虫歯はいろいろな全身の病気をひき起こす原因のひとつであるといわれています。虫歯はいわゆる細菌感染症のひとつで、その症状といえば「歯の痛み」「噛みにくい」などがとりわけ目立っていますが、それ以外にも「出血」などがあります。
この「出血」実は侮ってはいけません。虫歯のよる出血がそのまま貧血に繋がることもしばしば。虫歯にやりやすい、貧血になりやすい方のため、この2つの関係性をまとめました。
そもそも、貧血って何??虫歯とどう関係してくるの?
貧血の正体は、「酸欠」なのです。
人間のカラダは酸素を必要としており、呼吸以外に全身をめぐる血液から酸素をカラダに運んでいます。
そして、貧血とは、この酸素を運ぶことの出来る「赤血球」が少なくなる状態のことを指します。
では、なぜ「貧血」と「虫歯」が関係してくるのでしょう。そのためには、まず虫歯の仕組みを見ていきましょう。
虫歯って何??
そもそも虫歯は細菌の出す酸性物質によって歯が溶かされてしまった状態のことを指します。
歯の中には神経と血管が通っていて、虫歯が進行するとこの神経や血管まで到達しぽっかりと大きな穴が開いてしまいます。こうして大きく開いた穴から露出した血管からは、目に見えないくらいの出血が起こります。
そしてこの酸は歯だけでなく口の中全体を酸性にし、歯茎にも炎症を起こします。この時口の中はとても不潔な状態にあるので炎症を起こした歯茎からも物を食べたり歯磨きをするだけで容易に出血します。
虫歯による出血が貧血の症状に繋がる
虫歯によって、常に出血している状態が問題なのです。虫歯や口の中の不衛生などが原因で起こる出血は、適切な治療をしない限りだらだらといつまでも続くことになります。
特に女性は生理や無理なダイエットなどにより血液を作る鉄を失うことがただでさえ多いため、その上に虫歯で血を失うと貧血になりやすいと言うことができます。
また、虫歯が神経まで到達しやすい子供の歯では、早い段階でこのような出血が起こることが考えられます。子供の虫歯の特徴である「進行のスピードが速いこと」と「症状を見逃しやすい」ということから見ても、虫歯のある子供の口の中ではどこかしらから出血していると考えられます。つまり、女性と同様に子供の虫歯も、貧血の原因であることがわかっているのです。
偏った食生活が女性と子供の虫歯と貧血をさらに加速させる
最近はだいぶ少なくなりましたが、中には食生活など問題があって虫歯の多い女性や子供もいます。だらだらといつまでも食べている、甘いものやスナック菓子が好き、といったけじめのない食べ方や生活が習慣化している場合は、虫歯が一気にたくさんの歯にできてしまいます。そうすると当然出血する部分も増え貧血につながりやすくなります。
虫歯による、出血量はほんのわずかでも長い間出血が続きこのような全身的な病気の原因となりうるのです。
虫歯は貧血に繋がり、貧血は虫歯に繋がる
虫歯は慢性的な出血の原因になり、その結果貧血の原因となります。また、反対に貧血で鉄分が失われると唾液の量が低下することがあります。唾液は口の中を清潔にする働きがあるため、唾液の量の低下はそのまま虫歯の原因となります。
さらには、貧血となりカラダの隅々までに栄養が行き渡らない状態になると、歯の中にも栄養が行き渡らなくなり歯の質が低下します。歯の質が低下することで虫歯菌が侵略しやすい歯になり虫歯が加速することになります。
以上のように、虫歯と貧血は切っても切れない関係にあります。貧血を予防するためにまずは食生活の改善を行うことが大切です。虫歯の予防には、虫歯にかかる前の早めの歯科医院への検診で虫歯を防ぐことが可能です。
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