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歯性上顎洞炎って何?症状や原因から導く副鼻腔炎との違いと、治療法

2015年09月10日 12時30分
歯が原因で蓄膿症のような症状が現れる!?なかなか治らないあなたの副鼻腔炎は、実は歯が引き起こしている別の病気かもしれません。今回はそんな病気「歯性上顎洞炎」について、原因や症状、治療方法を詳しく解説いたします!

そもそも歯性上顎洞炎とは?

上顎の歯の根は上顎洞といわれる頬のあたりにある骨の空洞部分に近接しているので、

歯や歯周組織の炎症が上顎洞粘膜に波及することがあります。

このような上顎洞炎を歯性上顎洞炎といいます。この歯性上顎洞炎は上顎洞炎全体の約1〜2割程度で、残りは鼻の粘膜の炎症が原因で起こる副鼻腔炎になります。鼻の中にある副鼻空の換気と排泄を行う小さな穴が細菌感染により粘膜の腫脹で閉じてしまうことが主因です。

副鼻腔炎には「急性」と「慢性」の2種類がある?

「急性副鼻腔炎」は風邪やインフルエンザに引き続いて起こり、「慢性副鼻腔炎(一般に蓄膿症として知られてます)」は3ヶ月以上症状が続いているもので、急性炎症の繰り返しや大気汚染、ストレス等様々な要因で起こります。

副鼻腔炎と歯性上顎洞炎の違いは?

副鼻腔炎も上顎洞炎も名称は違いますが、どちらも同じ部位を指します。鼻から侵入した細菌やウイルスが原因で症状が出ているのか、虫歯等、歯が原因で症状が出ているかの差です。

歯性の場合は歯の治療を行わないと上顎洞炎の症状が治まることはありません

から、長期にわたって耳鼻科で副鼻腔炎の治療を行っているにもかかわらず症状が一向に改善しない、以前上顎の奥歯の治療を行ったことがある、上顎の親知らずを抜いたことがある方は歯が原因の歯性上顎洞炎の疑いがあります。

歯性上顎洞炎に見られる主な症状

  • 原因歯の打診痛:歯をたたくと響く感じがある。奥歯の歯の周りの歯茎を押すと痛い。
  • 挺出感(ていしゅつかん):なんとなく歯に違和感がある
  • 眼窩下部、犬歯窩部の腫脹、発赤、重圧感:目の下や頬骨あたりを押すと痛い、または腫れている感じがある
  • どちらか一方のみ鼻水がでる、臭い匂いが鼻の奥でする、鼻が常につまっている
  • 片頭痛、頭重感:階段等の昇降運動で響くような痛みがでる、下を向くと症状が増悪する
  • 発熱、全身の倦怠感

症状の特徴

歯性上顎洞炎の原因歯は上顎の第1大臼歯、第2大臼歯、第2小臼歯、第3大臼歯(親知らず)の順番でなりやすいです。また、症状の現れ方が急性に起こる場合と、慢性に起こる場合があります。

  • 急性での歯性上顎洞炎:歯の痛みがある。痛みのある歯側の眼窩下部の腫脹、疼痛、眼痛、鼻閉感、鼻水等
  • 慢性での歯性上顎洞炎:歯の痛みを訴えることは少ない。軽度の片頭痛、鼻閉感、頭重感、歯の違和感等、急性に比べて症状が明確に出ることはありません。

歯性上顎洞炎の場合は問題を抱える歯側の方のみで症状が起こるため、痛みが両側で生じることはありません。

歯性上顎洞炎の原因

上顎臼歯の根尖病巣(歯根嚢胞)

歯の根の先に膿がたまり、骨を溶かしている状態をいいます。歯が酷いムシ歯になることにより病巣ができる場合と、歯根がなんらかの外傷を受けて割れたり、ヒビが入ることにより病巣ができる場合があります。

