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歯科業界を知ると、日本の政治がわかる。歯科から見るTPP、保険崩壊、医療費問題。

2015年07月06日 11時45分
アナタはきっとここに書かれている歯科業界のことの大半を知らないと思います。しかし、歯科業界を知ると、日本の大問題が浮かび上がってきます。歯科から見る、日本が抱える大問題を解説致します。

 

 

歯科業界を知ると、日本の政治が見えてくる。

もし急に歯の痛みに襲われたら、あなたならどうしますか?最寄りの歯科医院に駆け込むのではないでしょうか?

そうです、日本では「健康保険証」があれば、日本全国どこの病院でも受診ができ、その費用は多くの人が「実費の3割」だけ。普段何気なく行なっている、病院に通院し、処方箋をもらって調剤薬局で薬を買う。こうした常識とも言える、日本の医療制度は、世界各国からすれば、「完璧」と言われているほどの恵まれた制度なのです。

とはいっても、世界には医療費「3割負担」どころか「0割負担=無料」という国もあります。例えば、マレーシアの南東部にあるブルネイ王国。

ブルネイ王

面積は三重県にほぼ等しく、約41万人の人口を支えるのは石油と天然ガスの輸出。お金持ちのブルネイ国民は、消費税も所得税も不要!という恵まれた環境。

ただ、問題もあります。歯科も含む全ての医療水準は決して進んでいるのではなく、入院病棟のある病院は2つだけ。医療費が無料だと言っても日本の医療水準には到底及びません。

また、オイルマネーで財政的に豊かな中東諸国最大の国家、サウジアラビアの場合も自国民の治療費用は無料です。

ただ、こちらも問題が山積。病院があるのは一部の地域のみ。国土のほとんどは砂漠であって、日本のように全国どこでもすぐに通院できるわけではありません。つまり、日本の国民皆保険制度の素晴らしさは、世界的にも「低料金」で受診できることと、特に歯科医院は全国どこにでもあり治療を受けられ、そして「高度医療」がすぐに受けられる、という3点なのです。

 

日本の国民皆保険制度の素晴らしさ

  • 世界的にも低料金で受診できる
  • どこでも治療が受けられること
  • 高度な医療もいつでも受けられること

 

日本人の1260人に1人が歯科医師。

南北に長い日本列島、北は北海道から南は沖縄県に至るまで、医師はいったい何人いるのでしょうか?厚生労働省の調査(平成24年12月31日現在)では「医師、歯科医師」の合計は 約40万人。内訳は「医師」が約30万人「歯科医師」は約10万人です。

歯科業界

ここで考えてみましょう。「医師」は内科医、外科医、放射線科医など、専門に分かれた医師の合計が30万人。(国の区分けでは、診療科目の合計は55もあるのです。)

これに対し、歯科医院には「小児歯科」「矯正歯科」などありますが、「歯科」は基本的に1つの診療科目だけです。人口比で言えば、日本人の1,260人に1人が歯科医師。人口10万人に83.3人歯科医が存在します。患者からみれば、どこにでも歯科クリニックある安心感は最高!そして土日診療や早朝、深夜も診療…などサービスも整っています。

また、女性にとって、医師との結婚は誰もがうらやむ「勝ち組」。ですが、歯科医師と結婚する場合は別です。新婦の実家が資産家でないと、勝ち組とは言えない。

これが最近の常識、というのをご存知でしょうか?ひと握りのセレブ歯科医とそうではない歯科医がいるのも事実。次に、その実態を探ってみましょう。

 

歯科医師がセレブだった時代はとうの昔に終わった。格差社会の歯科業界。

格差社会

ここ20年あまりで急激に増えた歯科医師。彼らの6年間の学費合計は国立大学で約600万円私立大学では約3,000万円。そのため、多くの学生は歯科医師免許取得後、早く「元を取りたい」と必死です。が、健康保険制度(診療報酬制度)では点数(報酬額)の縛りがあるため、収入増のためには、歯のホワイトニングや矯正、インプラントなどの「自由診療」が盛んになります。

インプラント治療、といえば2014年(平成26年)タレントの「バナナマン」日村さんのインプラント治療が話題になりました。悪かった歯並びがすっかりきれいになり、テレビで活躍中の日村さんですが、世間を驚かせたのが、治療総額500万円でしょう。

