皆さん、こんにちは。どくらぼ編集部でございます。本日のテーマは 「お酒が強いと麻酔が効かないのは、本当か」
をお送り致します。
皆さんは、こんな噂を聞いたことはないでしょうか?
お酒がとても強い知り合いが手術で全身麻酔を使用した。しかし手術中に麻酔が切れ、目が冷めてしまい地獄のような痛みを経験したらしい。お酒が強いと麻酔の効きが悪くなるってお医者さんが言っていた。
このような話の元となる、『麻酔』と『お酒が強い』この2つにはたして因果関係はあるのでしょうか??
お酒が強いと麻酔が効きにくいはまったくのガセネタだった!
実は、「お酒が強いと麻酔が効かない」はガセネタです。
では、なぜこのような噂が巷で流れているのでしょうか??
大手QA検索サイトによると、お酒は肝臓で酵素により分解される。この酵素は麻酔も分解する酵素なので、お酒の強い人はこの酵素の働きが強く、麻酔も分解されやすい
といった答えが展開されていますが、実は根拠のない話です。しかし、「お酒が強い=麻酔が効きにくい」というフレーズは妙な説得力があり、こうした噂になってしまったのです。では、麻酔が効きにくい場合とは、どういった状況がありえるのでしょうか??
歯医者さんで麻酔が効きにくい人の3つの特徴
麻酔が効きにくい人には、3つの特徴があります。
①歯の骨が強い人
歯は骨であるため、麻酔を打つ場合は歯の周りに麻酔をかけ、徐々に歯に染み込ませていきます。しかし歯の骨が分厚い人、歯の骨が固い人は麻酔が中々染みこんでいかないので、麻酔が効きにくいことがあります。特に成人男性の下顎の奥歯は骨が固く分厚いので麻酔が効きにくいと言われています。
②ガチガチに緊張してしまっている人
「麻酔が効かなかったらどうしよう」「麻酔がうまくいかなかったらどうしよう」とガクガクブルブルしてしまうと、精神が興奮状態になってしまい麻酔の効きが悪くなることがあります。
③炎症を起こしている人
炎症を起こしている場合は、歯の麻酔効果成分が分解されてしまい麻酔が効きにくいことがあります。親知らずが腫れてしかたのないのに「腫れが治まってから抜歯をしましょう」と言われる理由がここにあります。
麻酔が効きにくい人はどうすればいいのか??
まず、①の場合は
時間をかけて、ゆっくりと麻酔を浸透させる方法と麻酔が効くスポットを熟知している先生に行ってもらうことで麻酔が効きやすくなります。麻酔はかなり、歯科医の実力差が出るポイントです。ですので、腕のいい先生に時間をかけて行っていただくことが必要です。
しかし、一方で保険診療の場合は一人の患者さんに対し平均で15分以下の処置時間しかとることができないという事実も覚えておいて頂きたいです。
続いて②の場合は
まずは、リラックスした状態になることが先決です。深呼吸なども基本的なことですが非常に重要なことです。また、医院によっては音楽をかけたり患者さんへの気配りなどへ徹底して気を配っている医院もありますので、リラックスした雰囲気で診療を受けられる歯科医院選びが大切です。
最後に③の場合は
こちらは、まず薬を処置して頂き、腫れを引くことが最優先です。症状に応じて炎症を抑える方法がありますので、炎症を抑えてから麻酔をしてもらいましょう。
お酒が強いから麻酔が効きにくいと言っている歯医者さんがいたらご注意を!
冒頭の噂話の様に全身麻酔の途中で目覚めてしまい地獄の様な苦しみを味わったとしたら、それは完全に医療ミスです。歯医者さんの中にも麻酔が苦手な歯医者さんもいます。そのような歯医者さんが麻酔が効かないことをお酒のせいにしてきた場合は注意してください。
痛くない麻酔を受けるポイントは
麻酔のポイントを熟知している先生に、リラックスした状態で行ってもらうことです。アナタにとっての最適な歯医者さんがみつかることを願っています。