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【写真あり】口の中にできるコブ「下顎隆起」って何?原因と症状について

2015年10月28日 13時15分
「下顎隆起」をご存知でしょうか。口の中にコブができて気になっている方、もしかすると「下顎隆起」かも知れません。今回は下顎隆起が生じる原因や症状、手術の必要性から手術以外の対処法まで、その全てを1ページにまとめました。是非最後までご覧下さい。

【写真あり】口の中にできるコブ「下顎隆起」って何?原因と症状について

そもそも下顎隆起とは?

下顎隆起

(http://healthil.jp/15081 より)

下顎隆起とは、下顎の骨が局所的に肥大してしまう疾患を指します。下顎の骨の発育が部分的に活発になる疾患とされています。「下顎の骨」と言ってもピンとこない方がおられると思いますが、下顎隆起が生じ易いのは奥歯(小・大臼歯)の内側の部分。前から4~7番目の歯を舌で触った際、その下の方に「骨」の固い感触を確かめることが出来ますが、下顎隆起は、ちょうどその部分に多く生じる骨の「出っ張り」と考えると分かり易いでしょう。

下顎隆起の特徴や症状

下顎隆起の特徴は、冒頭でも説明したように、

  1. 骨が部分的に肥大する(大きくなる)
  2. 奥歯の近くの骨の”内側”に生じ易い

という二点です。

骨が大きくなると言っても、無制限に増大してゆく訳ではありません。下顎隆起の一般的な症例をみると、「こぶ」状に大きくなる部分の実際の大きさは、2〜7cm程(症例によって差異あり)であり、だいたい、「自分の歯1〜2つ分の大きさのこぶ」だとイメージすると分かり易いです。

舌の下方、奥歯辺りの歯茎の内側に生じるこぶ状の人差し指大の出っ張り

が下顎隆起の大まかな特徴です。

実際どんな不都合があるの?

”こぶ状”の出っ張りが出来ることで急に痛みが生じることは無く、最初の症状は「舌で触った時などに気になる」程度です。
ですが、

入れ歯を装着している方は注意が必要です。

入れ歯と歯茎の境目付近に下顎隆起が生じると、「入れ歯」と「隆起部の歯茎」が擦れることによって痛みが生じることがあります。また、入れ歯の「フィット感」も落ちてきしまいますので、入れ歯が外れ易くなると不都合も生じてしまいます。

下顎隆起の原因は?

下顎隆起の原因は良性骨腫瘍にあるとされています。腫瘍と聞くと驚かれる方もおられますが、あくまで、”良性”腫瘍ですので、ガンなどのように命に直接的に関わる悪性の疾患とは異なります。
しかし下顎隆起の原因には多説あり、遺伝的な要因や強い歯ぎしりによって生じるなど様々な説が唱えられています。

下顎隆起は手術したほうがいい?放っておくとどうなる?

「下顎隆起は手術した方がいいのか?」という問いに対しては、一概に答えを出すことは出来ません。下顎隆起はあくまで”良性”腫瘍とされていますので、それ自体のせいで強い痛みが生じることはありません。ですから、入れ歯などを装着に下顎隆起が不具合を生じさせている患者さんを除いては、特に処置をすることなく定期的に経過を観察してゆくだけというケースも少なくありません。

入れ歯のためには手術が必要?

下顎隆起は比較的高齢者に生じやすいため、

  • 入れ歯が合わなくなった
  • 入れ歯と歯茎(こぶの部分)が擦れてとても痛い

といった症状のために手術が必要となるケースも少なくないです。

話しづらい場合はどうする?

痛みの他にも、「話しづらくなってしまう」というのも下顎隆起の弊害の1つです。口の中というのは、実はとても複雑で繊細な構造をしています。また、舌や歯茎の神経はとても敏感です。痛みは無くとも少しでもその構造に変化(=下顎隆起)が生じると、その変化が「どれだけ気になるか?」という点では、見た目の変化よりもはるかにその差を感じるものとされています。ですので、大きさとしては数センチの”こぶ”が生じただけで、「前に比べて凄く話しづらくなった」と感じ、痛みは無くとも手術を選択する患者さんもおられます。

下顎隆起形成術って一体何?