インプラントは自由診療であるため、どの歯科医院でも自由に治療価格を設定できます。そのため、自由診療を積極的に行う美容歯科•審美歯科の歯科医師の中にはいわゆる「勝ち組」が多い…ということになります。歯の矯正だけでも50万円から100万円、インプラントなら歯の単価が20万円から40万円、ホワイトニングは5万円…一方、歯の検診で「歯石取り」では数千円の診療報酬だけですから、歯科医師の多くが自由診療に「傾く」のも自然な道理でしょう。

 

歯科医師の生活が苦しいワケ。

生活苦

自由診療が儲かるからと言って、全ての歯科医師が自由診療を行うわけではありません。医師も歯科医師も、収入の源は「診療報酬」。特に、健康保険の対象になる治療方法は、厚生労働省が認可した方法だけに限られ、その料金「診療報酬」は決まっています。この制度があることで、過度な医療や不適切な治療費用を抑えられ、国民はどこに住んでも決められた範囲内の料金を払えば、適切な治療を受けられます。

診療報酬、これは健康保険に加入する人たちの「月々の保険料」と「税金」、そして残りが「受診した患者の窓口負担」で成り立ちます。この診療報酬制度は国民の医療費が増えてきたことから、度々改定されてきました。20年前に比べて現在の歯科医の治療は、単価が安く抑えられ、一日30人以上の患者がいなければ食べていけない…というのが歯科医院の現状になっています。

 

厚生労働省の発表した衝撃的な数字! 歯科医師の5人に2人の給与は、こんなに「安い!」

歯科医師 年収2013年(平成25年)の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」。ここでは衝撃的な数字が発表されています。病院勤務の歯科医の年収は621万円。アメリカの年収2,000万円には遠く及ばないどころか、5人に2人は年収300万円台…それが現実なのです。

よく言われるのが「コンビニ」と「歯科クリニック」の数の比較でしょう。例を出してみましょう。札幌市中央区にあるセブンイレブンの店舗数は150、ローソンが59店舗、セイコーマート(北海道を中心に開業)は50店舗と主要3社だけで合計209なのにのに対し、歯科医院•歯科クリニックの数はなんと238もあるのです!(2015年、平成27年6月1日現在)

ちなみに札幌市中央区の人口は約21万人(2015年、平成27年4月1日現在)。単純に計算すれば人口10万人あたり100人の歯科医師がいることになります(隣接区からの通院患者は除外)。ところが「適正な」人口比は10万にあたり「50」人。

つまり、歯科医師は実際に過剰なほど存在するわけです。結果、患者を集められない歯科医は年収300万円…に甘んじてしまうのです!

 

今、日本の宝である国民皆保険制度そのものが危ない!

安倍晋三

医師不足、看護師不足が現実なのに対し、歯科医師は過剰…実は問題はそれだけではありません。歯科の診療は1回30分という「制限」、1回の診療で治療できる歯の数の「制限」など、実は健康保険証で受診する場合は制限だらけなのが歯科の現状です。

時間がないんだから、一日で前歯も奥歯も全部治療してほしい…そういう患者のリクエストには応えられないのが現状なのです。

その結果、何度も通院する面倒さや、月をまたいで初診料を支払うコスト等が嫌われ、歯科に通院しなくなる人が増加しています。

そして年々激増する国民医療費。現役世代の医療費は年間約13万円なのに対し、80歳以上は100万円を軽く超えます。(80歳以上は平成25年9月現在で約975万人)単純に80歳以上の人が1人100万円かかる医療費合計は1兆円弱!(ちなみに、日本の国家予算は税収分だけで50兆円だけ!)これを支える現役世代の負担は限界ぎりぎりなのです。

 

なぜ、アメリカの歯科医師は、セレブなのか

次にアメリカの例を見てみましょう。自由診療の国、アメリカでは「民間の歯科保険」が発売されています。人口3億人の国民のうち50%が加入している、といわれる歯科保険ですが、治療内容によって細かく保険料が決められています。アメリカで歯科医に診てもらう場合「保険に加入済み?」と言われるケースが多い、と聞きますが、保険会社が「支払える範囲」で治療を受けるのが、アメリカの歯科事情なのです。そのため、アメリカでは医師も歯科医も日本よりも高収入です。

2014年(平成26年)1月24日付けのBusiness Insider によれば、アメリカの一般歯科医の年収の平均値は166,910ドル(1ドル=120円換算で 約2,003万円)です。

アメリカの歯科医師はなぜ高収入なのでしょうか?アメリカでは、歯科医は歯の治療一般のほか、補綴、矯正といった「口腔外科」、口腔粘膜疾患などの「口腔内科」、そして顔面神経痛などの「口腔顔面疼痛」、「顎関節症」など広い領域の治療が認められています。日本人が美容院や理髪店に足しげく通うように、アメリカでは第一印象を重んじるため、歯科のポジションは高く、高い診療代を払っても人々は通うのです。

 

ところが、自由診療大国アメリカでは大問題が!

