ガミースマイルの治療法②粘膜切除(ねんまくせつじょ)
ガミースマイルを改善する方法としては、手術も行われています。
その中で、比較的軽いガミースマイルの人に適しているのが、粘膜切除術と呼ばれる手術です。
粘膜を切除することで、力を弱める方法。
ガミースマイルの人の上唇は、笑うと鼻の横にある筋肉によって鼻の方に強く引っ張られることから歯茎が大きく見えてしまいます。そこで、この部分の粘膜を一部取り除いてやることで、引っ張られる度合いを弱くする方法が粘膜切除術です。
これはLitton and Fournier法(リットン アンド フォルニエル法)と呼ばれる方法で、ガミースマイルの手術としては比較的よく行われている方法です。
粘膜切除法を具体的に説明していきましょう。
ガミースマイルの人が笑ったときの上唇を見てみると、唇の裏の部分に必要以上に隙間ができている人が大半です。まずこの隙間をなくしてしまうことが必要です。そこで上唇と歯茎の間にできる隙間の部分の粘膜を切り取ります。
歯と歯茎の表面も切り取る
次に歯と歯茎の境目から4~5㎜上の歯茎も表面を切り取ります。この粘膜と歯茎をお互いに引き寄せて縫い合わせます。すると傷が治るにつれて縫い合わせた部分がきれいにくっついた状態になって不必要な隙間がなくなり、上唇は縫い合わせた箇所より上には上がらなくなります。そして結果的に歯茎の見える幅も少なくなるという方法です。
手術は大掛かりではなく、入院もなし
手術の時間は1時間弱。美容外科や形成外科、歯科などで受けられる治療で、それほど大掛かりな手術ではありませんから麻酔も局所麻酔ですみますし入院の必要もありません。
費用は保険適応外なので、40~50万
手術の費用は保険が適用されないため、およそ40万円から50万円必要です。この手術は唇の裏側、つまり口の中から行いますので外から傷が見えるということはありません。ただし経験唇の手術というのは結構腫れます。数日間は腫れますから、腫れがひくまではマスクをするなどして隠す必要があります。痛み止めが処方されますので、麻酔が切れて痛むときは飲むと楽になりますよ。
感覚的には抜歯と近い
日常生活では、抜歯と同じニュアンスと考えてください。当日のお風呂はシャワー程度、激しい運動や飲酒など血行が良くなることは控えましょう。血行が良くなると、痛みや出血がひどくなることがあります。また、トウガラシやワサビなどの刺激物も避けた方が無難です。口の中に傷があるのであまり食べる人はいないとは思いますが念のため。
溶ける糸を使用し、抜糸がいらないことも
一般的には、術後1週間程度で抜糸の必要があります。最近は抜糸不要の溶ける糸を使っているクリニックも増えていますので、ドクターの指示に従いましょう。
医師の腕で左右される
この手術はほぼ永久的なガミースマイルの改善手術となりますが、手術を行うドクターの技術に左右されるところがあります。中にはうまくいかずに傷だけが残ってしまったというケースもあるようですから、クリニック選びは慎重に行ってくださいね。また、手術の後しばらくは上唇の感覚が鈍くなることがあります。徐々に戻りますが1ヶ月くらいはかかるといわれていますので、熱いお茶を飲むときなど火傷しないよう気を付けてくださいね。