神経を抜いてしまった歯は、場合によって黒ずんでくることがあります。こうした場合、ホワイトニングで白くすることはできないのでしょうか?そうした疑問に対する答えをまとめました。
神経のない歯をホワイトニングで白くすることは出来る?
結論からいうと、神経をとった歯でもホワイトニングで白くすることは可能です。神経をとった歯専用のホワイトニング(ウォーキングブリーチ)も存在しています。しかし、条件によってはホワイトニングを行うことができない場合もあります。では、神経をとった歯ととっていない歯の違い、また、どういう状態ならホワイトニングができるのかをご紹介します。
そもそも歯の神経をとるってどういうこと?
神経は歯の中にあります。歯は水筒のようなもので、中にお茶がたっぷり入っている状態が神経などの歯髄がつまっている状態です。神経をとった歯というのはそこからお茶を抜いてからにしています。しかし空洞のままだとそこに菌が入ってしまうため、専用の詰め物で隙間がないように詰めていきます。歯の神経をとる治療はこれで完了します。
歯の神経をとると、どういったことが起こる?
神経が亡くなった歯は「枯れ枝」のようになってしまいます。中に水分や栄養分が通らないためだんだんと弱ってゆきます。そうなると内側から色が変色し、黒っぽい歯になってしまいます。神経をとったら変色したというのはこういうことなんですね。
変色した歯を白くするウォーキングブリーチとは?
まず、神経をとった歯から、詰め物を取り出します。そしてそこに漂白成分を含む薬剤を詰めていきます。すると歯の内側から漂白され、歯が白くなります。こうした処置方法をウォーキングブリーチと言います。しかし、中にはホワイトニングもウォーキングブリーチも効果がない場合があります。では、どういった歯にホワイトニングの効果がないのでしょうか?
被せ物(クラウン)をしている歯にホワイトニングもウォーキングブリーチも効果ない
被せ物をしている場合、ホワイトニングもウォーキングブリーチも効果はありません。歯の内側の色が変わっても、表面の色は被せ物の色のままです。こういった場合には、被せ物の色を変更することで歯を白くすることができます。一度今つけている被せ物を外して、色味が白い被せ物に変えるということです。他の歯をホワイトニングする際に被せ物をしている歯の色も周りと合わせて白くするためです。
歯の状態によってはウォーキングブリーチでも対処不可能の場合も
あまりにも歯の状態が悪いものや歯周病などで歯茎の状態があまりにも悪いものは、漂白成分を含む薬剤を使えない場合があります。詰め物を取り出してもう一度違うものを詰める作業は、歯に負担を与えます。また、力が加わるので、あまりにも状態が悪いと治療時に折れてしまったり歯の状態が悪くなる可能性があります。歯周病も同じで、歯茎にも力が加わって負担がかかるので、ホワイトニングはできない場合があります。まずは歯医者さんで歯の状態を確かめましょう。
虫歯が原因で歯が変色している場合はまず虫歯治療が優先
神経をとった歯の変色原因が、虫歯である場合には、虫歯治療を行うことになります。内側から虫歯が進んでも黒っぽく見えることがあります。歯の詰め物を一度取り、虫歯部分をすべて取って再度詰め直すことで、色味も改善されます。これはホワイトニングではなく虫歯治療なので、保険がききます。
最後に
神経をとった歯は、外側からのホワイトニングにも多少効果があります。歯に色が付いている原因が着色ならお掃除で取れますし、他の歯と同様に薬品を使って白くすることもできます。どちらにしても自分の歯の状態を、歯医者さんで確認してもらって、どのホワイトニング、お掃除が効果的なのかを教えてもらう事は大切ですね。