ガミースマイルの原因。
どういったことが原因でこうなる?また、何か危険性はある?審美的問題のみ?
笑うと上の歯茎が過剰に見えてしまうガミースマイル。どういったことが原因でガミースマイルになってしまうのでしょうか。
ガミースマイルの原因には、大きく分けて3つのタイプがあります。
1. 上唇に原因がある場合
2. 上顎の骨に原因がある場合
3. 歯に原因がある場合
4. 遺伝によるもの
それではひとつひとつ解説していきますね。
【上唇に原因がある場合】
顔にはたくさんの筋肉があり、その筋肉が複雑に働き合って表情を作っています。でも、人によっては、特定の筋肉が通常より強く作用してしまうことがあります。
筋肉が働き過ぎることが原因??
笑顔を作る時、唇はその周りにあるいくつかの筋肉に引っ張られて上下左右に広がります。この時、上唇はちょうど歯と歯茎の境目辺りが見えるくらいまで持ち上がるのが理想的です。
でも、ガミースマイルの人は、もっと上まで持ち上がってしまうため歯茎が見え過ぎてしまいます。上唇が持ち上がり過ぎる原因として、唇を引っ張り上げる筋肉の働きが強すぎることが挙げられます。強く引っ張られた上唇は極端にめくれた状態になり、ガミースマイルとなってしまうのです。
ガミースマイルは唇の厚さと関係している??
ガミースマイルは唇が薄い人に比較的多いといわれています。唇の筋肉は輪ゴムをイメージするとわかりやすいでしょう。唇の厚い人は太い輪ゴム、薄い人は細い輪ゴムと考えてみると、唇の薄い人の方が引っ張られやすいというのは容易に想像できますね。
つまり、唇とその周りにある筋肉の働きのアンバランスがガミースマイルになる原因となるのです。
【顎の骨に原因がある場合】
ガミースマイルの人の中には、上顎の骨が成長しすぎてしまったことが原因となる人もいます。
これには3つのタイプがあります。
- 上顎の骨が成長し過ぎて歯茎や歯が骨ごと前に出っ張っているもの
- 上顎の長さが過剰に長くなってしまったもの
- 下顎の発達が極端に悪い場合
骨ごと歯や歯茎が前に出過ぎているタイプでは、笑うと上顎の骨が邪魔して上唇が閉じにくくなるだけでなく、笑うことでぴんと張った上唇が押し上げられてしまいます。
上顎の長さも大切な要素
上顎の長さが過剰に長くなってしまったタイプでは、唇やその周りの筋肉は正常でも笑ったときの見え方がはじめから長いために、歯茎や歯が下がったように見えて露出が大きくなってしまいます。このような人は、上の歯が下の歯を大部分覆ってしまうため、下の歯がほとんど見えない場合が多いようです。
下顎が発達していないことも関係している
下顎の発達が極端に悪い人は、上の歯や顎が下顎に覆いかぶさるような状態にあります。この時下顎は顔のかなり後ろ側にあるため、笑うと奥に入り込んだ下顎から筋肉が強く引っ張られます。そして一緒に強く引っ張られた上唇はめくれ上がった状態になりガミースマイルとなります。
【歯に原因がある場合】
歯並びに問題があり上顎前突と呼ばれる状態の人に、ガミースマイルは多く見られます。これは前歯が出過ぎている、つまり出っ歯の状態で、歯が出ていると同時に骨も出ているケースが多いことや唇が閉じにくいことが原因として挙げられます。
【遺伝によるもの】
蛙の子は蛙といいますが、親子ってよく似ていますね。実は、骨格や歯並びなども親子って似ているものなのです。そのため親がガミースマイルだった場合、その子供もガミースマイルになることがよくあります。また、両親揃ってガミースマイルだった場合は、遺伝的にもその確率が高くなるといわれています。
4つの原因となる項目を挙げましたが、実際にはこれらが1つずつ原因として働いているのではなくいくつかが複合的に関係していることが多いようです。
また、それぞれのケースに応じた治療法がありますので、専門医にきちんと相談して最適な治療を選択することでガミースマイルはかなり改善することができますよ。