歯科医師の年収はどのくらい!?
サラリーマンにとって、他の業種の給料はとても気になりますよね。まして「歯科医師の給料」なんて中々実態に触れることはないのではないでしょうか。
ということで、今回は厚生労働省の調査を元にした、歯科医師の平均給与をお伝え致します。
平成25年度の歯科医師の平均年収は621万円
今、この数字を見て大半の方が「何だ、やっぱりもらっているじゃないか」と感じたのではないでしょうか。
それもそのはずです。厚生労働省の「平成25年賃金構造基本統計調査(全国)」によると、平成25年の日本全体の平均賃金は月に29万5000円。年にすると354万円です。歯科医師は約1.8倍もの賃金をもらっている計算になります。
しかし、実はこの“平均”という言葉の中に落とし穴があります。
歯科医師の5人に1人は年収300万円以下という現状。
平均とは、あくまである数字の“中央の値”をとったものです。平均では「格差」は浮かび上がってきません。特に歯科医療は、国で金額が設定されている「保険治療」と歯科医院が独自に値段を決めて良い「自由診療」の2つがあるので、経営がうまくいっている歯科医院とそうでない歯科医院との差が非常に激しい業界なのです。
億超えのプレーヤーもいる歯科業界。
自由診療を中心に行い、経営センスがある歯科医院の年収は億を超えることもあります。しかし、保険のみの診療を行い、患者さんを呼び込めない歯科医院の年収は数百万円程度という現状があります。実際に歯科医療白書によると歯科医師の5人に1人は年収が300万円以下というデータもあります。
儲けと治療とのバランスの欠如。
年収のバラつきは、今や歯科医師は技術力だけではなく、「経営センス」がもとめられるようになっていることを表しています。「経営者」として優れていなければ淘汰されてしまうのです。しかし、ここにも問題が潜んでいます。
経営センスと歯科技術は必ずしも比例しない
経営者としてすぐれている歯科医師が「歯科医療技術」も優れているのかと言えばそうとは言えません。技術が伴っていないにも関わらず多くの医院を経営している歯科医師も中にはいます。勿論、経営者としても歯科医師としても優れている方もいます。
経営センスが高く、歯科技術が伴っていない場合に起こる恐怖。
経営センス・営業センスが高く医療技術が伴っていない歯科医院の場合、医療ミスや医療事故が起こる可能性があります。例えば、単価が高い「インプラント」などは高い技術力が要求されるにも関わらず、「歯科医師免許」をもっていればどんな人であろうと治療を行うことができます。インプラントについて魅力的に宣伝を行い、治療を行うことで利益を上げることに成功しますが、インプラント後のメンテナンスなどの知識が無いためにインプラント周囲炎などの細菌感染やインプラントの脱落などの事故が起こります。
歯医者さん選びは何よりも慎重に行なわないといけない。
こうした歯科の現状があるからこそ、歯科医選びはかなり慎重に行う必要があります。インプラント・歯列矯正などお金がかかるものを行う時などはなおさらです。豪華な設備・費用をかけた宣伝に惑わされず、しっかりと技術をもった歯科医院を選ばないといけません。そのために、歯科に対する知識で武装する必要があります。今回のように、歯科の年収から始まり、歯科の現状を知ることも非常に重要なことです。今度歯医者さんに行くことがあったら、今回のことを少しでもいいので頭にいれ、歯医者さんを選んでみてください。
以上になります。今回の記事はアナタのお役に立つものでしたか?どくらぼは、毎日アナタのお役に立つ歯科情報をお届けしています。また今度も是非遊びに来て下さい。長い文章を最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。