合わせが強くかかる部分は穴が開いたりすることもあります。どちらにも利点、欠点がありますが、個人個人の噛み合わせ、歯ぎしり・食いしばりの有無、などを考慮に入れた上で、担当歯科医師とよく相談して選ぶことをお勧めします。

ハイブリッドセラミックについて まとめ

最後にハイブリッドセラミックについて重要な点をおさらいしておきましょう。

ハイブリッドセラミックとは

  • セラミックのような透明感や美しさ
  • プラスチックの特性である弾力性
  • 通常のセラミックに比べて安価

ハイブリッドセラミックの値段相場

  • ハイブリッドセラミックインレー:3~5万円程度
  • ハイブリッドセラミッククラウン:5~12万円程度
  • CAD/CAMと呼ばれる装置を使用し、4番、5番小臼歯に行うクラウン:保険適用で9000円程度

ハイブリッドセラミックの注意点

  1. 保険適用時は、土台にも保険適用素材しか使用できない
  2. ブリッジには金属のフレームが付く
  3. ラミネートベニアには使えない
  4. 通常のセラミックに比べて柔らかいが、そのぶん磨り減りやすい

 

いかがでしたか。我々が運営しております”どくらぼ”には、他にも皆様の大切な歯に関する情報が盛りだくさんです!是非他の記事にも目を通していただき、正しい知識を身に付けてくだされば幸いです。今後とも”どくらぼ”を宜しくお願い申し上げます。最後までご覧頂きましてありがとうございました。

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