歯が欠けたときの対処法について
歯が小さくかけた時
エナメル質の範囲内で欠けた場合
ほんの少しだけかけてギザギザになっている程度であれば、舌や唇を傷つけたりしないように、少し丸めて表面をなめらかにする程度で問題ありません。見た目が気になる場合には歯と同じ色のプラスチックの材料を詰めます。ただし、詰めたとしても非常に範囲が小さく、取れてしまいやすいので食事の時に硬いものを咬まないように注意しましょう。
象牙質まで欠けた場合
象牙質まで欠けてしまうとしみる症状が出てきます。もし欠けた破片が残っている場合は接着剤で付け直すことが可能な場合もあります。前歯がかけてしまった場合は歯と同じ色のプラスチックを詰めます。奥歯の場合は欠けた場所にもよりますが、プラスチックを詰めるか、型を取って金属やセラミックなどの詰め物をします。
深い位置でかけてしまっている場合、神経にダメージが行っていることがあり、その場合はしみる症状が続いたり痛みが出ます。その場合は神経の処置が必要となります。
歯が大きく欠けた時
神経が見えている場合
歯が大きく欠けて中の神経が露出している場合には、神経を取る治療が必要になります。その後神経の治療が終わったら、詰め物やかぶせ物をします。
歯根まで折れている場合
折れている位置にもよりますが、比較的歯根の浅い位置で折れている場合には、エクストルージョンと呼ばれる、歯を矯正的に引っ張り出す治療を行うことで歯を保存することが可能となります。歯根のかなり深い位置で割れている、縦方向に割れてしまっている場合には、基本的に抜歯となります。
歯が欠けただけでなく、グラグラしている
激しくぶつけると、歯そのものがグラグラしてくる場合があります。衝撃で歯が脱臼してしまっている、歯根が折れている、歯を支えている骨が折れている、などが可能性として考えられますが、これはレントゲンを撮って確認します。
歯が脱臼してしまっている
隣の歯と透明な接着剤で数週間固定、安静にすることでぐらつきが治まってきます。なお、中の神経は根元で切断されてしまっているので、取り除く必要があります。
歯根が折れている
永久歯の場合、浅い位置で折れている場合には保存が可能な場合も有りますが、ほとんどのケースでは抜歯となります。
乳歯の場合で深い位置で折れている場合には両隣の歯と接着剤で固定して経過を見る場合もあります(永久歯が生えてくるまでの場所取りとして)。折れている位置が浅い場合には感染が起こりやすいため抜歯となります。
骨折している
骨折した部分を整復して、歯と同時に固定を行います。
これが原因で食事中、歯が欠けやすくなる!
1.虫歯
食事中に歯が欠ける場合に最も多い原因は虫歯です。見た目に穴がよく見えなくても、内部で広がっていることが多い為、突然歯が割れたように感じられますが、実は内部で虫歯が進行していた、ということがよくあります。
<対処法>
放置せず、できるだけ早く虫歯の治療をしましょう。
2.歯ぎしり・食いしばり
就寝中の歯ぎしりがある人、スポーツ中の食いしばりで歯に力がかかる人は細かい亀裂が歯に入りやすく、歯が欠けたり割れたりしやすいです。欠けたところは詰めたりかぶせたりで対処できますが、それでも、力がかかり続けていればまた欠けてしまいます。
<対処法>
力のコントロールが難しいため、マウスピースで歯を保護する必要があります。
3.治療中の歯
治療中の歯は、仮の蓋でしか覆われていないため、そこで噛むと非常に割れやすく注意が必要です。根の治療中は長期にわたることも多く、歯の弱い部分が露出しているため特に注意しなければなりません。
<対処法>
治療中のところでは絶対に咬まないようにしましょう。気をつけないと、最悪歯根が真っ二つ、ということにもなりかねません。
4.人工歯
白いかぶせ物はプラスチックであれ、セラミックであれ、硬いものをかむと欠けてしまうことがあります。
<対処法>
硬いものはなるべく人工の歯で噛むのを避けた方がよいでしょう。
治療法としては、ほんの少しギザギザになった程度で目立たなければ、少し磨いておくだけで大丈夫ですが、欠けた範囲が、修理で対処できるくらいであれば、部分的に材料を足して修理、大きくかけていればかぶせ物をやり直しとなります。歯ぎしりなどによっても割れやすくなるため、夜間のマウスピースなどを入れたほうが再発を防げるでしょう。
根元で前歯が折れた、差し歯が取れた時はすぐに見た目をなんとかしてもらえる?
神経のない歯はもろく、突然根元からポッキリ折れてしまうことがあります。また、差し歯も境目からできた虫歯や、接着剤の劣化、かみ合わせの負担によって外れてしまうことがあります。こんな場合、前歯だとすぐに見た目をどうにかしてもらいたいですよね。
歯そのものが折れている場合
歯そのものが根元からポッキリ折れてしまったケースでは、付け直しするということはできませんが、その後差し歯が入るまで、仮歯をつけてもらうことができます。
差し歯が取れてしまった場合
差し歯が取れてしまった場合、何も異常がなければ即日付け直しをすることができますが、作り直しが必要になった場合でも仮歯をつけてもらうことができますのでご安心ください。
ただ、差し歯が取れて自分で接着剤でくっつけてしまう人がいます。これをやってしまうと、せっかく付け直しのできるケースであっても、作り直しをしなければならなくなりますので、
けっして自分でくっつけたりしないでください。
歯が欠けたときの対処法 まとめ
最後に歯が欠けたときの対処法について重要な点をおさらいしておきましょう。
外傷で歯が欠けた時の対処法
1.小さく欠けた時
- エナメル質の範囲内:ギザギザ部分を丸める、またはプラスチックで詰める
- 象牙質の範囲:詰め物をする、症状によってはそのご神経の治療が必要になることも
2.大きく欠けた時
- 神経が見えている場合:神経の処置後、詰め物やかぶせ物
- 歯根まで折れている場合:エクストルージョンまたは抜歯
3.欠けただけでなく、グラグラしている
<歯の脱臼>
- 隣接の歯と接着剤で固定・安静
- 神経の処置
<歯の破折>
永久歯
- 浅い位置で折れている→エクストルージョンで保存できることも
- 深い位置で折れている→抜歯
乳歯
- 浅い位置で折れている→抜歯
- 深い位置で折れている→固定し、経過観察
<骨折>
- 骨折した部分を整復、歯と同時に固定
食事中に歯が欠けやすくなる要因と対処法
1.虫歯
- 虫歯の治療
2.歯ぎしり
- マウスピースの使用
3.治療中の歯
- 治療中の歯で咬まない
4.人工歯
- 欠けたら修理か作り直し
- かぶせ物の歯で硬いものを咬まない
根元で歯が折れてしまった場合の早急な見た目改善方法
- 差し歯が取れた場合は付け直しができる場合も
- 歯が折れた場合や、差し歯が付け直しできない場合は仮歯
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