こんにちは!歯科情報サイト「どくらぼ」でございます!
本日のテーマは、
オールセラミックス
について、解説していきたいと思います。
「銀歯を白くしたいから調べると、どうやら“セラミック”という素材があるらしい。 ただ、オールセラミックスというものもある。いったい何が違う??」 と“セラミック”について調べれば調べるほど混乱しやすい状況になっているのが、現状です。
ですので一度まとめたいと思います。
そもそもオールセラミックスとは?
オールセラミックスとは言葉の通り、 「全てセラミック」で出来たもののことを指します。
では、全てセラミックでできていないものって一体何?となると、 ・ハイブリッドセラミック ・メタルボンド などのものが存在します。それぞれ簡単に説明すると
ハイブリッドセラミック
樹脂(プラスチックのようなもの)とセラミックを混ぜたもの
メタルボンド
金属の周りをセラミックで加工したもの
です。これらは、純粋に全てがセラミックではないので「オールセラミックス」とは呼ばれません。中身も外側も純粋に全てがセラミックのものを「オールセラミックス」と呼びます。
しかし、「オールセラミックス」と書かれた治療方法に、ジルコニア、e.maxプレス、エンゼルクラウンといったものがよく見られますが、それはどのような素材なのでしょうか?まずは、ジルコニアオールセラミックスから見て行きましょう。
ジルコニアオールセラミックスとは一体なに?
外側をセラミック、内側をジルコニアで作成したものをジルコニアオールセラミックスと呼びます。
ジルコニアとは人工関節などに使用されている素材で人体に対する安全性(生体親和性)が高いとされています。金属ではないので、色味もごく自然に仕上がる素材です。費用はジルコニアオールセラミックスクラウンで10~20万円程度(保険外なので一概には言えません)
では次に、e.maxプレス、エンゼルクラウンといったオールセラミックスを解説していきます
emaxプレス、エンゼルクラウンって一体何??
emaxプレス、エンゼルクラウンとは、オールセラミックスの商品名で「二ケイ酸リチウムガラス」という材料が使用されているものです。
二ケイ酸リチウムガラスを用いた被せ物はジルコニアセラミックほどの強度は持たないものの、歯ぎしりなどの無いお口では十分な強度を発揮します。また、固すぎず、天然歯に近い摩耗性を持っているので咬み合わせの歯に与える影響や、顎関節に与える影響が少ないと言われています。
emaxプレス、エンゼルクラウンの特徴
さらに、この材料の特筆すべきは透明感です。ガラスが材料ですので、歯により近い透明感を持った仕上がりとなります。色調も繊細な色調に対応できますので、より本物の歯に近くなっています。
寿命、に関しては、このオールセラミックスも出始め(2008年より使用開始)なので十分なデータが集まっていませんが、従来のものよりも割れたり欠けたりすることが少ないことは推測されます。ただ、被せ物の強度以外にも歯の根っこや歯ぐきの状態も歯の持ちには影響しますので、オールセラミックスを入れたから半永久的とは一概に言えません。
デメリットとしては、強度の面で使用できる歯が限られてくること。奥歯でも使用はできるのですが、歯ぎしりがあったり、咬み合わせが強い歯では割れてしまうこともあり、不向きです。 また、ブリッジ(両隣の歯を削って橋渡しのようにすることで、歯の無い所に歯を入れる事が出来る被せ物)に耐えうる強度が無いので、クラウンのみの適用になります。
あと、良くも悪くも透明感がありますので、歯の土台には注意が必要です。黒ずんでいたり、金属の土台を使うと、地の色が透けてしまい、思った透明感にならないことがあります。この場合は、前もって土台を白い土台(ファイバーコア 自費になります)にしておくなどの準備が必要でしょう。
価格は、医院によって幅はありますが、45000~15万円くらいです。
まとめ
オールセラミックスと言っても一概には言えず、 インレー(詰め物)として使用するのか、クラウン(被せ物)として使用するのか、ブリッジなのかで適した素材が異なります。
また、入れる位置によってもかなりの差が出ます。前歯なのか、奥歯なのかでベストな素材は変わってきます。
ですので、大切なことは素材選びから入るのではなくアナタの信頼できる歯医者さん選びから初めることです。どの素材にも優劣がありますので、そうしたことをこの人なら任せられるという先生を見つけることが何よりも大切です。
私達「どくらぼ」はこれから先、アナタのいい先生探しのお手伝いを真剣に行っていきます。アナタにとっての最高の主治医がみつかることを願っています。以上、長くなりましたが、お付き合い頂きありがとうございました。