歯医者さんってなぜ、少しずつ何回も通わなければいけないのでしょうか。
歯医者さんに行くと、虫歯が一本であっても、まずは検査、そして削って、仮の詰め物をして、その後詰め物をして、そして歯石を2回ほどとって、やっと完了なんてことありますよね。
何度も通うのも嫌なので、1回20分で5回なら、1時間で2回で済ませてくれないものかしらと思ったことはありませんか?
しかし、どこの歯医者さんに行ってもだいたいその流れは変わらない。実はそこには、歯科医療にまつわる制度上の秘密があるのです。
歯医者さんの治療回数は、国によって定められていた!
保険診療で行う歯医者さんの治療回数は、国によって基準が定められています。
例えば、詰め物をしてもいわゆる銀歯は保険適応になるけれども、セラミックはならないというようなものがあります。
それと同様に、治療をするにあたっても、この治療はこういう風にして何回に分けるというようなところも決まっているのです。
歯医者さんが荒稼ぎをしたいわけでは決してありません。回数を増やしても数百円にしかならないのが現実です。
歯石取り一つをとっても保険のルールが決められている
歯医者さんでの治療回数が決まっている代表として歯石取りがあり、2回に分けて行うと決められています。
また歯の根の治療をした場合に、銀歯をかぶせる場合も2年間は特別な例がない限りは保険適応で作り替えられないといったルールもあります。
ですので、安易に作って様子をみて、やはりやり直しましょうということはできないということになるのです。
国民全員に均等に安価な医療を行うように作られている保険制度ですが、融通が効きにくいという弊害も持っています。
もちろん、治療回数が定まっている以外の理由もあります。
歯医者の目からみると、完治しておらず、回数が必要な処置もある
一般的に見るともう治療の必要がないと思っても、歯医者さんの目からみれば複数回の治療が必要な場合もあります。中でも、虫歯の根の治療は特に何度も通わなければいけないものになります。
その理由としては削って仮の詰め物を詰めたとしても、その周囲に細菌がたくさんいるということがあるからです。それを完全に取り去った上で最終的な詰め物をしなければ、詰め物の下で虫歯が再発して進行しまうこともあります。
その場合は外から分かりづらいためかなり重症になってしまうのです。それを防ぐためにも慎重に治療をしているということになります。
また痛みが強い治療であれば、一回の時間を短くすることで患者さんの負担を軽減するということがあります。
限られた治療回数の中で患者さんのカラダや細菌のことを考えながら、処置を計画して行わなければならない。
治療の回数を少なくする方法はないの??はい、あります。
こうした治療の回数は、“保険”での治療ならではの悩みです。
保険ではない、“自由”診療(非保険診療)という治療方法もあるので、簡単にお教えいたします。
自由診療の歯医者さんなら、回数をコントロールすることも可能
歯科医院の中には自由診療を行うところもあります。保険適応でないならば、前述のような縛りもないですし、一度とは言わないまでも、保険適応の診療と比べると格段に早く終わります。
ただし、保険診療ではないので費用はかかってしまいます。その分、保険診療では受けることのできない、診療を受けることが可能です。
治療の回数でお悩みの場合は、まずは今行っている歯医者さんに遠慮無く相談してみてください。歯医者さんによってはアナタの希望を最大限考慮して治療計画を進めてくださる先生もいます!