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その痛み、根尖性歯周炎かも!原因や症状、痛くない治療方法を教えて

2015年10月01日 10時00分
虫歯を放置していませんか?物をかんだ時痛くありませんか?歯根の先が膿んでしまう恐怖の病気「歯尖性歯周炎」。その全貌を1ページにまとめました!適切な治療を受けるためにも是非ご一読ください。

その痛み、根尖性歯周炎かも!原因や症状、痛くない治療方法を教えて

あまり知られていない歯が原因の病気、根尖性歯周炎

歯がいつもと違うと感じる方は根尖性歯周炎の可能性があります。虫歯が進んでいくと、その歯の周りまで破壊されていきます。虫歯と言えば歯がボロボロになるというイメージだけを持つと思いますが、その先にも深刻な問題があります。その深刻な問題の一つが根尖性歯周炎です。

歯が浮いた感じがして、物をかむと痛いという時は疲れが原因と思って歯科医院を受診しない方がほとんどだと思います。その方たちの多くは痛みが出ても鎮痛剤などを使用したりしながら、その場をやり過ごして放っておくと思います。しかし、体のどこか、あるいは全身に何かしらの変化や不調がある場合は病気のサインです。本記事では、そんな口の中の不調を放っておくと大変なことになる歯の病気「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」をご紹介します。

そもそも根尖性歯周炎って何?

根尖性歯周炎は、歯の根っこの先でばい菌が悪さをしている病気です。まずこの病気を大まかに解説させて頂くために、虫歯を原因とした場合を例として記載します。

より具体的にお伝えするために、歯の大まかなつくりを解説します。まず歯には表面に硬いところがあり、それが根っこまで伸びています。つまり歯の頭から根っこまでを作り上げているのは歯の硬い部分です。そしてその中には軟らかい部分、一般的に神経と呼ばれている部分があります。この軟らかい部分は歯の根っこの先から外に出ています。ばい菌が歯の表面を溶かしていく虫歯から始まり、虫歯の原因であるばい菌を始め、様々なばい菌がこの神経にたどり着きます。神経にたどり着いたばい菌たちは、神経を壊していきます。壊しつくした後、ばい菌は神経が根っこの先から出ていたところから外へ出ていきます。出てきた先で根っこの先の周りを壊そうとすることで、根尖性歯周炎という病気が引き起こされます。

歯の根っこの先に膿が溜まるイメージ

根尖性歯周炎になるとどんな症状が現れるの?

根尖性歯周炎の初期症状として強く鈍い痛みが続き、歯が浮くような感覚や、物をかんだ時に痛みを覚えます。歯の根元の方の歯肉は、場合によってはわずかに腫れ、押すと痛みます。進行すると痛みは強くなり、ドクドクと脈を打つようになります。ものをかんだ時の痛みもますます強くなります。そしてさらに症状が進行すると、熱が出ることもあります。ある一定のところまでくると痛みは軽くなります。溜まっていた膿が外に出る穴が開いた、つまり膿でパンパンになっていた部分に逃げ道ができることなどがあるためです。もちろん痛みが軽くなったと言っても放っておいて良い訳ではなく、適切な治療が必要です。

根尖性歯周炎歯周炎の原因には何があるの?

口の中の様々な原因により、根っこの先に刺激が与えられることで根尖性歯周炎が引き起こされます。その最も代表的な原因は上記の通り、

虫歯

です。

その他の原因として、

歯が何かにぶつかったことで根尖性歯周炎になる

場合もあります。軽度であることが多いのですが、何かに歯をぶつけた場合は歯科医院を受診して頂くのが無難です

また、詰め物や被せ物がある方で、歯に何かしらの不調がある場合は注意が必要です。

かみ合わせが合っていないために、他の歯より余分な力がかかっている

ことも軽い根尖性歯周炎の原因になります。また、神経を取り除く際に使用される薬が軽い根尖性歯周炎を引き起こすケースも稀にあります。

根尖性歯周炎はどんなばい菌が原因なの?

根尖性歯周炎を引き起こすばい菌は、口の中にいる普通のばい菌です。虫歯が主な原因であるため、虫歯菌であるミュータンス菌を原因として想像する方も多いと思いますがそれは間違いで、なんら変哲のい普通の菌が原因で根尖性歯周炎は引き起こされます。口の中はばい菌だらけです。それは悪いことではなく、我々はばい菌と共存していています。他の臓器でもばい菌の力に助けられながら機能していることもあります。そのように普通にいるばい菌が悪さをしている病気が根尖性歯周炎なのです。

根尖性歯周炎の治療は?通院する期間と費用は?