<ムシ歯による病巣>

あまりにムシ歯が進行しすぎてしまうと、ムシ歯菌が神経に到達し、歯の神経を腐らせることになります。歯の周囲は骨に囲まれているため、細菌の出した毒素により、骨を溶かすことになります。骨は徐々に侵食されますが歯の神経は死んでしまっているため、溶けることによる痛み等はありません。ほとんどの場合歯医者でレントゲンを撮ったときに指摘されて気づく方が多いです。

<外傷による病巣>

外部からの強い衝撃を受けたり、咬合力が強い方、奥歯を神経の処置をやっている方(神経の処置を行っている歯は神経のある歯と比較してとても脆い状態)等、歯根が割れたり亀裂が入ることがあります。この場合も長期間そのままの状態にすると同じように病巣ができることがあります。この場合は噛んだ時などに強い痛みを伴いますので患者さん自身で異常に気づくことが多いです。

<病巣による症状>

病巣ができていることに患者さん自身が気づく症状として、

  • 歯茎に膿が出てくるための「おでき」のようなものができる
  • 膿のような嫌な臭いがする
  • 噛んだ時に痛みがある
  • 患歯が動揺してくる

場合が挙げられます。

歯周病からの歯槽骨炎

上顎奥歯を治療した経験も抜歯したこともないが歯性上顎洞炎になってしまったという場合は、歯周病が進行して歯を支えている骨が炎症を起こし、そこから上顎洞が細菌感染を引き起こした可能性があります。

<どのような経緯で起こるのか>

重度の歯周病だとその患歯が動揺、排膿、歯茎の腫脹等がおこるため、歯を支えている骨も溶け出してしまいます。そうなると上顎洞とお口の中を貫通してしまうことがあります。歯周病自体知らず知らずのうちに症状が進行してしまうケースがほとんどの為、本人も気づかないうちに上顎洞炎を引き起こしている可能性があります。

抜歯に伴う洞底穿孔

上顎の親知らずを抜歯したり、他の奥歯の抜歯をした際にお口の中と上顎洞が貫通してしまうことがあります。

<どのような経緯で起こるのか>

もともと、歯を支えている骨と上顎洞を隔てている骨の厚みが薄い方や重度に歯周病が進行し、歯を支えている骨が少なくなっている方等はお口の中と上顎洞が貫通しやすいです。貫通した場合、抜歯後に抜いた側の鼻から出血が見られることがあります。抜歯後に強く鼻をかまないように注意する、強くお口の中をゆすぎすぎないようにする、処方された抗生物質をきちんと飲む等を守れば大事には至りませんが、貫通した穴から細菌感染を引き起こすと上顎洞炎になることがあります。

治療中に歯の一部や器具が上顎洞炎に落ち込んだ

人的ミスですが、抜歯やインプラント手術等の際に使用した器具や綺麗に抜けず砕けてしまった歯の一部が上顎洞に落ちてしまうことがあります。また、ムシ歯治療で神経の処置を行う際、とても小さなギザギザのついた針のようなものを使用します。その先端が折れて歯根に残った状態のまま治療を終えている場合等も症状が手をつける前より悪化して上顎洞炎を引き起こすことがあります。

根管治療で歯根に穴を開けてしまった

こちらも人的ミスですが、奥歯の歯根の形状や本数は人によって様々です。根管治療に使用するギザギザの針のようなものは多少湾曲しますが、難しい歯根の形状をしている場合や、何度も根管治療(歯の中を清掃する治療)を受けている場合だと誤って歯根に穴を開けてしまう場合があります。そうすると、神経を取り除いた後に歯根に詰めるお薬が漏れてしまい、より病巣を広げてしまう場合があります。また、根管治療を行ったにもかかわらず、症状の改善が見られない場合もあります。

歯性上顎洞炎の治療

歯性上顎洞炎は、歯以外の症状(鼻水や偏頭痛等)の原因が実は歯にあった!ということに気づく患者様が稀な為、発見されにくいです。そのため、歯医者さんで骸骨まで写るお口の中の全体のレントゲン写真を撮るか、歯自体に痛み等の異常を訴えて来院されない限り気づかれない傾向にあります。