下顎隆起の手術は口腔外科の手術の中でも比較的簡単なものとされています。全身疾患などに大きな問題がなければ「局所麻酔」で行なうことも十分可能です。下顎隆起の手術は、一般的に『下顎隆起形成術』と呼ばれます。その名の通り、「下」の「顎」の「骨隆起」を生活の支障がない形に「形成」する「手術」です。

下顎隆起が痛いのですがどうすればいい?

下顎隆起によって痛みが生じる原因は、主に「骨のでっぱり(隆起部)と入れ歯がこすれる」ことにあります。ですから、その症状、痛みを取り除くには、「下顎隆起」と「入れ歯」の”あたり”を無くすことが治療の大前提となります。両者の接触を無くすためには、

  1. 入れ歯の方を削って形を変える
  2. 骨の部分(隆起部)を削って形を整える

と、おおまかに2つの考え方がありますが、どちらを選択するのかは症例によって様々であり、また、両者を合わせて行ないながら、痛みが無くなるように入れ歯の調整を繰り返してゆく場合がほとんどです。実際のところ、下顎隆起で痛みが生じたからといって、②の骨を削る方法 をすぐに行なうことはほとんど無く、まずは入れ歯の方を調整しながら経過観察を行なってゆくケースがほとんどです。

応急処置として

下顎隆起によって痛みが生じた場合の応急的処置として、入れ歯と隆起部の接触を避ける、つまり「入れ歯を付ける時間を出来るだけ短くする」ことが効果的です。

下顎隆起は癌になる?

下顎隆起は癌になりません。

下顎隆起は「良性腫瘍」の一種と考えられていますので、それが悪性化することは一般的にははありません。しかし、「下顎隆起のような見た目で悪性腫瘍である疾患」というものが存在します。つまり、「下顎隆起は悪性ではないから放っておいて大丈夫だろう」と、口の中に生じた”いぼ”を放置しておくことは非常に危険です!もしも、放置した”いぼ”が悪性であった場合、いざ治療する際に病変が大きくなり過ぎていて、治療が困難になってしまう場合も考えられます。

下顎隆起とそれに似た悪性腫瘍との鑑別は、専門的な機関によって行なわれるべきですので、もしも気になる症状(見た目、違和感、入れ歯との擦れ等)があれば、すぐに医療機関を受診し、診察&経過観察を行なってもらうようにしましょう

下顎隆起があると入れ歯が難しいと言われたのですが、どうすればいい?

これまで述べてきたように、「下顎隆起」と「入れ歯」との関係はとても密接です。入れ歯というのは、一人一人の口の中の環境、つまり「形」に合わせて作成することが必須条件です。下顎隆起が生じてしまうと「入れ歯を作った時の環境(=口の中の形)」と「下顎隆起が出来てからの環境(=口の中の形)」が変化してしまうため、当然、入れ歯の密着間も損なわれてしまいます。その適合の悪化が、「痛みが生じたり、入れ歯が上手くハマらない」といった症状として表れるのです。そのため「下顎隆起のせいで入れ歯作成が難しい」と言われた場合、手術を選択するケースも少なくありません。

手術以外の方法

簡単な部類の手術とはいえ、誰もが簡単に外科手術を行なえるとは限りません。手術無しでも、入れ歯の調整を工夫することで症状が改善される場合もありますし、また、入れ歯という選択肢では無く「インプラント」を選ぶことで問題が上手く解決されることもあります。

下顎隆起について まとめ

最後に下顎隆起について重要な点をおさらいしておきましょう。

  • 下顎隆起はそれ自体は良性で、癌化する心配もない。
  • 下顎隆起と間違いやすい悪性腫瘍もあるので、気になる方は医療機関を受診すること。
  • 入れ歯をしている方は密着間が落ちてしまうので処置が必要。
  • 手術以外にも、入れ歯の調整を工夫することで改善される場合もある。

いかがでしたか。我々が運営しております”どくらぼ”には、他にも皆様の大切な歯に関する情報が盛りだくさんです!是非他の記事にも目を通していただき、正しい知識を身に付けてくだされば幸いです。今後とも”どくらぼ”を宜しくお願い申し上げます。最後までご覧頂きましてありがとうございました。

 

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