根尖性歯周炎は強い症状が現れますが、治療は単純です。歯の根元で悪さをしている原因を取り除き、その後、身体の自己回復能力を利用しつつ、場合によってはさらに人の手により治療を施し、その歯を正常に戻すことが根尖性歯周炎の治療です。

根っこの先からばい菌が漏れ出すことで根尖性歯周炎が引き起こされると先述したように、菌は根っこの中にいます。そのばい菌を取り除くために、根っこの中を掃除する必要があります。この

根っこの中を掃除する作業

が根尖性歯周炎歯周炎に対して行われる治療のメインです。

具体的な治療工程

細かな溝のある細い針金のような器具を、歯の神経が通っている管に入れます。ばい菌は神経があった場所だけでなく、その周りの歯の固い部分にも入っていますので、そこも合わせてこの器具で全て取り除きます。これを繰り返すことで根っこの中の掃除は終わり、あとは薬を中に入れることで自然に治っていくことが多いです。適切な治療が行われた場合80~90%が成功すると言われています。

最初に通院した時に、この治療を行わない場合もあります。根尖性歯周炎の症状が非常に強いときには治療を行えません。まずは抗生剤というばい菌を殺したり静まらせたりする薬を使用して、その症状を一旦抑える必要が生じます。そしてばい菌の勢力も身体の状態も落ち着いてきたときに、先ほど記載した根っこの掃除を行います。

根尖性歯周炎の治療が一通り終わって落ち着いたところで、歯に柱を立てて、それを土台に銀歯などを被せます。これで根尖性歯周炎になっていた歯も、また口の中で働き始めます。

費用、期間について

気になる費用ですが、根っこの掃除はあまり高価ではありません。初回は5000円程度かかりますが、それ以降は心配要らない金額だと思います。初回が高い理由はレントゲン写真で、歯だけを写すレントゲン写真の場合は比較的安くなることもありますが、口の中全体の写真を取ると高くなります。複数回通院することもありますが、根尖性歯周炎に限って言えば、2回目の受診からは1回にかかる費用は再診に必要な費用200円程度と、お薬代200円程度が続くだけです。

治療回数については状態や治り具合によりますので一概には言えませんが、治りにくい場合も少なくないため、長期間の通院も視野に入れる必要があります。

根尖性歯周炎の治療は痛む?痛みをさけたいときはどんな歯科医院が良い?

痛みはどれくらい?

基本的には根尖性歯周炎の治療は、始めに痛みが強かった場合でも抗生剤と鎮痛剤で症状はかなり軽くなると考えられます。そこから治療となりますが、神経が死んでしまっている場合は痛みません。たまにチクチクすることもあるかと思いますが、

皮膚に針金を軽く当てる程度の痛み

と考えて頂いて結構です。歯科医師は勢いよく根っこの中を掃除するのではなく、慎重に丁寧に行うからです。

歯科医院の選び方

治療の成績が良いと思われる歯科医院を選ぶことが必要です。治療の成績を上げる代表的な器具にマイクロスコープ(顕微鏡)が挙げられます。肉眼では見えない、ばい菌の入り込んだ部分まで掃除することが可能です。またラバーダムと呼ばれる口にかけるゴムのシートも効果的です。これは口の中から治療したい歯だけをシートの上に取り出し、口の中と隔離できる器具です。そもそも根っこの中のばい菌を退治しているのに、次々に唾液の中のばい菌が入ってきては意味がありません。ラバーダムを使うとばい菌が治療している歯に流れて来ないため、理論上は完全に歯の根っこをばい菌がいない状態にできるのです。こういった治療器具を採用している歯科医院を選択すべきだと思います。

根尖性歯周炎の治療は基本的に神経が死んでいるケースが多く、痛みを気にする必要はありません。しかし痛みを感じる部分が残っていた場合、神経が殺されつくしていなかった場合は、治療中に激痛を覚えてしまう危険があります。神経の生死をきちんと確認してもらいましょう。電気歯髄診(でんきしずいしん)や温度診(おんどしん)といった神経の生死を確認するための検査を取り入れてくれる歯科医院を選ぶと良いかもしれません。

電気歯髄診(でんきしずいしん)を温度診(おんどしん)行ってくれる歯科医院だと安心!

根尖性歯周炎は歯を抜く病気?抜くべき病気?

根尖性歯周炎を理由に歯を抜く場合は少なくありません。

  • 歯根の三分の一以上にわたって炎症が広がっている場合
  • 根虫歯が歯のほとんどを溶かしている場合
  • 根っこが縦に折れていたり割れている場合

以上は根っこを清掃する治療ができないため、抜くべきと判断されます。

しかし、根尖性歯周炎の歯でも、治療できるものは抜くべきではありません。きちんとした処置の後、その歯に柱を立て、銀歯(あるいは白い被せ物など)を被せれば問題なくかめるようになるからです。

根尖性歯周炎 まとめ

最後に根尖性歯周炎についておさらいしておきましょう。

  • 歯根の先に膿が溜まる病気
  • 主な原因は虫歯
  • 口の中にいるごく普通の菌も原因になってしまう
  • 歯根を清掃するのがメインの治療方法
  • 治療費は5000~6000円程度
  • 治りにくい場合も少なくないため、長期間の通院を視野に入れる必要がある
  • 治療に激痛は伴わない
  • 歯根を清掃する治療が行えないような場合は抜歯する

根尖性歯周炎は放置すると入院や手術にが必要になる病気です。そのような事態を未然に食い止めるためにも早めに歯科医院へ診断を仰ぎ、適切な治療を受けることが必要です。

いかがでしたか。我々が運営しております”どくらぼ”には、他にも皆様の大切な歯に関する情報が盛りだくさんです!是非他の記事にも目を通していただき、正しい知識を身に付けてくだされば幸いです。今後とも”どくらぼ”を宜しくお願い申し上げます。最後までご覧頂きましてありがとうございました。

 

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