歯磨きで吐き気が出てしまうのが、カラダの自然な反応
歯ブラシをしていて「オエッ」となる人いますね。
「奥歯を磨くときは気持ち悪くてなかなか磨けない」
「磨かなくちゃいけないのはわかってるけどオエッとなるからできない」
これは、嘔吐反射といって自然な体の反応ですので病気ではありません。口は体の外と中の直接の入り口で、体の内部と外界が面している場所でもあります。もし異物が外から入ってきたら、何でも飲み込んでしまわないようにする必要があります。ですから喉の奥にある神経は、刺激されると吐き出そうとして体を防御する機能があるのです。
もちろんこの反応には個人差があり、入れただけで気持ち悪くなる人や、結構平気な人までさまざまです。
吐き気は克服できる??
それにしても、歯ブラシは異物ではあっても必要なものですね。奥歯は虫歯や歯周病にもなりやすく、是非歯ブラシをしっかり当ててほしい場所です。では、どうすればこの嘔吐反射を克服できるのでしょうか。
克服するのはなかなか難しいです。だって、無意識に起こるもので自分で制御できるものではないのですから。ではなにか対処法はないのでしょうか。
「歯ブラシを小さいものに替える」
小さい歯ブラシなら当たる場所が小さく、少ない刺激で奥まで入れやすくなります。
「歯磨き剤を香料や味、泡立ち(発泡剤)の少ないものにする」
歯磨き剤の味や香りが刺激を誘発して吐き気が起こりやすくなります。泡が苦手な方は液体ハミガキもオススメです。
「唾や泡がたまったら吐き出しながら磨く」
喉に唾や歯磨き剤の泡がたまることで刺激されて吐き気が起こりやすくなります。下を向きながら磨くのも効果があるといいます。
「口をあまり大きく開けないで磨く」
口を大きく開けると無防備な状態になり喉の奥に触れやすくなります。
「リラックスできる環境で磨く」
嘔吐反射の強い人は、歯磨き自体がストレスでより敏感に反応することがあります。お風呂に入りながら、あるいは音楽を聴きながらなどリラックスできる雰囲気づくりも効果があります。
ただし、病気が原因で吐き気が起こりやすい人もいます。例えば、逆流性胃腸炎や肝臓の悪い方など。また、タバコを吸う人も嘔吐反射が強いと言われています。タバコに含まれているニコチンに吐き気を起こす神経を刺激する作用があるためです。
急に吐き気が酷くなった、今までなかったのに吐き気を催すようになった、という方は一度検査をお薦めします。口の中の症状から別な病気が見つかることも珍しくないんですよ。