なんだ、アメリカは歯科医師も儲かるし、歯科保険もあるからいいなあ…そう簡単な話ではないのが現実です。人口3億人のうち、歯科医に通えない人たちの数はなんと1.3億人。

そのおかげで、低所得者は通院することを惜しみ、治療しないまま重篤になり死亡に至るケースも少なくありません。特に2007年(平成9年)、メリーランド州に住む12才の少年が虫歯を放っておいたため、脳感染で死亡した例があります。こうした医療事件は世界の至る所であることを覚えておかなければならないのです。もし、日本で国民皆保険制度が崩壊してしまったら、アメリカ同様の「健康は金次第」という国になってしまうのは自明ではないでしょうか…

 

TPPで風邪薬の代金が3万円になることも

ところで、TPPという言葉がよく聞かれます。これは参加した国の貿易に壁を作らないルールですが、このTPP、実はとんでもないルールも含んでいるのをご存知でしょうか?

例えば、内科で処方される風邪薬。この値段は日本では「薬価基準」という国の規定で決められます。ところが、TPPに参加すると、製造元がアメリカの薬は「アメリカの価格」で日本国内販売がルール、となります。

アメリカでは製薬会社が薬の販売価格を決めます。総じて価格は日本の10倍、そのため、アメリカでは高価な薬品ではなくサプリメントがよく売れるのです。この影響は韓国とアメリカの二国間貿易条約(FTA)に及びました。薬代はじわじわ上がり、手術代金も「アメリカの特許」として代金に上乗せ。つまり、国が決めた医療制度にも自由化という波が「医療費の高騰」をもたらす可能性があります。

 

私達日本人は何をすればいいのか。どうすればいいのか。

ここまでお話してきたことをまとめてみましょう。歯科医師が急激に増えたことで、日本人はどこでもいつでも、低料金で健康な歯を手に入れられる時代になりました。ですが、いつの間にかその当たり前な幸せをすっかり忘れているのではないでしょうか?まず、歯がどれだけ人生において大切なのかもう一度考えてみましょう。

女性の中には夏が近づくと「エステ」に通う人が少なくありません。美しいボディラインを手に入れたい、あるいは肌を美しくしたいという欲求。あるいはアンチエイジングと称して、健康飲料や化粧品にお金を惜しまない女性は少なくありません。ですが、これらの健康実現、美貌完成に必要な費用よりも、ずっと安く簡単に済むのが「歯の治療」なのです。

歯の治療、それは歯の噛み合わせが大きなファクターです。噛み合わせがしっかりしていることで体のバランスが保たれます。三大疾病の脳梗塞、急性心筋梗塞、そしてがんに至るまで「歯の健康」は生死を左右すると言われます。命の入り口である、口を司るものが“歯”なのです。

歯科医に通うことで、“安く”健康になることができる。

また、歯髄再生治療法という治療方法があります。歯の根元の細胞は「再生」できる部分のひとつ。IPS細胞同様、かかりつけの歯科医を持って、その履歴をしっかり持つことで、様々な疾病や損傷を回復させる可能性が高まっているのです。これだけの凄い医療機関が身近にあるとは、驚きではないでしょうか?

今、歯科医院の大切さ、カラダと歯との関係が見直されています。医療費削減の一翼を担うのが歯科治療だとも考えられています。

数千円で健康管理ができ、命や美貌の源である「食べる」ことや「歯並びの美しさ」を手に入れる歯科クリニック。国民の為に頑張っている歯科医師を支えるのも、健康保険制度を支えるのも、実はあなた自身の健康を思う一歩からです。

 

以上になります。
歯科情報サイト「どくらぼ」では、歯科医師・内科医・歯科衛生士・医療ライターが協力し歯科業界にメスを入れる情報サイトです。これからも、皆様にとって、有益な情報を発信していきます。

最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

 

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