一番確実に歯性上顎洞炎を発見できる方法はCTを取り、断片的ではなく立体的に患歯をみることです。どの程度上顎洞炎が広がっているか、何が原因で上顎洞炎になっているかを診断することができます。

根管治療

「上顎臼歯の根尖病巣(ムシ歯による病巣)」の場合は歯の神経を抜く処置を行います。通院回数は神経を取る処置で4回程度、歯に土台を入れる処置2回、歯にかぶせ物を入れる処置で2回程度と通院回数は多くなりますが自分の歯を残すことができます。治療と同時に抗生物質を飲んで症状を抑えていきます。きちんと治療され、症状がなくなれば、膿により溶けてしまった骨も数ヶ月かけて徐々に元の状態にまで戻っていきます。

抜歯

「上顎臼歯の根尖病巣(外傷による病巣)」「歯周病からの歯槽骨炎」の場合、多くは抜歯が必要になります。歯根が割れた状態だと、割れた方向や大きさにもよるのですが多くは抜歯になります。歯周病が原因の場合、部分的に歯周ポケットが深い場合は麻酔をかけて歯周ポケット内部の清掃(スケーラーという器具を使って、歯周ポケットの歯石を取る)と洗浄を行って様子を見ることもありますが、重度の歯周病の場合は抜歯になります。ただ、歯周病が原因の場合、今後抜歯した部位以外がまた上顎洞炎を引き起こす可能性もありますので、抜歯により症状が改善したとしても通院して歯周病の治療えお行っていくことをお勧めします。
この場合も抗生物質と痛み止めが処方されます。

洗浄

「抜歯に伴う洞底穿孔」の場合は、抜歯窩から洗浄を行い様子をみます。この時も継続して抗生物質が処方されます。抜歯窩が小さければ自然と穴が塞がってきます。その間は抜歯後に受けた注意事項『強く鼻をかまないように注意する』、『強くお口の中をゆすぎすぎないようにする』を必ず守るように心掛けてください。

器具の除去

「インプラントの器具が上顎洞に落ち込んでしまった」「根管治療の道具が歯根に残ったままになってしまった」場合、器具や歯根の一部を取り除いて洗浄を行います。インプラントは使用するメーカーにより取り除く方法は異なりますが、簡単にネジのように取り外せる場合と上顎洞の横に小さな穴を開けて取り除く方法があります。歯根の先端に器具が残ったままの場合、歯茎の上の部分を少し切開して、歯根の先端を切除する方法があります。この方法は根管処置の難しい形状の歯根の場合に行うことがあります。いずれも、麻酔(普段ムシ歯の処置を行うときに使用する麻酔と同じものです)をかけて行います。この場合も抗生物質と痛み止めが処方されますので、術後激しい痛みが出ることはあまりありません。

歯性上顎洞炎 まとめ

  • 歯性上顎洞炎は症状の出る部位が歯以外のところにあるため、なかなか気づけないことが多いです
  • 副鼻腔炎とは違い、問題を抱えている歯側の一方のみに症状が現れる
  • 歯性上顎洞炎の場合は問題の患歯を治療しないと何度も症状を繰り返してしまう

もしも今回の記事内の「原因」に当てはまるような患歯がある場合や、耳鼻科に通院してもなかなか鼻水や膿っぽい症状が改善されない時は一度歯科に来院してCT検査することをお勧めいたします!

いかがでしたでしょうか。我々が運営しております”どくらぼ”には、他にも皆様の大切な歯に関する情報が盛りだくさんです!是非他の記事にも目を通していただき、正しい知識を身に付けてくだされば幸いです。今後とも”どくらぼ”を宜しくお願い申し上げます。最後までご覧頂きましてありがとうございました。

 

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