皆さん、こんにちは!歯科に特化した情報メディア「どくらぼ」でございます!
本日のテーマは
自臭症(じしゅうしょう)
をテーマにお届け致します。
アナタは職場や、学校で自分の口臭が臭いと思われていると感じたことはありませんか?もしくは、自分の口臭が気になってしまって何度も対策をしようと努力をしたのに思い通りにならなかった経験はありませんか?
もしかしたら、アナタのその口臭は本当は臭くないのに、臭いと感じてしまう「自臭症」が原因かもしれません。そんな自臭症について、詳しく見て行きましょう!
自臭症とは、一体どんな病気??
口臭で悩む人の3人に1人は自臭症患者!?
そもそも自臭症は、実際に口臭があるわけではないのに、口臭がすることを恐れるあまり、神経質になってしまい、自分がクサイと感じる、精神的な要因のからむ病気です。本当に口臭がある人が、自分がクサイと感じるのは、自臭症ではありません。 あくまでも、実際以上にとらえて悩む場合のことをいいます。
実際に口臭に悩んで歯科医院を訪れる人のうち、実に三割もの人がこの自臭症であると言われています。
自臭症は繊細で心の優しい人がなりやすい
自臭症にかかるきっかけは多くの場合ささいなことです。例えば、だれでも朝おきたばかりのときや空腹のとき、また食べたものによって、口臭が発生することがあり、これは正常なことなのです。しかし、たまたまそのようなタイミングで誰かに口臭を指摘され、それからというもの気になって仕方なくなったという人がいます。誰かに嫌な思いをさせてしまうという必要以上に優しい気持ちが自臭症を招くことがあります。
また、会話中に相手が咳払いしたり、鼻を触ったりしたとき、そのようなしぐさに非常に敏感になり、自分がクサイからだと思い込んでしまう場合もあります。気になり始めると、周囲の人のどんなしぐさや動作も、自分のニオイのせいだと思えてくるため、ますます悩むことになります。患者さんの中には、遠くにいる人がふとこっちを見た、それだけのことなのですが、「あんな所までニオっているんだ・・・・」と絶望するという方もいらっしゃいます。
自臭症の症状の特徴
自臭症の人は、エレベーターや自動車といった密室、電車や教室といった人が多くつめこまれる空間などが苦手で、緊張してしまいます。自分のニオイが人に気づかれることを恐れてしまいます。また、他人と近い距離で会話することにも恐怖を感じます。このように悩んだ結果、人と会えなくなったり外出できなくなったりすることもあり、日常生活や社会生活に支障をきたす場合があります。
常に不安がつきまとうため、うつ病を併発することもあり、極端な例では、引きこもりや自殺につながりかねない場合もあるため、たかが口臭、たかが思い込みと軽く見るのではなく、きちんとケアする必要があります。
アナタは自臭症になりやすいタイプ?性格でわかる自臭症診断!
自臭症にかかる人は、もともとの性格が几帳面で潔癖な人、完璧主義の人が多いと言われています。また、責任感が強く真面目で、他人に迷惑をかけることを恐れるタイプの人がかかりやすいようです。人と接する機会の多い人も、他人の目を気にする機会が多いため、かかりやすい環境にあると言えるかもしれません。同じく、思春期の若者は、自分が他人からどう思われているか非常に気にするため、自臭症にかかる率が高くなります。
自臭症を克服する方法は、勇気を出して口臭外来に行ってみるところから
自臭症の治療の流れ「まずは本当にニオイがあるかどうかの確認」
自臭症の治療は、まずは本当にニオイがあるかどうか測定することから始まります。では、どこに行けば測定できるのでしょうか。歯科大学や、大学歯学部などの付属病院には、口臭科、口臭外来、あるいは口臭クリニックセンター等と名付けられた、口臭を専門に扱う部門が設けられていることがあります
また一般の歯科医院でも口臭の相談や治療にあたっているところがあります。そのようなところには、口臭測定器という機械が置いてあります。
主に、測定用のパイプに向かって息を吹きかけたり、測定用のパイプを口にくわえると、機械からデータが出てくるというものです。
この測定は、お口の中の細菌が放出する揮発性の硫黄化合物の濃度を測定するものであるため、それ以外の要因による口臭は感知することができません。それに、患者さんの体調や食べたもの、時間帯や緊張の状態によっても、口臭の測定データは変わってきます。ですから、一概に測定器のデータだけをたよりにすることはできません。
自臭症治療の流れ「実際に歯科医師に判定してもらう」
検査の中でもっとも大切なのは、官能検査と言って、歯科医師が直接お口のニオイを嗅いで判断するということになります。これらの検査結果を元に、もしも実際に口臭の問題があるのであれば、口臭をなくしていくために、原因を調べ、治療を行います。一方、客観的に口臭の問題はないということが判明した場合、それらのデータを見て安心され、自臭症の悩みがなくなる患者さんもいらっしゃいます。
必要に応じてはカウンセリングなど心理療法も
もちろん、検査結果をみただけですぐに自臭症が治る患者さんばかりではありません。このような場合には、カウンセリング等の心理療法が必要となります。口臭の問題がない人であっても、お口が無臭であるわけではありません。人間である限り、生物である限り、多少なりともニオイはあるのです。このことを患者さんに理解、納得していただく必要があります。
心理領域での診療を少しだけご紹介
自臭症は、口臭を気にするもの、体臭を気にするもの、どちらも含んだ名称ですが、強迫神経症の一種であるとする専門家もおり、重度の場合は精神科を受診することが勧められる場合もあります。精神科を受診した場合には、一般に神経症の治療に用いられるような、面接による認知療法(思いと現実の食い違いを修正する)や暴露療法(人ごみなど恐れている状況に敢えて身を置く)、対人恐怖症の対策など、専門家による一歩踏み込んだ治療を受けることができるでしょう。
まとめ
①自臭症とは自分の口臭やニオイに必要以上に敏感になってしまうもの
②治療としては、口臭外来の診療を行っている歯科医院に行き、まずは口臭測定
③測定結果に応じて適した治療を行う
④必要に応じては心理療法も
以上になります。
まずは、ニオイが気になる方はしっかりと測定を行うことが大切です。実際に口臭ではなかったら一安心ですが、中には口臭が本当にあり、原因を突き止めたら癌だったなどという例もありますので、気になる時は勇気をだして病院に行ってみてください
皆さんの心地良い口腔環境作りをこれからもサポート致します。 最後まで、長文にお付き合い頂きありがとうございました。どくらぼ編集部がお届け致しました。